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一 切 経 山

2000年(平成12年) 10月7日(土)


コース・タイム
 自宅(4:40) ⇒ 宇都宮IC ⇒(東北道)⇒ 二本松IC ⇒ 浄土平駐車場(7:15-朝食)
  浄土平(7:50) → 一切経山頂(9:05-25) → 姥ケ平(10:10) → 東吾妻山頂(11:05-昼食-12:10) → 景場平(13:10) → 鳥子平(13:40) → 浄土平(14:30) → 吾妻小富士 → 浄土平(15:15)
 浄土平(15:40) ⇒ 二本松IC ⇒ 宇都宮IC ⇒ 自宅(18:20)

同行者
 妻

 3連休の初日,どこに行こうかと迷った。 できれば紅葉を見たい と思ったが,まだ少し時期が早い。そこで, 北の方の高い山 ならば紅葉が見られるかと考え,吾妻連山の 一切経山東吾妻山 を巡ることにした。
 朝は暗い内に自宅を出た。自宅の玄関を出ると真正面に オリオン座 が明るく輝いており,季節が確実に移り変わっていることを感じた。東の空が明るくなりかかっていたが,どこにも雲のかけ らさえも見えず, 良い天気を確信 した。 宇都宮IC から東北高速道に入ったが,車はそれほど多くはない。ただ,日中の高速道と違って大型のトラックの多いことが目立つ。高 速道を1時間ほど走って 二本松IC から一般道に出た。ここから 岳温泉 を通って土湯道路に出, 土湯峠 から 浄土平 に向かった。土湯峠の少し先にある 磐梯吾妻スカイラインの料金所 で料金を払おうとしたら,まだ時間になっていないのでそのまま行っていいとのこと,時計を見たら 7時4分前 だった。滑り込みセーフで随分得をした気分になった。
 浄土平 の駐車場には,早朝にも関わらずかなりの数の自動車が止まっていた。途中まで風も殆ど無かったのに,浄土平では 冷たい強風 が吹いており,震え上がった。


 しかし,周囲の山の斜面は 錦の織物 のように艶やかに光り輝いていた。ここの紅葉は,全山一色ではなく,深緑の コメツガマツ の緑の中に黄色や赤色の カエデナナカマド が混じり,全体としてそのコントラストがたいへんに美しい。時期も丁度良く, 来週ではもう遅かった かも知れない。


 寒いので,防寒のためにカッパを着た。

 強風の中, 一切経山 へ登り始めた。
 高度が上がると,まず後方に,緑の木立に囲まれた 桶沼 が見えてきた。水面が逆光の朝日を受けて光っている。
 旧火口の縁を廻りながら更に登っていくと, 硫化水素 の臭いが鼻を突いてくる。 一切経山活火山 だったことを思い出した。
 更に登ると,左手後方に 酸ガ平湿原 が見えてくる。更にその奥に 鎌沼 が見える。


 一切経山の山頂 は遮る物が何もなく,冷たい強風が吹き抜けていた。

 山頂の北端から覗き見た 五色沼 はとても美しかった。沼の斜面は黄緑,黄色,赤色と鮮やかに色づき,その色が深青色の水面に反射していた。山頂からの 見晴しも良かった。
 一切経山から五色沼の縁を通って西に伸びる稜線を辿ると, 東大巓 から 西吾妻山 までつながる。西吾妻山の頂上付近は,雲が懸かっている。南西には 磐梯山 の尖った山頂が望め,山頂から左方向に 赤埴山 の出っ張りを通りなだらかな裾野が 猪苗代湖 の方に伸びている。西吾妻山と磐梯山の間には, 檜原湖,小野川湖,秋元湖 の3水面が静かに横たわっていた。真南からやや東に寄った方向には, 安達太良山 のなだらかな山容が連なって見える。南東の足元には 吾妻小富士 の特徴のあるお猪口のような噴火口が見え,東方の遠くには 福島市の市街 がはっきり見えた。


 一切経山の山頂から戻り,分岐点を 酸ガ平 の方に下った。
 遠くから見えていた赤色の物は, クロマメノキ の紅葉だった。クロマメノキは高山帯に多く見られる小型の灌木で,那須の朝日岳などにも多く見られるが,こんな色に紅 葉することは知らなかった。
 酸ガ平から 鎌沼 の縁を通って 姥が平 (オンバガタイラ)へ向かった。鎌沼は,その三日月形の形が鎌に似ているから名付けられたという。右手の水際に,一際鮮 やかな黄色に色づいた一本のモミジがあった。こんなに鮮やかな黄葉のモミジは今まで見たことがなかった。帰宅し て図鑑で調べたところ,葉の重鋸歯縁の特徴から, ミネカエデ の仲間だということが分かった。姥が平では他のハイカーが休憩していたので,そのまま通過し 東吾妻山 へ向かった。


 東吾妻山 はなだらかな山容なので,それほどきつい登りではないはずだったが,登山道が直線的に付けられているのと,空腹がこた えたのか,けっこうきつい登りだった。灌木の樹林帯ということもあって風は殆ど無い。汗をかいた。


 東吾妻山の山頂 は,なだらかな丸みをもった広場で,既に多くのハイカーがお弁当を広げていた。風を遮る物がないので,強い風が吹き付 けてくるが,一切経山頂ほどではない。
 ハイマツの陰の窪地を見つけてバーナーをセットし,昼食とした。即席麺を作って食べた。熱い食べ物はそれだけで美味 しく感じるが,冷たい風に直ぐに冷めてしまう。食事の後はコーヒーを飲んだりして1時間ほど頂上にいて下山した。 西吾妻山の頂を覆っていた雲が,西の方から少しずつ広がってきた。
 山頂からは登ってきた方向と反対側に降りた。 景場平 は大きな湿原で 木道 が整備されていた。既に枯れている物も多かったが, 高山植物 も豊富なようだ。ぜひ初夏に訪れてみたい。 チングルマ の葉も鮮やかな赤色に紅葉していた。 鳥小平 を経て 浄土平 までの間にもいくつもの小湿原が点在し,変化があって面白いコースだ。


 一度,浄土平の駐車場に戻り,ザックを車において,空身で 吾妻小富士 に登った。噴火口を一周したが,登り口から,反対側の最高部に近づくにつれて一切経山の山頂が見えてくる。改めて今日 のコースを振り返った。 一切経山 から左へ降り,手前に見える 蓬莱山 の向こう側にある 鎌沼 の縁を通り,その左側の 東吾妻山 へ。東吾妻山からさらに左へ下り,その左にある 高山 との間を車道に並行するかたちで戻ってきた。傾斜が厳しいコースではないが,道のりはかなりあった。
 吾妻小富士 の最高部からの下りで,右膝が痛くなった。今日は,最初から右膝に違和感を感じていたが,今まで痛みはなかった。膝に ショックがかからないように慎重に下った。今日一日で私の万歩計は 25000歩 を示していた。
 駐車場で十分に整理運動をしてから車に乗った。この駐車場は有料だったが,早朝には係員が居らず,料金を払わずに入 ってきた。車のフロントグラスには,出口で料金を払うように指示した紙が挟んであった。他の殆どの車は入り口で 料金を払うため,出口はフリーに通過している。それらに紛れて出ていけば分からないと思ったが,指示通り 410円 を支払った。
 帰路の道路は空いており,順調に車を走らせた。 宇都宮IC を降りてから,夕刻の混雑に巻き込まれたが,いつものように裏通りを通り,自宅までたどり着いた。

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