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三 本 槍 岳

2001年(平成13年) 9月8日(土)


コース・タイム
 宇都宮発 (4:55) ⇒ 峠の茶屋駐車場(6:21-朝食)
  駐車場(6:52) → 峰の茶屋(7:44) → 朝日岳分岐(8:23) → 清水平(9:05) → 三本槍岳(9:45-昼食-10:30) → 清水平(11:01) → 朝日分岐(11:30) → 峰の茶屋(11:57) → 駐車場(12:28)
 峠の茶屋駐車場(13:00) ⇒ 自宅(15:20)

同行者
 妻

 昨日出された栃木県の今日の天気予報は 曇りのち晴れ  好天は期待できないが,午前中半日くらいは降らないでくれる事を期待して出かけた。 空は曇っているが,所々雲の薄くなっているところもある。出発時の宇都宮はまだ暗かった。
 那須 に近づき,明るくなるにしたがい,雲もとぎれ始め,朝日も当たってきた。駐車場につ いたときは,上空に青空が広がり,陽射しも強くなってきた。早朝のせいか,駐車場にある車はま だ多くはなかった。一昨年の9月5日にここに来たときには,時間が約1時間ほど遅かったせいも あったが,満車状態だった。今は リンドウ のシーズンなので登山者は多い。

 車内で朝食を摂り,7時前に出発した。灌木帯の登りでは,さっそく リンドウ が出迎えてくれた。まだ早朝のせいか,あるいは時期が早いのか,リンドウの花はみん な蕾のままだ。でも,蕾の方がリンドウらしい気もする。
 灌木帯を抜け見晴の良いところに出ると, リンドウ のたくさん集まっているところがある。 この辺りは,いつ来ても見る物が豊富で,い ろいろな楽しみを与えてくれる。
 エゾリンドウとオヤマリンドウの違い


 峠の茶屋と峰の茶屋のほぼ中間点に石積みの立派な道標がある。ここにはかつて 中の茶屋 があったところだ。


 この辺りから, 峰の茶屋 までの道は,砂礫地に付けた緩い登り道で,周囲を眺めたり,植物を観察したりしなが ら登るのに丁度良い。左に見える, 茶臼岳 から下る斜面は,レキと筋状の草着きとのコントラストが美しく,中部山岳地方の 3000メートル級の雰囲気 を持っている。また,右側の剣が峰から朝日岳に至る岩峰は, 那須穂高 とも言われる山容を持ち,これもまた2000メートルに満たない山とは思えない。


 峰の茶屋 では多くの登山者が休んでいたが,私たちは通過して先へ進んだ。
 剣が峰 を巻いて,ガレた岩の斜面を一気に登っていく。
 4年ほど前に,一部ルートが変更され,チェーンも設置された。おかげで随分歩きや すくなったが,依然として危険な場所も少なくなく,油断は禁物だ。
 最近の全国的な傾向だが,体力・技術の未熟な登山者が, 実力以上の難コース に挑む 事が多い。
 安全が確保されるのならそれもいいだろうが,そのために,他の登山者に大きな迷惑 をかけるのだとしたら,問題だろう。
 これも最近流行の「ジコチュウ」の一つなのだろうか。
 剣が峰の右斜面に奇岩 恵比寿大黒 がある。左の岩に穴が開いているのだが確認できるだろうか。

 朝日岳 に向かって斜面を登っていく。


 ザレた斜面を上りつめると, 朝日岳の肩 に出る。少し先に進むと背後に 茶臼岳 のきれいな姿が見えてくる。


 朝日岳分岐 から 清水平方面 熊見曽根の頭 を巻いて進み, 1900メートルピーク で休憩とした。今日は,空気が澄んでいるせいか,景色の見透しがいい。遠方は雲に隠 れているが,雲から出ている所はよく見える。ほぼ真西に,  燧ヶ岳 とその右側の 会津駒ヶ岳  更に南に行くと, 上州武尊 から 日光連山 の稜線も眺めることができた。初めの目標としては,この辺りまでを考えていたが,天 気も持ちそうなので, 三本槍岳 までいくことにした。


 清水平 を上から眺めた。雪解けの一時期には水が溜まるのだが,今は水は無い。

 清水平から 三本槍岳 を望む


 清水平 は,木道が一部流されていた。先日の台風による大雨のせいだろう。


 清水平付近のリンドウは小型で,色も赤紫に近い色だった。  ナナカマド の実も赤くなってきた。

 三本槍岳 の頂上  かつて, 会津,那須,黒羽 の三藩が 国境確認のためにそれぞれの槍を立てた ことに由来する名前だという。


 三本槍岳 で昼食を食べていると,時折霧が巻いてきた。しだいに霧の粒が大きくなり,シャツを 湿らすようになった。もともとシャツは汗で湿っているので気にしないこととしたが,雨がもっと 激しくなるようだったら,雨具を付けなければならない。雨は降ったり止んだりしているが,下山 することにした。

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