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三 本 槍 岳

2002年(平成14年) 6月8日(土)


コース・タイム
 自宅(5:00) ⇒ 峠の茶屋駐車場(6:30-朝食)
 駐車場(6:45) → 峰の茶屋(7:41) → 朝日岳分岐(8:10) → 清水平(8:40-50) → 三本槍岳(9:25-35) → ケルン(9:50-10:05) → 大峠(10:50-昼食-11:20) → 三斗小屋温泉(12:56-13:05) → 延命水(13:35-14:05) → 避難小屋(14:16) → 峰の茶屋(14:53) → 駐車場(15:27)
 峠の茶屋駐車場(15:45) ⇒ 自宅(18:00)
 歩行距離 13.6km 歩数 27,408歩 累積高度 +1,075m 歩行時間 6時間45分

同行者
 妻

 那須の 清水平 周辺は シャクナゲ の群生地で,毎年,この時期になると多くのハイカーがここを訪れる。一昨年,その素 晴らしい光景を目にして,昨年もシャクナゲを見たくて清水平を訪れた。しかし, 昨年は花付きが悪く ,期待通りではなかった。今年こそはと,期待を持って清水平を訪れた。結果から言う と,今年は 昨年より更に花付きが悪く ,またしても期待は裏切られた。昨年は, コイワカガミ の花が満開で,ピンクや白の絨毯を敷き詰めたような光景が見られたが,今年は, コイワカガミ も,昨年ほどではなかった。しかし,天気には恵まれ,思う存分山歩きを満喫すること ができた。
 ザレた急斜面を登り切ると, 朝日岳への分岐 に着く。ここから 朝日岳の頂上 へは10分もかからない。

 熊見曽根 に向かって少し進み,振り返ると, 茶臼岳 が大きく見える。手前の三角形の山は 剣が峰 だ。登山道は剣が峰を巻いている。

 灌木帯では アズマシャクナゲ が咲いていた。


 清水平 から更に 三本槍岳 まで足を伸ばした。


 三本槍岳 の頂上付近で ミネザクラ が花を付けていた。


 三本槍岳 というと尖鋭峰を連想させるが実際はなだらかな山頂である。かつて, 会津,那須,黒羽 の三藩が 国境確認のために槍を立てた ことに由来する名前だという。

 三本槍岳から更に少し北に進むと,見晴らしの良い場所がある。ここまで行くと 鏡沼 が見えるので,そこまで行ってみることにした。


 三本槍岳 の頂上にはかなりたくさんの人が来るが,ここまで来る人は少ない。少し休 んでい ると,中年の男性が一人やってきた。来週, 会津駒ヶ岳 に行くので足慣らしに来たという。 この先, 大峠 から 三斗小屋温泉 を廻って帰りたいが,一人では不安なので,だれか同行者が来ないかなと言っていた。 足が速そうなので尻込みしていると,別の, 年輩の夫婦 (後で聞いたがご主人は72歳という)が やってきた。 大峠 から 三斗小屋温泉 へ行くという。話を聞くと,そんなに大変ではないというので, 私たちも同行することにした。

 このコースは以前から知ってはいたが, 熊が頻繁に出没する ということで,後込みをしていたコースだ。5人いれば怖くはない。ところが,この年 輩の夫婦を 甘く見ていた ことに直ぐに気が付いた。歩くのがなんとも速いのだ。下り道でも,付いていくのが大 変だった。この夫婦に先導されながら何とか歩くことができた。 大峠 の少し手前で,私の後ろを歩いていた妻が,ピンクの花を見つけた。葉が外側に巻いて いるので ユキワリコザクラ だ。ほんの数株だったが,貴重な花を見ることができた。ちなみに,ハクサンコザクラ では,葉が内側に巻く。


 大峠 で昼食にし, 三斗小屋温泉 に向かった。


 大峠から 三斗小屋温泉 まで3本の沢を渉るが,この夫婦は先行ししていても,私たちが追いつくまでそこで待 っていてくれた。
 大峠から少し下ったところで,大きな袋に何かをいっぱいに詰めて重そうに担ぎなが ら登ってくる数人の人たちに会った。 ネマガリダケ タケノコ を採りに来たのだそうだ。これから峠を越えて 福島県側 に帰るという。福島県側は,会津田島から林道が近くまで通じており,比較的簡単に担 ぎ降ろせるのだ。
 私たちも道ばたに生えている タケノコ を採ってみたが,もっと太いものでなければ硬くて食べられないと言われた。まあ話の 種にでもと,幾本か採ってリックに入れた。帰宅して,柔らかい先の方だけをみそ汁に入れて食べ たのだが,やはり,思ったより硬かった。
 先導してくれた夫婦に遅れまいと懸命に歩いたので,植物など見る余裕は殆ど無かっ たのだが, イチリンソウ エンレイソウ は写真に収めることができた。



 三斗小屋温泉 には 「大黒屋」 「煙草屋」 という2軒の宿がある。大黒屋の前には冷たい水が出ており,腹一杯に飲んだ。




 今日は,ひさしぶりで大汗をかいた。水もたくさん飲んだが,ここの水は格別美味し かった。ここから 峰の茶屋 までは登らなければならない。
 少し歩くと, 沼原 への分岐がある。


 峰の茶屋までのほぼ中間地点に 「延命水」 という水場がある。 古くから知られている名水 で,私も1リットルの水筒2本に「延命水」を満たした。これで飲む水割りは絶品だと いう。
 避難小屋 までは比較的緩やかだが,避難小屋から峰の茶屋までは急な登りとなる。
 避難小屋まで来ると,先導してくれていた夫婦が遙か上の方から手を振ってくれた。 私たちも手を振って別れを告げた。
 避難小屋から少し登ると視界が開け, 茶臼岳 剣が峰 の西面の威容が迫ってくる。 日本アルプス3000m級の雰囲気 を持っているすばらしい光景だ。ここまで来ればもう安心なので,岩角に腰を下ろし, 雄大な雰囲気を腹の底まで堪能した。



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