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男 体 山

2002年(平成14年) 8月3日(土)



コース・タイム
 宇都宮(5:30) ⇒ 志津乗越(6:50)
  志津乗越(7:03) → 志津小屋(7:10) → 頂上(9:20-10:00) → 志津乗越(11:41)
 志津乗越 ⇒ 光徳牧場 ⇒ 金精道路(昼食) ⇒ 日光 ⇒ 宇都宮(自宅)

同行者
 妻

 月曜日に乗鞍に登り帰ってきたばかりで,まだ,何となく疲れが残っているような気 がするが,天気もまずまずなので, 男体山 に登ることにした。
 男体山 では,毎年8月1日の午前0時を期して 登拝祭 が行われる。新聞によれば,今年も1200人が一斉に山頂を目指したといわれる。登 拝祭は8月1日から7日まで行われ,この期間,山頂には神主が常駐し,お祓いを受けることがで きる。また,お札を受けたり,バッチや御神水も販売している。
 男体山 は,栃木県では良く知られた山だが,登るのは意外ときつい。一般的には 中禅寺湖畔 二荒山神社中宮 から登るが,ここの標高が1270m,山頂が2484mだから, 1200m余 を登り降りしなければならない。登山道は良く整備されているが,登るのに3.5〜4 時間は見なければならない。また,男体山は山頂付近までコメツガなどの木が生えており,別名を 「黒髪山」 ともいうほど,標高が高い山であるにも関わらず,アルペン的雰囲気の少ない山だ。 高山植物なども多くはない。そのため,個人的にはあまり魅力を感じない山だ。唯一,裏側の 志津口 から登れば,標高差も少なくなり,高山植物にも会う機会が増える。もともと,志津に は 「志津行屋」 という避難小屋があり,縦走コースのポイントになっていた。近年,小屋の近くの志津 乗越に通じる林道 (志津林道) が整備され,一般車でも入れるようになったため,志津口からの登山者も増えた。志津 乗越の標高が1785mだから,表口から登るより高度差が500mほど少なくなり,2時間30分ほどの 登りで山頂に立つことができる。
 志津乗越 の駐車スペースはあまり大きくはないので,早く行かないと満杯になってしまう。例に よって前日の金曜日は飲み会。(最近非常に多い)朝起きるのが辛かったが,4時半に頑張って起 きて準備をした。(前もって準備をしておけばいいのだが,最近ちょっとルーズになってきた。)準 備を終えて自宅を出たのは5時半になってしまった。
 薄い霞がかかったような空だが,山に近づくに従って晴れて,陽射しが強くなってき た。 志津乗越 には既に10台ほどの自動車が停まっていたが,空きスペースを見つけ,車を停めた。 志津乗越 から5分ほど歩くと 志津小屋 につく。もう30年以上も前になるが,ここには何度も来ている。当時は木造の,たき 火ですすけた小屋だったが,すてきなログハウス風の小屋に立て替えられていた。小屋の前にある 水場は,当時もそうだったが,今も溜まり水で,そのまま飲むのはためらわれる。小屋の前の 石仏群 も昔と変わらなかった。この石仏たちを見ると,男体山が 修験者たちの山 だったのだと改めて感じる。

 登山道は,表口と異なり殆ど 整備されていない。 深い雨裂の底を歩くことが多く,木の根によって作られた段差も大きい。赤土の斜面も 多く滑りやすい場所も多い。 「合目」 標識があり,登山の目安になるが,2合目,5合目,8合目の3つは見逃してしまった のか確認できなかった。背後に 太郎山 が見える。

 大真名子山 に雲がわき出した

 男体山は,北側に開けた大きな 噴火口 を持っている。噴火口と言っても,斜面は樹木で覆われ,すり鉢状の形が残っているだ けだが,登山道はその縁を登っていく。真夏の登山と言うことで汗は噴き出してくるが,気温が低 いせいか,それほど暑苦しく感じない。先週の焼岳登山の時には体温の発散がうまくできず,体温 の上昇が感じられるほどだったが今日は快適だ。
 男体山に最後に登ったのは25年ほど前になる。たぶん,長男が小学校2年で次男が 幼稚園の年長組の時だったと思う。このときは,表口から登った。山頂周辺の様子は大きく変化し てはいない。ただ, 「二荒山神像」 は当時は無かったと思う。

 最高点の大岩の上に 「大剣」 が立ててある。落雷によって倒されたものを,昨年再建したもので,男体山のシンボル 的存在である。

 大剣の後ろに 三角点標石 がある。栃木県に7つ(本点)ある 一等三角点 のうちの一つで,前回登ったときには,標石の上に測量のための櫓が組んであったのを 記憶している。

 山頂の二荒山神社奥宮の西に少し進んだ岩の上に 「二荒山太郎山神社」 がある。この岩の上からの眺めは素晴らしい。 戦場ヶ原 を眼下に, 小田代原 から 奥白根山 まで連続のパノラマで見ることができる。しかし,残念ながら,今日は奥白根はガスの 中で見ることはできなかった。
 ソバナ

 コバノイチヤクソウ

 今日は,暑さの中で熱中症と戦いながらの登山になると思っていたので,水はたくさ ん持ってきたのだが,ガスコンロは持ってこなかった。この程度の暑さならば,コンロを持ってき ても良かった。 いつもながら,予想していたことと実際は異なることが多い。  経験を積むことによってその差を狭めることができるのだろうが,なかなか難しい。
 山頂に40分ほどいて下山にかかった。下りは,赤土の斜面も多く,スリッピーだっ たが,思ったほどではなく,2時間かからずに下れた。
 時間も早いので, 光徳牧場 でアイスクリームを食べ, 金精道路 を少し登った,見晴らしの良いところまで車を走らせ,昼食のおむすびを食べ,帰宅 した。

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