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小 田 代 原

2003年(平成15年) 1月25日(土)


コース・タイム
 宇都宮(8:58) ⇒ 日光赤沼(10:22)
  赤沼(10:53) → 舗装道路 → 小田代原(12:10) → 舗装道路 → 昼食(12:35-13:35) → 赤沼(14:20)
 赤沼(14:45) ⇒ やしおの湯(15:30-16:30) ⇒ 宇都宮(17:30)

同行者
 妻

 ここ数年,冬の 戦場ヶ原・小田代原 に来ている。今回で4回目である。昨年は2月と3月の2回訪れたが,毎回その表情を 変え,面白い。昨年2月に来たときには,多くのクロスカントリースキーヤーとスノーハイカーに 会ったが,十分に雪歩きを楽しむことができた。昨年の3月のときは,トレースが踏み固められ, スノーシューはリュックにくくりつけたままで,履く必要がなかった。
 自宅を出発する時間が昨年より1時間ほど遅かったが,道路は空いていた。しかし, いろは坂 は圧雪状態で慎重な運転を強いられた。除雪はされているが,路面に残った雪が圧力 で凍り付き,かなり滑りやすい。
 路面は完全に圧雪状態

 赤沼茶屋 の駐車場には何台かの自動車が停まっており,私たちの車は,いつものように開拓団の 方へ行く道の路肩に停めた。大きな除雪車が往復し,路面の雪を取り除いていた。この奥には県営 の大きな駐車場があるが,冬期は閉鎖されている。一部分でも良いから除雪し,冬でも使えるよう になるとありがたい。 
 雪原にトレースが続く

 身支度を整えて出発した。青空が広がり陽が射している。あまり信用できない SUNTOの温度計 は1℃を示している。妻は防寒のため雨具の上下を付けたが,私は普通のズボンを履き, 冬用のシャツとチョッキ,それにウインドブレーカーを着て出発した。防寒用の手袋を付けて歩き 出したが,なかなか指先が温まらず,痛い。積雪量も今までで最も多く,新雪が風で舞い上がって くる。
 昨年2月 に訪れたときは,スキーを付けた人やスノーシューを履いた人が多くいたが,今日は少 ない。全行程で,すれ違った人は僅かだった。シーズンはまだこれからなのかも知れない。新雪が 厚く積もっており,スノーシューを履いていても,トレースの無いところでは40〜50cm潜っ てしまう。新雪の上に新しくトレースを刻む体力・気力も無いので,先行者のあとに続いた。トレ ースにそって歩いていくと,だんだんと左にそれていき,とうとう, 舗装道路 に出てしまった。
 戦場ヶ原から望む太郎山

 舗装道路 は,赤沼から 小田代 を通り 千手ヶ浜 まで行く 低公害バス の通路になっているところで,除雪されており,歩きやすい。低公害バスは,冬季は運 行していない。
 小田代原 の手前にある 幕張峠 付近まで来ると,峠を吹き抜けてくる風が強烈に吹き付けてくる。路面の雪を吹き上げ, 何も見えなくなる。 「ホワイトアウト」 の状態だ。今日の風には息継ぎがあり,少し待てば治まるが,こんな状態が続いたら行 動不能になるだろう。改めて冬山の怖さを感じた。
 強風が雪を舞い上げ吹き付ける

 幕張峠 では,路面の雪が吹き飛ばされ,舗装面がむき出しになっていた。風が強い証拠だ。
 左の山から吹き降りてくる風によって,除雪によってできた道の脇の雪の壁に 雪庇 ができていた。自然の作り出した造形の美しさに感動した。舗装道路を 小田代原 の入り口まで行き,ゲートをくぐって 泉門池 の方に行こうとした。しかし,遮るもののない所では,風の勢いがものすごく,とても 前に進めない。 無理をしないのが私の主義 なので残念だが来た道を引き返すことにした。
 もう12時を過ぎており,空腹感も強かったが,昼食を食べられそうな場所がない。 少し引き返し,樹林帯で昼食にすることにした。帰り道は,背後から風を受けるので,往路よりは 歩きやすい。
 舗装道路から樹林帯に入り,少し歩いたところに大きな木があったので,その根元の 雪を踏み固め,シートを敷いて昼食にすることにした。樹林帯では,明らかに風は弱くなっている。 さらに,雪を踏み固め50cmほど沈んだので,風当たりはかなり弱くなった。例によって即席麺 を作って食べようとしたが,バーナーの自動点火がうまくゆかない。圧電点火器を押しても,火花 のとびが悪く,時々しか火花がとばない。以前はマッチを持って歩いたのだが,今は持っていない。 何度か試みて,やっと点火することができた。
 運の悪いときは重なるものでガスボンベの残量が少ない。代わりのボンベは持ってき ているのだが,途中で消えた場合,再度点火できるかが心配だった。しかし,何とか二人分の麺を 作ることができた。
 湿原保護を呼びかける看板
 昨年, 雪の戦場ヶ原 を歩いたとき,木道をはずれてスキー痕,踏み跡が付いており,湿原への影響が懸念さ れた。今年は,赤沼から 戦場ヶ原への入り口 に,注意を呼びかける 看板 が設置された。これで,知らずに入り込む人は少なくなるだろう。
 帰路の,赤沼からいろは坂下まで 路面は凍結 しており,のろのろ運転だった。私の車はスタッドレスタイヤを履いているので,スピ ードを出さない限り,カーブでも不安はなかったが,前を走っていた後輪にだけチェーンを巻いた 車が,最徐行しているにもかかわらず,カーブで前輪を横滑りさせていた。やはり,ノーマルタイ ヤで雪道を走るのは危険だ

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