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西 ノ 湖

2004年(平成16年) 4月25日(日)


コース・タイム
 宇都宮(7:10) ⇒ 竜頭の滝駐車場(8:20)
  駐車場(8:32) → 滝上(9:34) → しゃくなげ橋(8:52) → 小田代原(9:26) → 北分岐 → 弓張り峠(9:45) → アザミ橋(10:21) → 吊り橋(11:05) → 西ノ湖(11:35-昼食-12:25) → 千手ヶ浜(13:15-25) → 熊窪 → 赤岩 → 菖蒲ヶ浜(15:00) → 駐車場(15:05)
 竜頭の滝駐車場 ⇒ 宇都宮

同行者
 妻

 宇都宮 は,朝から抜けるような青空だ。寒気が上空に入ってきたせいか気温は低い。4月にな って2回目の山歩きは,奥日光の 西ノ湖 に行くことにした。冬の間休んでいた 低公害バス が明日(26日)から運行するというので,その前の静かな山歩きを楽しんできたいと思 ったのだ。
 いつものように, 竜頭の滝駐車場 に車を停めた。観光の時期が外れているので,駐車場はがらんとしている。自動車につ いている外気温度計は 3℃ を示している。風は殆ど吹いていないが,白いものが舞っていると思ったら雪だった。 昨夜降ったらしい雪が日陰の地面を白くしている。
 滝に沿って 遊歩道を登っていく。まだ春は遠く,木々の芽は固い殻に覆われている。 石楠花橋 から 小田代原 に向かってカラマツ林の中を歩く。雪の重みから開放されたクマザサが,体を起こしは じめている。 昨年4月19日 に同じ道を歩いたときには,歩道も所々が雪に覆われていたのだが,今日は,歩道には 雪は残っていない。しかし,少し離れた山の斜面にはまだ雪が残っている所もある。

 小田代原 にも雪は残っていなかった。今日は, 小田代原 の北を廻って 弓張り峠 に行くことにした。 カラマツの雌花 が見られるかと思って探したが,まだ早かったのか見つけることはできなかった。 一昨年の4月28日 にこのコースを歩いたときには,柳沢林道沿いのカラマツに雌花を見つけられたのだが, 今年はもう少し時間がかかりそうだ。

 弓張り峠 から 西ノ湖 へ向かう ハイキング道 は,途中の橋の流失のためなどで通行止めになっていたが,その一部が通れるようにな っていた。 弓張り峠 から ツメタ沢林道 までの区間の通行が可能になっていた。しかし,そこから 西ノ湖 よりの部分は,依然として通行止めのままだった。
 舗装道路 を西ノ湖に向かった。明日の運行再開を前にして,試運転をしている バス とすれ違った。運転手が会釈をして通り過ぎた。
 柳沢林道 で2頭, アザミ橋 から 西ノ湖 へ向かう歩道で7〜8頭の シカ を見た。シカの方でも私達の姿に気づいたのか,時折,じっと私達を見つめては,少し ずつ遠ざかっていった。

 芽吹き始まった 西ノ湖歩道 のカラマツ

 西ノ湖 では, 西ヶ浜ま で行こうと思っていた。西ノ湖へは何度も行ったが,西ヶ浜までは行ったことがなかっ た。西ヶ浜までは,湖岸を歩けば行けることは知っていたが,増水時には行けなかった。そこで, 山すそを迂回した遊歩道が整備され,標識も設置された。
 少し前の 奥日光ビジターセンターのホームページ 「この写真がどこから撮ったか分かる人はかなりの通人」 というコメントで,この西ヶ浜から撮った男体山の写真が紹介されていた。たしかに素 晴らしい景色で,ぜひお薦めの場所だ。
 西ヶ浜から眺めた男体山

 西ヶ浜の湖岸には,大きな ヤナギ の木が芽を吹いていた。これだけ大きな木になるのは多分 ヤマネコヤナギ だろう。奥日光では, コリヤナギ イヌコリヤナギ が有名だが,これらはあまり大きな木にはならない。


 西の湖からは 「千手の森遊歩道」 を通って 千手が浜 に向かった。この遊歩道も私の大好きなところだ。まだ ,カラマツ も芽吹かず,森は眠りから覚めてはいない。
 千手ヶ浜 に出た。今日は,空気が澄んでいて,遠くまで見通しがいい。 男体山 もくっきり見える。風が強く,波頭が白くなっている。辺りには誰もいない。聞こえる のは,小鳥のさえずりと風の音だけ。


 この遊歩道の中程, 熊窪 赤岩 の間に,静かな入江がある。この入江には,何本かの トチノキ ブナ の大木が生えている。そのためここは 栃窪 と呼ばれている。この標高でトチの大木があるのは珍しいことで,そのことを書いた説 明板が設置されている。 
 この入江には,毎回必ず写真を撮る場所がある。 オオヤマザクラ の枝が湖畔に突きだしたところで,四季折々個性的な表情を見せてくれる。
 昨年,初めて,この花が開花しているところを見ることができた。 


 栃窪 から見た 赤岩  アカヤシオ が咲くと,岩肌がピンク色に染まる。


 歩いていると,足元にピンク色の花びらが落ちていた。 アカヤシオ の花だった。促されるように見上げると,たくさんの蕾を付けた枝が頭上を覆っていた。 今年は,暖冬に騙されて咲き急いだ花が,その後の寒気で花を落とし,次の花が咲けない状態なの だ。


 タチツボスミレ 足元にひっそりと咲いていた


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