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袈 裟 丸 山

2004年(平成16年) 5月15日(土)



 まず,ガイドブックの誤りを指摘したい。
 随想社発行の「栃木の山120」 (栃木県勤労者山岳連盟 宇都宮ハイキングクラブ編1997年)では,図の「A」 地点に「折場口」 と書いてあり,駐車場,トイレがあるように書いてある。しかし,実際には,駐車場とトイレがあるのは 「P」点であり,「A」 点には何もない。「A」点から登るのは  「弓の手コース」 と呼ばれており,かつてはここのコースが利用されていたようだった。
 実業之日本社発行の「ブルーガイド ハイカー④ 東京付近の山」 (1998年)では「P」点を 「折場口」,そこから登る道を 「弓の手新道」と呼んでいる。こちらの方が正しいようだ。
 ガイドブックの記述は,正確でなければならない と思う。一歩間違えば遭難にも繋がりかねない。 ガイドブックを利用する者としては,登山道は時々変更されることがあるので,そのためにも 最新版の記述で確認しなければならない。
 私も,最初は からのコースを歩いているものと信じていたが,どうも,様子がおかしかったので,帰宅してから確認し, ガイドブックの記述の誤りがあることに気づいた。車に設置されているカーナビでも,駐車場の位置は ではなく, であることを示していた。

コース・タイム
 宇都宮(5:00) ⇒ 足尾 ⇒ 沢入 ⇒ 折場口駐車場(6:25)
  折場登山口(7:00) → 賽の河原(8:12) → 小丸山(9:26) → 袈裟丸山(昼食10:55-12:28) → 小丸山 → 賽の河原(14:30) → 折場登山口(15:42)
 駐車場 ⇒ 足尾 ⇒ 宇都宮

同行者
 ボッカさん,ハイジさん,チコ

 袈裟丸山が「花の山」 であることはいろいろな人から聞いていたので,ぜひ一度訪れてみたいと思っていた。 「ボッカとハイジのちんたら山歩き」 というホームページに,5月2日に袈裟丸山に登ったが,アカヤシオはまだ早かったというレポートが載っていた。
 5月15日か16日に出かけようかと考えていたところ,ボッカさん,ハイジさん が,一緒に行ってもらえるということになった。
 5月15日(土)7時に折場口駐車場 で落ち会うことにした。宇都宮から2時間はかからないだろうということで,5時に自宅を出発し, 日光から日足トンネルを抜けて国道122号を南下していった。 沢入(そうり)駅入り口を左に分けると間もなく, 「袈裟丸山登山口」 と書かれた道標があり,そこを右に入る。狭い路だが,きちんと舗装されており,すれ違うためのスペースも用意されている。 スピードさえ出さなければ安全な道だ。カーナビに駐車場の位置(「A」 」点)を設定していたが,その場所を過ぎても何もない。念のため,少し過ぎてから引き返して見たところ, 「袈裟丸山登山口○.○km」 という道標が立っていた。登山口が数キロ先だということが分かり,再び先に進んだ。 路肩の崩れているところや,落石が路上に散乱しているところもあり,慎重に運転していった。
 折場口 には東屋やトイレがあり,駐車スペースも確保されていた。しかし,私が着いた時点で,用意された駐車スペースはほぼ満杯で, しかたなく,路肩が広くなっているところに停車した。ボッカさん達はまだ来ていなかった。

 身支度をしていると,一台の車が私の車の後ろに止まった。偶然だったが,キクさん がハイキングクラブの友人達と一緒に来たのだ。キクさんたちのグループとは今日一日,前後しながら歩くことになった。
 やがて,ボッカさん達の車も到着した。チコ ハイジさんは初対面だった。

 準備をして歩き出したのは,7時ちょうどだった。ボッカさん の先導で,いきなりの急な階段道を登った。 私達はいつも,特にゆっくり歩いているのだが,ボッカさんの先導ペースは私達にちょうどよかった。
 歩き出すと直ぐにシロヤシオ トウゴクミツバツツジが出迎えてくれた。足元には フモトスミレチゴユリ も咲いていた。
 小さなスミレは,タチツボスミレのようだったが, 葉にきれいな模様がある。このとき撮った写真を基に図鑑で調べたところ, 「フモトスミレ」という種類らしい。

 ベンチのある休憩所を越えて,急な斜面を少し登ると片側が開けた尾根に出る。 更に急な斜面を上りつめて傾斜が緩くなると丸太で組み立てられた 展望台に着く。  せっかくだから展望台に登ってみた。この時期はまだ葉が茂っていないので,展望台に登らなくても見晴らしはいい。
 展望台 


 チゴユリ


  シロヤシオ

 トウゴクミツバツツジ 

 エゾハルゼミ

 袈裟丸山の全貌が見える。手前(左)から,前袈裟丸山,後袈裟丸山,奥袈裟丸山 である。国土地理院の2.5万分の1地形図では,これら全体に「袈裟丸山」 と表記されている。

 展望台から少し進むと賽の河原 に着く。荒涼とした風景に,石積みが林立する姿は気味が悪い。ここで,塔ノ沢コース と合流する。小丸山までは,尾根伝いにいくつかの小ピークを越えていく。

 新芽が出かかったカラマツの林を歩く。(中) 


 アカヤシオ

 この辺りから,アカヤシオが増えてくる。最盛期は少し過ぎてしまったようだが,まだ十分にきれいだ。 写真を撮りながら歩くので,先導のボッカさんには迷惑をかけてしまった。
 小丸山には巻き道があるが,巻き道は帰り通ることにして直進した。小丸山は別名 「小袈裟丸山」ともいい,見晴らしは良い。
 小丸山山頂 左からボッカさん,ハイジさん,チコ,私


 小丸山を下った鞍部にかまぼこ型のシェルターのような避難小屋 がある。ここにはトイレも設置されており,少し下ると水場もある。ここで休憩し,あとは一気に前袈裟丸山の山頂を目指す。


 山頂の直下までは笹原の尾根歩きになる。笹原を進む ボッカさんとハイジさん

 対岸の尾根斜面にアカヤシオ が満開になっており,スケールの大きな美しさだ。

 サクラ(オオヤマザクラ?)も咲いていた。

 シャクナゲは殆どが蕾だったが,開きかけのものもあった。



 ゆっくりと高度を上げていくと,だんだんとガスが晴れてゆき,富士山 が姿を現した。目で見えるほどには写らないことは分かっていたが,さっそく何枚か写真を写した。 富士山は不思議な山だ,見えただけで幸せな気分になる。



  山頂への最後の登りは,急斜面でかなりきつい。
 山頂は多くの登山者で賑わっていた。山頂を少し過ぎて進むと見晴らしの良い崖の上に出る。ここからは,正面に 上州武尊,その右に笠ヶ岳 至仏山がいずれも雪を頂き,真っ白に見えた。


 山頂記念写真


 山頂の広場に戻って昼食とした。靴を脱いでシートに上がり込み,のんびりとした時間を過ごした。 ハイジさん心づくしのものをたくさん頂いた。ごちそうさまでした。
 これからは,私達もいろいろ工夫して,食べることの楽しみを増やしていきたい。
 山頂から少し戻った斜面で日光方面を望んだ。
 手前には,皇海山から 鋸山のギザギザを挟んで丸い山頂の 庚申山 が見える。その奥には,左端に特徴的な山容の白根山 ,その右前には 前白根山,外山,ずっと右にいって 太郎山,男体山が並んでいる。 更に右の手前には 横根山の稜線が広がる。私が今までに見たことのない眺めだった。




 帰路,キクさんたちのグループから差し入れをもらった。「リョウブ」 の新芽だ。山菜としておいしいという。途中で採取してきたもののお裾分けだった。リョウブ は知っていたが,新芽が食べられると言うことは初めて聞いた。リョウブ 「令法」と書き, 御岳山の行者 の非常食として「令法飯(リョウブめし)」 が作られていたという。リョウブの新芽をごはんに炊き込み,乾燥させて非常食・携帯食 にしたという。 帰って,天ぷらにして食べた。癖が全くなく,とてもおいしかった。
 ボッカさん,ハイジさん にはたいへんお世話になりました。ボッカさんには,自分で歩くだけでも大変なのに,絶えず後ろを振り返りながら, 私達のようすを気に掛けてもらいました。リーダー(先導)としての姿を教えてもらいました。 いつの日か自分が先導するときには,このことを思い出し,しっかり勤めたいと思いました。

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