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白 毛 門

2004年(平成16年) 6月6日(日)


コース・タイム
 宇都宮(3:00) ⇒ 金精峠 ⇒ 鎌田 ⇒ 沼田 ⇒ 後閑(5:15-30) ⇒ 登山口駐車場(5:58)
  駐車場(6:10) → 松ノ木沢の頭(8:43-9:00) → 白毛門山頂(9:50-昼食-10:45) → 駐車場(14:05)
 駐車場(14:10) ⇒ 上牧温泉(14:35-15:40) ⇒ 沼田 ⇒ 鎌田 ⇒ 金精峠 ⇒ 自宅(18:30)

同行者
 Sさん,妻

 「白毛門」 という山には,漠然とした憧れを持っていた。3時間以上の 急登 があり,決して簡単な山ではないようだが,Sさんからたびたび話を聞く内に,自分も 何とか登ってみたいと思うようになった。そこで,Sさんにお願いして連れて行ってもらうことに した。いつも,Sさん宅に泊めてもらい,迷惑をかけてしまっていたので,今回は現地で落ち合っ て登ることにした。
 期日は, 6月6日(日) としたが,近づくに従い,天気予報がだんだんと悪くなり,直前の予報では, 「曇りのち雨」 となってしまった。前日まで待って,悪天候ならば中止にすることで,予定どおり6日 に出かけることにした。
 5日になっても,天気予報は 「曇りのち雨」 と変わりがない。そこで,インターネットで 水上 のピンポイント予報を見ると, 午前中は晴れ,午後から曇っても,雨が降り出すのは 夕方から という。この予報を信じて,実行することにした。できるだけ早く登り,早く降りてく るため, 後閑駅 で落ち合う時間を 午前5時 とした。
 この山行は,妻が足が痛いと言うこともあって,私とSさんの2人で行くつもりで いたが,妻も無理をしなければ歩けそうだというので,一緒に行くことにした。
 宇都宮の 自宅から 金精峠を越えて 沼田ICまで は,真夜中でも 2時間強 かかる。そこで午前3時に自宅を出発した。さすがに道路は空いていて,順調に走って いった。戦場ヶ原や金精道路では,多くの カメラマン が日の出の写真を撮ろうと構えていた。
 待ち合わせ場所の 後閑駅 には約束の時間から 15分ほど遅れて 到着した。Sさんは4時半過ぎには到着していたそうだ。待たせてしまった。駅のトイ レを借りて用を済ませ,登山口の駐車場へ向かった。
 土合の駅 を過ぎ,踏切を渡り,大きく左にカーブして橋を渡る手前を右に入ったところが 駐車場 だ。広い駐車場で,これならば満車になることはないだろう。先行者らしい車が3台ほ ど停まっていた。 湯桧曽川 の上流方向には,とんがった 武能岳 の山頂とその右に続くなだらかな稜線が,朝日を受けてくっきりと見えた。

 まず,腹ごしらえをしてから,身支度を整え歩き出した。
 登山口から入ってすぐ, 東黒沢 を,新しく作られた立派な橋で渡り,登りにかかる。

 最初はなだらかだったが,その後は遠慮しない 急登 が待っていた。むき出しになって網の目のようになった 木の根 の上を,両手を使ってよじ登っていく。

 先が長いので,慎重にゆっくりと歩き始めた。Sさんも私達のペースに合わせてゆっ くりと先導してくれた。
 20〜30分歩いて5分休むペース で登った。登山道の脇にはところどころに ネズコの大木 があり,それを目印にして休憩にした。それにしても, 大きなネズコ には驚いた。根元の直径が2m以上もある大木が, 飴細工のようにねじ曲がっている  雪が深い証拠なのだろう。時々,木々の間から 谷川連峰 が望み見られるが,初めて見る角度が新鮮だった。山腹には朝日が当たり,輝いている のだが,水蒸気が多いせいか,スッキリとしない。

 東黒沢支流に架かる 不動滝  水量は多い。

 深い樹林帯を 1154mの標高点 まで一気に登る。ゆっくり歩いたのだが,それでも,ほぼ 300m/1時間 のペースで登ることができた。
 ここで始めて今日登る 白毛門 の山頂を見ることができた。まだまだ遥か彼方であり,その前に 松ノ木沢の頭 が聳えている。ここまで来ると,少しずつ視界が開けてくるので,相変わらず傾斜はき ついが,気分的には楽になった

 松ノ木沢の頭から眺めた 谷川連峰


 松ノ木沢の頭 標高1484m で山頂までは残り240mほどになる。やっと苦しい登りから開放され,楽しい尾根歩き ができる。

 松ノ木沢の頭 から山頂を望む。ここまで来ると,山頂が間近になる。

 ジジ岩 ババ岩 が門のように並んで立っている。 これが 白毛門 の謂われだ。

 岩壁

 人面岩  人面というより ゴリラの顔 だ。

 白毛門 山頂

 登ってきた道 を振り返る。

 天神尾根


 笠ヶ岳 の方から,若いグループが下ってきた。 清水峠 から, 朝日岳 を越えてきたという。いわゆる 馬蹄形縦走 だ。若いと言うことは素晴らしい。
 谷川岳の岩壁 を背景に

 笠ヶ岳 から 朝日岳 へ続く稜線


 下山  この頃はまだ天気は良かった。

 覚悟をして登った ので,登りはさほど苦しくはなかったが, 下りは大変 だった。傾斜のある道を一直線に下っていく。下りのショックは 膝を直撃する ので, ストック を有効に使いながら,慎重に下った。
 途中までは 花の写真 を撮りながら,ゆっくりと下ってきたが,途中から 雲行きが怪しく なり, 雨が降り出して きたので,その後は ただひたすらに 降ってきた。いったんは レインスーツ を着たのだが,暑いのと, 樹林帯 なので直接に雨がかからないことなどから,直ぐに脱いでしまった。本降りにならない うちに駐車場までたどり着くことができた。
 帰路,上牧温泉の 「上牧風和の湯」 で汗を流して帰宅した。余り大きな施設ではないが,きれいな温泉だった。途中の道路 は比較的空いていて,3時間強で自宅に到着した。

白毛門の花アルバム
白毛門では,予想した以上に多くの花と出会うことができた。

 タムシバ 

 シラネアオイ

 アズマシャクナゲ

 マイヅルソウ 

 キジムシロ

 ノウゴウイチゴ   「ノウゴウ」は岐阜県根尾村能郷から。花びらが6〜8枚が特徴。


 イワカガミ

 イワハゼ

 タテヤマリンドウ

 ツバメオモト  

 ツクバネソウ

 オオバキスミレ


 ユキザサ

 ウワミズザクラ シウリザクラ に似ているが,シウリザクラより雄しべが長い。

 タケシマラン

 タケシマラン の葉の裏の小さな花を撮るのは大変だった。山を登るときには, チゴユリ だと思っていたが,下りでそれが タケシマラン だということが分かった。 タケシマラン は,葉の裏に僅か数ミリの花をつり下げる。写真に撮ろうと思うのだが,なかなかピン トを合わせることができず苦労した。特に,最近のカメラはオートフォーカスになっており,なか なか花に焦点を合わせてくれない。
 この写真は,カメラ (CAMEDIA C755SZ) スーパーマクロモード で撮影したもので,これでも,10駒以上撮影した中で最も良くピントがあったものだ。

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