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社 山 中退

2005年(平成17年) 3月6日(日)


コース・タイム
 宇都宮(6:00) ⇒ 歌ヶ浜ゲート前駐車場(7:10)
  駐車場(7:30) → 狸窪(8:10) → 阿世潟(9:05) → 稜線(10:25) → 無線アンテナ(11:55-昼食-12:13) → 阿世潟(12:50) → 狸窪(13:40) → 駐車場(14:20)
 歌が浜駐車場 ⇒ (今市)長久の湯 ⇒ 宇都宮

同行者
 キクさん

 雪の社山 へは,昨年から行きたかった。積雪期に社山へ登った人のレポートを読むと,峠までは ラッセルが必要だが,稜線では雪は少なく,アイゼンで歩けると言うことだった。 歌が浜 の駐車場から 阿世潟 までのアプローチが,やや長く,除雪も 狸窪(むじなくぼ) までしか入っていないと言うが, 阿世潟 までは傾斜が殆ど無いので,それほど大変ではないだろう。
 阿世潟 から 阿世潟峠 までは,樹林帯の北斜面なので,ラッセルは覚悟しなければらないが,傾斜が急なのは 僅かの区間なので何とかなる。そう判断して, 社山 を目指した。同行者は キクさん
 実は,社山は 1月の30日(日) に予定していたのだが,前日に足をくじいてしまい,土壇場でキャンセルとなった。他 のメンバーは出かけたのだが,吹雪で, 阿世潟峠 まで行くのが精一杯だったという。
 この付近は,昨日,かなりの雪が降ったようだが,今日は朝から良い天気だ。 日光バイパス からは, モルゲンローテに輝く男体山や女峰山 を見ることができた。この道は何十回と通っているがはじめての経験だった。道路は空 いており,1時間と少しで 歌ヶ浜 へ着いた。
 歌が浜の県営駐車場のトイレは冬季閉鎖されている というので, 立木観音前の県営駐車場にあるトイレ によって用を済ませてから, ゲート前にある駐車場 に車を停めた。他には車はなかった。
 歩き出して間もなく,開けた場所に出る。ここから,今日の目的地である 社山 の姿が望める。 今日登る 社山 が白いピラミッドのようだ。


 対岸には 奥白根山 が真っ白な姿を現していた。


 狸窪にある, 半月峠への分岐 を示す標識は,雪に半分埋まっている。やはり,かなりの雪が降ったようだ。

 湖畔を 阿世潟 に向かって歩く。積雪量は30cmほどだが,トレースはない。ふかふかの雪を スノーシュー で歩く。


 対岸の 男体山 もきれいに見えていた。

 阿世潟 で湖畔のルートから分かれ,いよいよ峠に向かう。

 夏道は, A点 から左に入って阿世潟峠に向かうのだが, 直登する足跡 が確認できたので, B点 まで直登することにした。でも,これはきつかった。僅かの距離に 50分 かかった。  傾斜がきつい上に,雪がサラサラで,踏み込んでも雪が固まらない。
 ピカゴロウさん が2月11日に登ったコースに違いなかった。足跡もたぶん彼のものだろう。ここで, かなりの体力を消耗した。
 C点 が,雨量観測所の「アンテナのあるピーク」


 B点 からは尾根を歩いて山頂に向かった。依然としてトレースはなく,雪は深い。

 尾根にもたっぷりと雪が積もっていた。 雪庇 を避けて慎重に歩いた。足跡を振り返る。
 
 歩いてきた尾根を振り返る。

 同行者の キクさん と先頭を交代しながら歩き続けたが,さすがに疲れてきた。
 山頂はまだ遙かに遠いが, 雨量観測所のアンテナのあるピークで,引き返すことにした。  時刻は11時55分。
 ここで腰を下ろし,軽く 昼食 をとった。ラッセルでかなり汗をかいたのだが,風が弱かったので,寒くはならなかっ た。
 20分ほど留まり,下山にかかった。降りは 自分たちの作ったトレース を降ればいいことなので,ブレーキが利きやすい アイゼンに履き替え た。
 さすがに降りは早い。登りに 2時間50分 かかった 阿世潟 までを 35分 で降った。さらに 1時間30分 で駐車場に着いた。 
 この山行で,本格的な ラッセル を身をもって体験することができた。特に,傾斜の急な斜面でのラッセルは,まさに全 身で体当たりしながら 這い登る 感じだった。気温が低いため, 雪を踏み固めても固まらない。  踏み固めても,足を乗せ体重をかけると,崩れて流れてしまい,体を持ち上げること ができない。こんな感じで,時間と体力ばかりが浪費されていく。気温は氷点下だというのに,額 からは汗がしたたり落ちる。汗をぬぐったタオルを腰に下げていると,パリパリに凍ってしまい, 次に汗を拭くときには,手で揉んで柔らかにしてから拭くという状態だ。
 衣服の選択も重要だ。上は, ク−ルマックス の長袖シャツに, アウトラストのフリース を着た。透湿素材の ウインドブレーカー は,歩き始めて間もなく脱いでしまった。下は, 薄手のタイツ 裏の付いた冬用のスラックス ロングスパッツ を付けた。レインウエアは履かなかったが,スラックスが撥水素材だったので問題はな かった。但し,フリースの上着は,雪が付くと濡れるので,雪が付いたときは,すぐに払うことが 必要だった。

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