甲 斐 駒 ヶ 岳
甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳登山 その1
期日 2006年(平成18年) 8月25日(金)〜28日(月)
 

→「その2」仙丈ヶ岳


コース・タイム
 8月25日(金)
   宇都宮(6:30)⇒仙流荘(P)(12:30)    仙流荘(12:45)⇒北沢峠(13:40)
 8月26日(土)
    テン場(5:35) → 仙水小屋(6:05) → 仙水峠(6:40-50) → 駒津峰(8:20-25) → 駒ヶ岳(9:50-10:30) →
      → 駒津峰(11:30) → 双子山(12:35) → 北沢峠(14:05)
 8月27日(日)
    テン場(5:30) → 大滝頭(7:30) → 小仙丈ヶ岳(8:55-9:10) → 仙丈ヶ岳(10:20-30) → 千丈小屋(11:25-35) →
      → 馬の背ヒュッテ(12:15-20) → 北沢峠(14:30)
 8月28日(月)
    テン場(9:00) → 北沢峠(9:30) 
   北沢峠(10:00)⇒仙流荘(10:50)   (入浴)仙流荘(12:00)⇒宇都宮(17:00)

同行者
   キクさん

1 計画
 今年の夏山は,好天の中テントを担いで白馬に登り,それだけでも大満足だったのだが,8月も残り少なくなると,もう一カ所,何処かに行きたくなった。
 
南アルプスは,北アルプスに比べ,どうしても足が遠のく。自宅からの距離が極端に遠いわけではないのだが,何となく疎遠になっている。北アルプスには毎年何処かの山に出かけているのに対し,南アルプスで今までに登ったのは,2000年7月の北岳2004年の鳳凰山(地蔵ヶ岳)だけだ。
 登山口までの交通の便利さを考えると,どうしても自動車の利用になり,原則として登山口に下山しなければならない。その条件で,登りたい山を考えたときに第一番にリストアップされたのが,
甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳だった。
 
北沢峠を基地にすれば,両方の山を登ることができる。始発のバスで入り,最終のバスで戻れば,一泊二日で二つの山に登ることも可能だ。しかし,宇都宮市の自宅からの距離を考えると,片道5時間以上かかり,これは少し無理だ。
 そこで,前後泊を加え,
三泊四日で実行することにした。山小屋に三泊もすると,宿泊代がかなり高額になってしまうのだが,幸いなことに,北沢峠にはテント場があるので,テントを担いでいくことにした。北沢峠のバス停から20分でテント場に着くのもうれしい。
 
北沢峠に行くには二つのルートがある。第一は,山梨県側から入るルートだ。芦安までマイカーで入り,そこで,広河原までバスで行く。さらに広河原で北沢峠行きのバスに乗り換える方法だ。第二は,長野県側から入る方法だ。旧長谷村の仙流荘までマイカーで行き,そこから北沢峠行きのバスに乗る。宇都宮からは,やや遠回りになるが,乗換無しで北沢峠に行けるので,今回は第二の方法を選んだ。
 同行者は,雲取山,尾瀬と一緒にテント泊をしてきた「
きくさん」だ。今回も,それぞれにテントを担いでいくことにした。往復の運転もきくさんに任せてしまった。「山行ごとに交代で」ということになってはいるのだが,どうもきくさんにお願いすることが多くなってしまっている。
2 第1日  テント場まで
 宇都宮発は6:30,途中で昼食を取り,バス乗り場の仙流荘についたのは12:30。12:45発のバスが出るというので,急いで身支度をしてバスに乗った。余った補助椅子が1つだけという満員状態。19kgのザックを膝の上に載せての55分間は,かなり苦痛だったが,なんとか北沢峠に着いた。(バス代は,片道大人一人1100円+荷物代200円)
 北沢峠でバスを降り,広河原方向に10分弱歩くと,「仙水峠方面」という案内があるので,左に入る。砂利道を少し歩くと,右下の河原に色とりどりのテントが見えてくる。テント場は二段になっており,上の段に20張りほどのテントが張ってあったが,小屋から遠い下の段には,まだテントは張られていなかった。
 「
北沢長衛小屋」は今年から「北沢駒仙小屋」と名前を変えた。甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳の両方の基地になることからこのような名前に変えたのだと思うが,案内板や看板には依然として「長衛小屋」と書かれている。
 小屋で受付をすますと,すぐにテントの設営にかかった。今回は,きくさんのテントと向かい合わせに張った。テントの中にいてお互いに話ができるので,これはよかった。テント場は平坦で,凹凸が少なく,テント場としては申し分のない環境だ。すぐそばを流れる沢の水面からも2.5mほど高くなっており,増水時にも水を被る危険はない。

 テントを張り,早速缶ビールで乾杯していると,雨が降り出した。午後3時だった。本格的な夕立となり,雷も鳴り出した。テントの中に避難し,雨の止むのを待った。水はけの良いテント場もさすがに水が溜まり始め,テントの床はウオーターベッド状態になった。しかし,テントの防水性能はすばらしく,水がテントの中に侵入してくるようなことはなかった。雨は断続的に午後8時頃まで降り,上がった。夕食は,即席麺を食べた。
 テントの中は思ったより寒くなく,夜半までは,寝袋の中には入らず,寝袋の上に横になっていた。この日のテントの数は全部で30張り程度だった。


3 第2日 甲斐駒ヶ岳登山

 午前3時頃から辺りが動き始めた。テントを開けて空を見ると,満天の星空だった。決して騒々しいわけではないのだが,目が冴えてしまったので,起きることにした。温かいものが食べたかったので,朝食は,昨日コンビニで買ってきたおむすび1個をわかめスープで雑炊にして食べた。まもなく,きくさんも起きてきた。
 準備をしてテント場を出発したのは5:35。しばらく沢沿いに緩やかに登っていく。30分ほどで
仙水小屋に着いた。小屋の裏には狭いながらもテント場があり,5張りほどのテントが張ってあった。
 小屋を過ぎると傾斜はやや急になり,やがて大小の岩塊がゴロゴロした斜面に出る。岩の上を,足跡を辿って進むが,ルートのはっきりしないところもある。
 仙水峠には,20人ほどの登山者が休んでいた。
 ややガスを被った摩利支天と,その左奥に甲斐駒ヶ岳が,白い岩肌をむき出してそびえている。今日はあそこまで登る。


 十数人のグループが出発の用意を始めたので,その前に出発することにした。ここから駒津峰までの登りが,今日のコースの中でもっとも辛いところだ。見晴らしのない樹林帯を黙々と登ると,やがて,樹高が低くなり,駒津峰の頂が望めるようになる。
 駒津峰まで1時間30分で登った。ここから見る甲斐駒ヶ岳はさすがに迫力が違う。大きな,白い岩の塊だ。ややガスがかかっており,すっきりと見えないのが残念だが,その迫力は十分に伝わってくる。


 岩陰に大きなビニル袋がある。ここに荷物をデポし,軽装で山頂に向かったのだろう。ここから山頂までは1時間30分ほどで行けるはずだ。


 ここからは楽しい岩稜歩きだ。岩の好きな者にはたまらないコースだ。

 六方石から,直登コースとトラバースコースに分かれる。
 私たちは迷わず直登コースを選んだ。 三点確保で大きな岩を一つ一つクリアーしていく。 大きな岩が幾重にも積み重なっている様は,今まで見たことのない,独特の美しさだ。


 トウヤクリンドウの白と緑が爽やかだ。  
 タカネツメクサが,岩の僅かなくぼみに根を張っている。



 山頂までの最後の登り。


 山頂での記念撮影
  高いところを見ると登りたくなる悪い癖で,一番高いところに登って万歳!

 ガスが切れて摩利支天が見えてきた。


 ガスが切れるのを待って40分ほど頂上に留まったが,諦めて下山にかかった。下山ルートは,登りに使った直登コースではなく,
トラバースコースを降った。摩利支天まで足を伸ばそうとも思ったのだが,見晴らしが殆どないので,行くことを諦めた。

  ザレた斜面を降り,山頂を振り返った。白い岩と白い砂,そして緑色のハイマツ。


 
六方石で登りのコースに合流する。ここから駒津峰へは登り返さなければならない。

 
駒津峰で休憩し,双子山に向かった。


 駒津峰から双児山に向かう稜線は,見渡す限りのハイマツの大群落。私はこれほどの大群落を今まで見たことはなかった。


 双児山から北沢峠まで標高差600mを一気に降る。ストックをつきながら,膝をかばって慎重に降っていった。膝の痛みが出かかったところで,やっと
北沢峠に着いた。


 テント場に戻ったのは14時20分頃。今日は土曜日,テント場には新しいテントが増えた。上の段だけでは収容しきれず,下の段にもたくさんのテントが張られていた。最終的には80張り程度になったようだ。
 この日も5時頃から夕立があった。昨日ほどの激しい降りではなかったが,断続的に夜半過ぎまで降った。
 この日の夕食はパック御飯にレトルトカレー。キャンプの食事はフリーズドライ製品が多いが,今回は敢えてそうでないものも持ってきた。レトルトカレーは,湯で3分ほど温めればいいのだが,パック御飯は湯煎で15分もかかる。5分ほどで止めてしまったが,十分に温まって居らず,固かった。
 温まったカレーをかけて食べたが,御飯の硬さを差し引いても十分に美味しかった。


 この日も寒くなく,しばらくの間,寝袋の上に横になって寝た。

仙丈ヶ岳へ

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