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庚 申 山 (コウシンソウ)

2007年(平成19年) 6月16日(土)


コース・タイム
 宇都宮(4:20) ⇒ 銀山平駐車場(5:20)
  駐車場(5:30) → 一の鳥居(6:15-20) → 山頂(8:30) → お山めぐりコース → 一の鳥居(11:30) → 駐車場(12:15)
 銀山平駐車場 ⇒ 宇都宮

同行者
 単独

 昨年は, コウシンソウ を見るため6月10日に 庚申山 に登ったが,まだ蕾の状態で開花していなかった。今年は,1週間遅らせて6月16日 に庚申山に登った。
 銀山平の駐車場 は,午前5時30分には,ほぼ満車状態だった。数日前の新聞に 「コウシンソウが開花した」 と,写真入りで載ったのが影響しているのだろうか。
 コウシンソウ は,国の 植物レッドデータブック 絶滅危惧II類 に指定されている, ムシトリスミレ の仲間の植物で, 庚申山 を初めとし, 日光地区の数カ所 でしか生育が確認されていない希少植物だ。大切に保護しなければならない。

 コウシンソウ は,開花した直後で,最もきれいな時期だった。











 岩壁の上部に生育している個体は,まだ蕾の状態だった。生育環境の違いで,多少の 差が出ている


 最もたくさん咲いていたのは, ユキワリコザクラ だった


 お山巡りコースの下部では シロヤシオ が満開だった。


 一の鳥居から庚申山荘までの登山道脇には, ヤマクワガタ がたくさん咲いていた。


 新聞記事に刺激されたのか, コウシンソウ を見に登ってくる人は多かったが,「行けば見られる」と思っている人が多く,お山巡 りコースですれ違う人に, 「コウシンソウはどれですか?」 と何度も声をかけられた。
 コウシンソウ は,珍しい植物で,庚申山でも 生育している場所 は限られ, 普通に登山道を歩いているだけでは見られない。 保護の意味もあり, 案内表示などは一切無い。 咲いている姿を見たいなら,しかるべき人に道案内を頼む必要がある。

 落石事故
 私が 駐車場 まで戻ったとき,パトカーと消防署の赤い車がゲートを開けて上っていった。何事かあ ったのかと思っていたが,翌朝の新聞に 事故の詳細 が載っていた。
 11時20分ごろ,山頂方向とお山巡りコースの分岐手前の登山道で, 落石事故 が発生し,2人が重症を負った。直径約50cmの石が落下し,登山中だった男性の背 中に当たった後,すぐ後ろを歩いていた女性の腰付近に当たった。男性は肋骨骨折など,女性も腰 の骨を折るなどした。近くにいた別の登山者がアマチュア無線で救助を要請。これを傍受した上三 川町の男性が110番し,県の防災ヘリが出動し救助した。
 私もその事故の 3時間ほど前 に同じ場所を通っており,運が悪ければ自分が事故に遭遇していたかもしれなかった。 落石に遭わないために個人が出来る最大の防御は, 危険な場所に近づかない ことだが,登山ともなるとそうも言っていられない。
 庚申山 は岩峰がそそり立ち,傾斜も急で落石の起こりやす山だ。「遊歩道」ではなく「登山道」 なのだから, その危険を覚悟した上で 行くしかない。

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