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鬼 怒 沼

2007年(平成19年) 6月23日(土)


コース・タイム
 宇都宮(4:10) ⇒ 女夫淵温泉駐車場(5:45-朝食)
  駐車場(6:10) → 八丁ノ湯(7:35-40) → 日光沢温泉(8:15) → 滝見台(9:05-20) → ベンチ(9:45-10:00) → 鬼怒沼(10:50-昼食-12:10) → 日光沢温泉(14:00) → 八丁ノ湯(14:20-40) → 駐車場(15:55)
 女夫淵温泉(16:10) ⇒ 宇都宮(18:05)

同行者
 単独

 前回 鬼怒沼 を訪れたのは 1998年10月 だった。8年半前になる。キクさんご夫婦と私たち夫婦の4人で,1週間後に控えた 編笠山 の足慣らしとして歩いた。今日は私一人で歩く。
 駐車場のある 女夫淵温泉 から 鬼怒沼 まで片道 9.2km ,標高差 900m ある。日帰りするには十分すぎる距離と標高差だ。覚悟してかからないといけない。
 宇都宮の自宅を4時少し過ぎに出て,日光を経て,昨年9月から無料開放された 霧降道路 を通って 栗山 に出て, 川俣 に向かった。1時間半ほどで 女夫淵 に着いた。早朝ではあったが,駐車場は半分ほどふさがっていた。
 ただ,駐車場の半分ほどが仕切られ, 八丁ノ湯,加二湯の予約客のための専用駐車場になっていた 。たぶん,ここは 公共の駐車場 のはず。地元優先と言っても,これは不公平だ。案の定,下山してきたときには一般の 駐車場は満杯で,車は通路にまではみ出していた。


 駐車場には 立派なトイレ ができていた。

 さっそく身支度をして歩き出した。空は抜けるように青く,既に射るような陽射しが 照りつけている。気温が低いので爽やかだが,今日は暑くなりそうだ。
 駐車場から川沿いに登っていく奥鬼怒歩道は,途中が崩壊したた め一部が通行止め になっており,その部分を迂回した仮歩道が作られている。

 駐車場からすぐに橋を渡り, 奥鬼怒林道 を登っていく。橋から約1kmほど登ったところで, 案内標識 に従って右側の斜面を下り,河原に降りる。
 僅かな距離だが,帰路,疲れた体でこの急斜面を登らなければならないかと思うと, 気が重い。

 ここで車道を離れ, 急な斜面 をジグザグに降っていく。河原に仮設された を渡り,河床に沿って数百メートル進むと,本来の歩道に合流する。


 合流点から800mほど進むと,切り立った岩場を避けて 2つの橋(二ノ岩橋,砥ノ岩橋) で対岸を迂回する。 かつては,岩壁の基部に設けられた 狭い歩道 を通っていたのだが,増水時などには通行できなくなるため,巻き道が作られていた。 今は,2つの橋が作られ,増水時にも通行可能になったため,現在は,巻き道は廃道になった。 1998年に行ったときは,往路は巻き道を,復路は川沿いの道を通った。 橋の上 からは,何箇所かが崩れ落ちてきた岩犀で埋まった 旧道 が眺められた。

 八丁ノ湯 に着いた。ログハウスの客室が新館で,母屋は右奥の建物。

 八丁ノ湯 で,おむすびを食べ,朝食とした。 八丁ノ湯名物の老犬 が,人なつこく近寄ってきた。8年半前に来たときにも,同じ様な姿をしていたが,こ の犬は何歳になるのだろう。


 八丁ノ湯から 日光沢温泉 までの道は,車の通れる道で,歩きやすい。
 日光沢温泉の手前で,川の左側を壁伝いに進む道は,壁が崩壊したために河床を進む ように付け替えられていた。

 日光沢温泉 も以前と変わっていなかった。コンクリート製の水槽には水が引かれ,冷たい水が好き なだけ飲める。 鬼怒沼 へは二つの建物に渡した廊下の下をくぐっていく。これも昔と変わっていない。


 正面の石段を登るとすぐに 根名草山 への分岐がある。 鬼怒沼 へはこの分岐を右に進む。

 すぐに橋を渡り左岸を進む。しばらく川沿いに進んで 丸沼への道 を分けると,いよいよ登りになる。
 急な斜面をジグザグに登っていく。いいかげん疲れたところで, オロオソロシノ滝展望台 へ着く。


 ここからは更に傾斜が増し,危険な場所には 補助ロープ が張られている。


 25分ほどで, ベンチのある休憩所 に着く。ここからは,木々の間に 奥白根山のピーク が見える。ここから少し登ると傾斜が緩くなる。



 傾斜が緩くなると,登山道を水が流れるようになる。 木道 が整備され,以前のようでは無くなったが,まだそのままの所もある。


 水の流れているところ を歩くが,思ったほどにはぬかるんでいない。


 傾斜が緩くなってからしばらく歩き,少々いやになったころで,突然 鬼怒沼 に飛び出す。

  ヒメシャクナゲ


 池塘 には水が満々と湛えられている。


 燧ヶ岳 の勇姿が望める

 会津駒ヶ岳 には雪がたっぷり残っている。


 木道を突き当たりまで進んだ。かつて, 鬼怒沼から中俣沢へ 下ったことがあり,当時は踏み跡がしっかりとあったのだが,今もまだあるのだろうか。 その下降点がどこだったのか確認しようと思い,物見山に向かう道を探したが,見つからなかった。
 物見山に向かう道に咲いていた イワナシ

 鬼怒沼に戻って昼食にした。これは  ショウジョウバカマ

 チングルマ

 タテヤマリンドウ


 イワカガミ

 ワタスゲ

 池塘の向こうに奥白根山


 鬼怒沼に1時間ほど居て 下山 を開始した。山を降りるのは速かった。 八丁ノ湯 までは快調に歩いてきた。今日は膝のために CWX を履いてきた。そのためか,下山で膝が痛くなることもなかった。ただ,足の小指が靴 に当たって痛くなったので,絆創膏を貼った。

 八丁ノ湯から女夫淵の駐車場まで が長くて退屈だった。単独行では話をする相手もなく,単調な歩きはつまらない。
 河原に降りて,木漏れ日の射している 河原に寝ころんだ 。空を見ると,真っ青な空に ヒツジ雲 が浮かんでいる。カメラを構えてシャッターを切った。
 体が空に吸い込まれていくような感覚を覚えた。



 僅か数分だが,微睡んだ。気がつくと,雲が空一杯に広がり,青空の部分が無くなっ ていた。  起き上がり,駐車場を目指して歩き出した。

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