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奥 白 根 山 中退

2008年(平成20年) 6月14日(土)



コース・タイム
 宇都宮(5:00) ⇒ 菅沼登山口駐車場(6:10)
  駐車場(6:20) → 弥陀が池(8:15) → 五色山分岐(8:30) → 弥陀が池(8:40) → 駐車場(10:25)
 菅沼登山口駐車場 ⇒ 中禅寺湖スカイライン ⇒ 宇都宮

同行者
 増田さん

 奥白根山 (2577.6m)は栃木県と群馬県の 県境 にある山で,もちろん栃木県での最高地点だ。 実は,栃木県だけでなく 関東地方の最高峰 で,山頂からの見晴らしもまたすばらしい。
 奥白根山は,日光側から眺めた場合の なのだ。日光側に 前白根山 もある。近年, 丸沼スキー場 から中腹までの ロープウエイ が開通し,ロープウエイ乗り場に 「白根山表登山口」 という看板が出た。日光側が表だと思いこんでいた私は,たいへん驚いた。しかし,信 仰の山として見た場合,群馬県側からの歴史の方が古く,かつては群馬県側がメインだったのだと 知り,納得した。
 私はまだ,このロープウエイに乗ったことがない。 菅沼登山口 からのコースが気に入っているのだ。できれば,日光の 湯元スキー場 から 前白根山 を経由して登りたいのだが,これは,よほど健脚でないと無理で,今の自分では自信が ない。
 昨年の6月2日以来ほぼ1年ぶりで登ることになる。同行者は,同じ職場に務める, 大学で1年先輩 増田さん。 彼は,宇都宮ハイキングクラブに入っており経験は豊富だ。

 5時に 宇都宮の某所 で落ち合い,先輩の車に乗せてもらって出発した。
 菅沼登山口の駐車場 に着いたのは6時10分頃。この時点で,駐車場には 15台ほど の車が停まっていた。 身支度をして,出発。


 少し高度を上げると ダケカンバ の新緑が美しい。 朝日は差しているのだが, 黒い雲 が湧いてきた。雲の動きはかなり速い。


 標高2000m付近から上は, 登山道が雪に覆われている 
 シラネアオイ が増え始めた 座禅山東面 は,まだ雪解け直後で,植物の芽が出始めたばかりだ。 シラネアオイ の花が見られるようになるのは,7月初旬になる。

 弥陀が池 湖畔は陽が当たるので雪は融けているが, ダケカンバ はまだ芽が出ていない。樹林帯では目立たなかったが,湖畔に出ると途端に 強風 が吹き付けてきた。 ガス も出て,奥白根の山頂は見えない。湖畔で,この後どうしようか相談した。 強風が吹き付け,寒い 

 とにかく,動かずにいるのは寒い。とりあえず, 山頂ではなく,五色沼 を目指して歩き出した。相変わらず,強風に乗ってガスが吹き付けてくる。
 鞍部まで登ると, ガスの切れ間から 五色沼 が見えた。





 時折ガスが途切れると, 奥白根の山頂付近 まで視界が開けるが,すぐにまた,ガスの中に消えていく。


 風が強いため,変化は目まぐるしく速い。  この天候では, 山頂を目指すのは無理 と判断した。危険を冒してまでピークハントにこだわる気はないし,何よりも楽しくな い。  天候の回復を待つことも考えたのだが,天候回復の兆候を見つけることができず, 下山することにした 
 スミレの同定は難しく苦手だ,これは ミヤマスミレ か?

 ズダヤクシュ は葉も茎も白い繊毛がいっぱい。


 コミヤマカタバミ は,花弁の内側に赤紫色の線があって可愛い。



 高度を下げてくると,風も弱くなり,日も差してきた。駐車場に降り立ったときも, 陽射しはあったが, 金精山も2000m付近より上はガスに覆われていた
 私たちとすれ違いに登っていく多くの登山者に会ったが,彼らが山頂をアタックするこ ろには,ガスは晴れたのだろうか。

付録
 早く下山してきてしまったので, 戦場ヶ原 でも散策しようと考えたのだが, クリンソウフィーバー のおかげで,どの駐車場も満車だ。しかたなく, 中禅寺湖スカイライン を登って,展望台からの景色を眺めることにした。
 第1展望台(中禅寺湖展望台) から見ると,もう, 奥白根山 にはガスは掛かっていなかった。


 男体山 の山腹は新緑のグラデーションが美しい。

 男体山の右には 女峰山が見える。 女峰山から帝釈山にかけての稜線 は北アルプスを彷彿とさせる素晴らしいところだ。


 第2展望台 からは,足尾方面が望める。中央右よりの一際高い山が 皇海山だ。


 西の方には,2週前に歩いてきた, 黒檜岳から社山への稜線 が見えた。



 弥陀が池でもう少し待機していれば,山頂へのアタックができたの かも知れない が,今日の所はこれで良かったのだと思う。
 私たちは2人とも奥白根山には何度も登っているし,ピークハントにはこだわっては いない。山に登ること自体を楽しむことができるし,それだけで満足することもできる。悪天候を おして登ったとしても,特に得るものがあるとも思えない。
 今日は,初めて先輩の増田さんと2人で山登りができて,とても満足している。それ だけで十分だ。増田さん,お世話になりました。

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