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白 山 2008年(平成20年) 8月7日(木)-8日(金) |
8月6日(水) 高速道の 夜間割引 を利用しようと, 宇都宮市 の自宅を早朝に発った。このまま登山口に 行くのでは早すぎるので, 黒部渓谷のトロッコ電車 に乗ることにした。このトロッコ電車に乗るのは私は二度目なのだが,よくこんなとこ ろに線路を敷いたものだと思う。それにしても料金が高すぎる。 金沢西IC で北陸道を降り,登山口の 別当出合 まで入った。トップシーズンの週末を中心 に 市ノ瀬 から 別当出合 まで交通規制が布かれ,一般車は入れないのだが,今日はまだ規制外,スムーズに別当 出合の駐車場まで行くことができた。しかし,駐車場にはトイレがない。 トイレと水道 は, 登山口 にあるのだが,そこまで10分ほど坂道を登らなければならない。 この駐車場で夜明かしをするならば,登山口のビジターセンター で夕食を摂り,就寝できる体制で駐車場に戻るのがいい。 夕方,夕立があったが,夜半には晴れ,満点の星空が広がった。天の川のほのかな輝 きを見たのは何年ぶりだったろう。 8月7日(木) 早朝3時ころから駐車場に入ってくる車が続いた。 交通規制は今日の夜の8時から 実施の予定だが,その前でも この駐車場が満車になり次第に,市ノ瀬でストップになる。 3時頃から駐車場の誘導員が配置に付いていた。明るくなったので,軽く朝食を摂り, 準備をして出発した。 駐車場の車 は,昨夕より,かなり増えたが,まだ余裕はあった。 ![]() 別当出合登山口のビジターセンター ![]() 登山口 ![]() 私たちが登る 砂防新道 へは,まず,この 吊り橋 を渡る。 ![]() 別当谷 は暴れ谷だ。新旧の 崩れの跡 がいたるところにある。この谷に沿って登っていく ![]() 別当谷の隣の 柳谷 に懸けられた 砂防堰堤 石積みの文様が 天に昇る竜の鱗 に見えた。 別当谷,柳谷,赤谷 の三つが合流するところが 「別当出合」 なのだ。 ![]() 中飯場(なかはんば) もちろん,工事用の飯場があったところなのだが,今は,立派な トイレと水道 がある。登り始めて約1時間,休憩にもってこいの場所だ。 ![]() 太陽が 稜線から姿を現した。いよいよ暑さとの戦いが始まる。 ![]() 少し登ると視界が開け, 別当谷 の対岸を走る 観光新道 が望めるようになる。 ![]() 足元にはたくさんの花が見られる。 ミヤマコゴメグサ ![]() センジュガンピ ![]() タマガワホトトギス ![]() 甚之助避難小屋 には,たくさんの人が休んでいた。下りの人も多かった。 ![]() 白山の ハクサンフウロ 個体によって差はあるのだが,概して色が濃く,花弁の大きいものが多いようだ。 ![]() ミヤマコウゾリナ ![]() ヤマハハコ ![]() シモツケソウ ![]() 先週末に白山に登った山仲間の「 岳々さん 」「 ちぃにぃさん 」の薦めで, 展望歩道 を登ることにした。 甚之助避難小屋 から少し登った分岐点で,右側の 南龍道 を 南龍ヶ馬場 へ向かった。 笹原の向こうに 南龍山荘 が見える。 登山者の喧噪から離れた別天地のようだ。 ![]() 南竜山荘 ![]() 南竜山荘 から エコーライン が望める ![]() 南竜山荘の少し先の分岐から, 展望歩道 を上っていくと, 南龍ヶ馬場 が見渡せる。ここには,この近くで 唯一のテント場 がある。 ![]() 更に登っていくと, 白水湖と平瀬道 が見渡せる。 1984年 職場の仲間とこの道を登った。 平瀬温泉 に宿をとり,白水湖から白山を日帰りしたのだ。 記憶は 薄れているが,懐かしさが沸 いてくる。 ![]() ミヤマホツツジ ![]() タカネマツムシソウ ![]() カライトソウ ![]() タカネナデシコ ![]() ハクサンコザクラ ![]() キジムシロ ![]() アオノツガザクラ ![]() クロユリ ![]() ベニバナイチゴ ![]() オトギリソウ ![]() ミヤマダイモンジソウ ![]() イブキトラノオ ![]() 山頂 にはガスが掛かってきた。 ![]() クロユリの群生地 こんな大規模な群生を見たのは初めてだ。 ![]() ハクサンコザクラの群生地 もう最盛期を過ぎていたようだ。 ![]() 室堂センター が見えてきた。 ![]() 受付を済ませ, 山頂(御前峰) に向かった。鳥居の真後ろが山頂になる。 ![]() マイヅルソウ ![]() ミヤマリンドウ ![]() ヨツバシオガマ ![]() イワツメクサ ![]() イワギキョウ ![]() 山頂での記念写真 暑さ対策 のため,頭には濡らしたタオルを被り,首には濡らしたバンダナを巻いている。なんと も変な格好だが,これはかなり効果がある。 ![]() 御前峰 から, 御池めぐりコース に進んだ。 剣が峰 には登山道はないのだが,登る人もいるらしく,踏み跡が付いている。 ![]() 御前峰 に次いで標高が高い 大汝峰 ここには登山道がある。 ![]() 剣が峰 から 大汝峰 を パノラマ写真 にした。 ![]() 紺屋ヶ池 にはまだ雪が残っていた。 ![]() 空模様が怪しくなり, 雷鳴 も聞こえてきたので, 大急ぎ室堂に戻った。 しかし,雨は降らず,雷もそれ以上に大きくはならなかった。 ベンチに腰を下ろし,生ビールで乾杯。これだけは止められない。ところがここの売 店では, 売店で購入した缶ビールの空き缶なども売店では引き取らない。 他のゴミと一緒に自分で担ぎ降ろすことになっている。 他の山小屋でも,このようなシステムの所はある。歩荷に頼っている小さな山小屋な らば仕方ないと思うのだが, ヘリ輸送を行っているような大規模な山小屋なのだから,小屋で 販売したビールの空き缶くらい引き取っても良いと思う。 なぜならば,下界よりも遙かに高い値段で販売しているのだから。 雲の切れ間から日が差してきた。 ![]() 8月8日(金) 御来光が見られそうなときは,3時30分に 太鼓 がなって知らせ, 神官 を先頭に 御前峰 に登るという。私たちは,下山後にも計画があるので,遠慮することにした。4時少し 前に太鼓が鳴った。 日の出は5時ころと聞いていたので,その時刻に外に出てみた。 太陽は,御前峰の山腹から昇る ![]() 山頂 には,御来光を拝するために,たくさんの人が登っていた。やがて,「 バンザイ 」の 声が聞こえた。 ![]() 5時30分からの 朝食 を,一番乗りで食べ,下山の準備をした。 室堂センター は 弥陀ヶ原 に面した方に ビジターセンター の看板がある。 白山神社 には お尻を向けている ことになる。 ![]() 展望台 から少し下ると,目の前に 弥陀ヶ原 が広がっている。 ![]() チングルマ は綿毛になって 稚児車 になっている。 ![]() 黒ボコ岩 は, 砂防新道 と, 観光新道 の分岐点だ。 ![]() 足の痛みが心配なので,降りやすい道として, 砂防新道 を選んだ。 クサボタン ![]() ソバナ ![]() オオレイジンソウ ![]() 真っ白な ホタルブクロ があった。 ![]() 吊り橋 が見えてきた。 ![]() 吊り橋を渡り振り返ると, 山頂方向はガスに包まれていた。 ![]() 駐車場の車 はまばらになっていた。 ![]() 市ノ瀬 の 白山温泉 で汗を流し,今日の宿泊地である能登の 輪島 へ向かった。 高山植物の名前に 「ハクサン○○○」 と付けられているものが多く有る。これは,主に 白山で発見されたもの や, 白山に多く生育する などの理由で付けられたものだが,白山はそれだけ,昔から多くの人に登られた山であ り, 花の豊富な山 である証拠でもある。 今回の登山でも,この期待は裏切られなかった。「ハクサン」の名こそ冠してはいな いが クロユリ のあれほどの大群落を見たのは初めてだった。 日光の千手が浜 に由来する名前の センジュガンピ も,道の両側にたくさん咲いていた。 私個人としては,先日の雲の平敗退の原因である 暑さ対策 も重要な課題だったが,なんとか乗り越えられた。妻の足は,疲労が蓄積してくると痛 みが増してくるようで,やはり,無理はできない。 ページトップへ |