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尾 瀬 沼

2009年(平成21年) 7月11日(土)



コース・タイム
 宇都宮(4:00) ⇒ 大清水駐車場(6:25)
  大清水(6:40) → 一ノ瀬(7:50) → 三平峠(9:15) → 三平下(9:40) → 沼尻(11:10-40) → 長蔵小屋(12:30-50) → 三平下(13:00) → 三平峠(13:25) → 一ノ瀬(14:25) → 大清水(15:15)
 大清水駐車場 ⇒ 寄居山温泉センター(入浴) ⇒ 宇都宮

 同行者
 キクさん,妻

 この週末,天気予報も良くなってきたので何処かに行きたいなあと思っていたところ へ,きくさんから 「尾瀬に行く」 とのメール。早速 「行きたーい」 と返事。妻も行くというので,3人で行くことになった。
 この時期,尾瀬ではかなりの 混雑 は覚悟しなければならない。しかし, 鳩待口 にハイカーが集中す反面, 大清水口 は比較的空いている。私もきくさんも, 大清水から三平峠を越えて尾瀬沼に行くコース は大好きである。 一ノ瀬 までの林道歩きがだるいが,苦痛とまでは感じない。ここから尾瀬沼に行くコースは, 樹林帯,沼,湿原 と,変化の多い景色と植物を味わうことができ, 鳩待から尾瀬ヶ原に行く よりずっと楽しい。
 キクさんに我が家に出てきてもらい,キクさんの車に乗せてもらって宇都宮を出発し た。
 大清水 の駐車場はまだまだ空きが多い。(と言うより,停まっている車が少ない)駐車場に着く と,ひとしきり雨が強く降った。仕方なく,小降りになるのを待って雨衣を着ずに出かけた。途中 で再び雨が強くなったので雨衣を着けた。でも雨は降ったり止んだりだった。

 一ノ瀬の休憩所 に着いた頃には,ほぼ雨が上がったので,雨衣を脱いだ。

 一ノ瀬の橋 を渡って山道に入る


 石清水のベンチ脇には ヤマブキショウマ がきれいに咲いていた。

 その近くには エニシダ が咲いていた。言うまでもなくエニシダは 外来の園芸種 で,こんなところまで進出してきていると思いきや,強い根を張る植物なので,法面固 定のために, 意図的に 植えたと言うことらしい。


 足元にエビネに似た花が咲いていた。 コケイラン というランの一種

 もう一種ランの仲間が咲いていた。これは イチヨウラン  「イチョウラン(銀杏蘭)」ではなく 「一葉蘭」  文字通り,根元に 大きな葉が一枚 だけ付いている。

 三平峠の看板 は最近まで 日光国立公園尾瀬 となっていた。群馬県は, 尾瀬国立公園 の誕生に伴って,全ての看板を作り替えてきた。(もっとも,この看板は東京電力が設 置)


 この三平峠コースも,ほぼ完全に 木道 が整備されている。ところが, 濡れた木道 は滑りやすく,転倒して怪我をする人も少なくない。十分に注意しながら歩いたが,何 度か足を滑らせてバランスを崩した。

 この山行では,どこへ行っても ゴゼンタチバナ が満開だった。

 三平下 のベンチには,多くのハイカーが休んでいた。この 休憩所 の前には水が引いてあり,冷たい水を飲むことができる。ここの水は何時飲んでもほん とうにおいしい。

 尾瀬沼を右回りに 沼尻 に向かった。このコースは木道の傷みも激しく,ぬかるみも多い。かつての尾瀬を思い 出させてくれる。
 尾瀬には ヒオウギアヤメ が多い。普通のアヤメとの違いは外側に垂れ下がる花びら(外花被)の間に立つ 3本の細い花びら(内花披)が無い ことである。

 大きな ハクサンシャクナゲ が咲いていた。

 沼畔には ヒオウギアヤメ の群落もあった。葉の重なる様子が, 檜扇 を想起させると言う。

 木道脇の ゴゼンタチバナ  白い花びらのように見えるものは,総苞と呼ばれるもので,その中にある粟粒のよう なものが複数の花が集まったものである。

 ツルコケモモの花  秋には小さな体には不釣り合いな大きな実を付ける

 尾瀬固有種の ナガバノモウセンゴケ  尾瀬と鬼怒沼にしかない。

 ヒメシャクナゲ


 ニッコウキスゲ


 ツルコケモモ

 沼尻 は,最近は ぬまじり と呼んでいるようだが,正しくは ぬじり または ぬしり と呼ぶ。名前が間違って呼ばれるのは寂しい。 休憩舎の前の板敷きに腰を下ろし,ここで昼食にした。今日は腹がすいた。

 沼尻 はいつも多くのハイカーで混雑しているが,今日はまだ少ない方だ。
 わざわざ行くこともないが,ここのトイレは,きれいで気持ちいい。尾瀬の多くの公 衆トイレは環境省が管理しているのだが,このトイレは休憩所( 長蔵小屋 )が管理している 私設のトイレ だ。維持には多くの経費がかかるが,清潔に維持されている。200 円のチップ制トイレ だ。
 ワタスゲ も白い穂を広げている。

 これは ノハナショウブ
 アヤメとは, 花びら(外花披)の模様 で区別できる。 中央の線状の文様の色が白ならば カキツバタ である。

 ハクサンチドリ は,個体によって微妙に色の違いがある。この薄紫は上品な色でとてもきれいだ。

 コバイケイソウ  良く見ると,一つ一つの花もかわいい。

 オレンジ色で目立つのは レンゲツツジ


 浅海湿原 からは, 燧ヶ岳 がよく見える。ここもワタスゲがきれいだ。

 大江湿原 ではワタスゲに混じって ニッコウキスゲ も咲き出した。ここは,多くのハイカーで大賑わいだ。

 長蔵小屋 で休憩し,帰途に就いた。
 朝の内だけ雨に見舞われたが,その後は天気も回復し,久しぶりの尾瀬を十分に楽し むことができた。今回も,ゆっくりとした気分で花々を観察することができ,大満足である。
 歩くコースが少し長くなるが,ゆっくりと尾瀬を楽しみたいのなら,このコースをお 奨めする。

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