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三 岩 岳

2009年(平成21年) 10月18日(日)


コース・タイム
 宇都宮(4:20) ⇒ 窓明の湯入口駐車場(6:20-朝食)
  駐車場(6:45) → 黒檜沢(7:15) → 旧道分岐(8:40-50) → 避難小屋(10:30-35) → 山頂(11:30-昼食-50) → 避難小屋(12:25) → 旧道分岐(13:30-35) → 黒檜沢(14:25) → 駐車場(14:45)
 窓明けの湯(入浴) ⇒ 高原開拓経由 ⇒ 宇都宮

同行者
 単独

 会津駒ヶ岳 の北方にある 三岩岳(ミツイワダケ) は,花の山として知る人ぞ知る山だ。その存在は知っていたのだが,登るのに4時間以 上もかかるというので,今まで足が向かないでいた。最近になって, 来年の花の時期には登ろう と考えるようになった。
 今回,登ろうと思ったきっかけは, 先週, 尾瀬に入るために,御池に向けてここを車で通りかかったとき, 三岩岳 に登ろうとして準備していた何組かのグループを見た。 これだけの登山者がいるのならば,単独行でも問題ないだろうと 思った。 先々週の 女峰山 のように,あまりに寂しい単独行は ストレス がかかりすぎる。
 三岩岳 は,簡単に登れる山ではない。 標高差1260m,片道距離6.0km,標準タイムは登り4時間10分, 下り2時間40分 となっている。この標準タイムは,現地の案内板に書かれていたものだが,私のような ユルユル登山者 にはかなり厳しい数字だ。
 宇都宮 の自宅を4時少し過ぎに出,コンビニで昼食を仕入れて登山口に向かった。尾瀬の紅葉 のピークは終わったのか,尾瀬に向かうと思われる車は意外と少ない。そんなわけで2時間ほどで 登山口に着いた。
 駐車場 は, 小豆温泉窓明の湯 に入る入口の左側にある。 未舗装の空き地で, かなりの台数が停められるが,あくまで 「駐車スペース」 なので,トイレなどはない。私が到着したときには,他には車はなかった。
 準備をしているときに,中年の男性が一人,登山口から登っていったが,この人の車 はここにはなかった。どこか他の場所に駐車したらしい。

 登山道は,まず, この斜面 を登って スノーシェッド の屋根の上に登るところから始まる。

 この 鉄製の階段 が登山口

 沢に沿って少し登ると, きれいな滝 が現れる。地図には載っていない。

 30分ほど登ると, コンクリートの跳び石 を渡って対岸に渡る。増水時に使用するのか丸太が1本渡してあった。

 更に少し登ると,左前方に 稜線 が見えた。避難小屋から山頂に続く稜線だ。 三岩 らしい大きな岩も見える。あそこまで行くのだが,まだまだ遠い。

 下の方の ブナ はまだ緑色だ。


 ダケカンバ は紅葉真っ盛り


 ブナ林 は陽光が差し込み明るい


 登山道 は明るく気持ちいい。


 稜線が近づいてきた。 三岩 も見える。


 青空に鮮やかな朱色が冴える


 旧道との合流点  この辺りを ブナ平 と言うらしい。

 大きな樹がまばらになった斜面を, ち葉を踏んで登る のは気持ちいい。

 すっかり葉を落とした ダケカンバ がそびえ立っていた。ここまで登ってくると傾斜も緩くなり,ホッとする。

 小さな湿原 が現れた。花の時期には多くの花が見られるのだろうが,この時期には 草紅葉 が見られるだけだ。

 三岩避難小屋 はログハウス風のしっかりした建物だ。

 避難小屋の前に 水場 がある。湧水量は少ないが,冷たくて美味しい水だ。

 山頂へ向かう道にも 小さな湿原 がいくつかある。

 後方に 窓明山(マドアケヤマ) が見える。この稜線には湿原が点在し,開花時にはお花畑になるらしい。

 笹原を少し進むと,登山道の左に 大きな岩 が現れる。通り過ぎて写真を撮った。これが,稜線を見上げたときに見えた岩だ。

 笹原の左前方にも 大きな岩 が見えた。これが 「三岩」 と言われるものらしい。「らしい」というのは,見た限り現場には何の表示も無かった から,想像するしかない。

 三岩から右に折れて山頂へ向かい,少し登ると 日光連山 が見えてきた。

 山頂 はブッシュに囲まれた小さなスペースだ。南方向に展望があるだけで,見晴らしは悪い。
 落ちていたプレートを持って 記念撮影


 頂上 にいる間に雲が広がり始め,陽射しが遮られる時間が多くなった。帰路も長いので,早 々に山頂を後にした。 

 今日のこの山の登山者は私の他に 7人 だった。私が出発する前に登りだした 男性1人 ,途中で追い越していったダブルストックの 男性1人 ,山頂で出会った 女性1人 3人連れのグループ ,下るときにすれ違って登っていった 男性1人

 この時期では花に会うことは少ないが,その代わりに,色々な果実 や,色づいた葉に会うことができる。
 ゴゼンタチバナ

 マイヅルソウ

 ツバメオモト

 オオカメノキ

 カエデ の葉は,黄色になったものと赤くなったものがあった。




 ミズナラ

 オオカメノキ

 オオカメノキ


 サラサドウダン

 イワカガミ

 イワカガミ


 ナナカマド は時にはこのように真っ赤になる。

 途中から,空模様はますます怪しくなり, 風が出てきた。 風の中に, 小さな雨粒 も混じるようになり,空模様は確実に 悪化 してきた。本格的な雨になる前に下山しようと,先を急いだ。
 駐車場に降りてきたときには,車のボンネットには雨粒が溜まっていた。身支度を解 いている内に雨脚は強くなってきた。 滑り込みセーフ という感じだった。

 窓明けの湯 で汗を流し,帰途に就いた。先週,鬼怒川温泉の先で 渋滞 にあったので,川治温泉から 高原開拓 を抜けて玉生に出て帰った。確かに渋滞はなかったが,かなり 遠回り になり,時間が掛かった。鬼怒川温泉廻りの方が早かったかもしれない。
 三岩岳 は,派手な山ではないが,なかなかいい山だ。やはり,彩りを添える 高山植物が開花している時期 がベストだろう。トレーニングのために登ってきたという女性にも会ったが,登山者が 少ないため マイペースで登れる から,トレーニングにはもってこいの山かもしれない。
 それにしても,登りながら見た紅葉は, 見事な美しさ だった。この紅葉を見るために,途中まで登るのも良いだろう。

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