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会津駒ヶ岳・中門岳

2010年(平成22年) 7月28日(水)


コース・タイム
 宇都宮(3:00) ⇒ 滝沢登山口駐車場(5:20-朝食)
  登山口(5:55) → 水場(7:30) → 駒の小屋(9:05-20) → 中門大池(10:00-20) → 駒ヶ岳(11:00) → 駒の小屋(11:15) → 水場(12:30) → 登山口(14:00)
 登山口駐車場(14:10) ⇒ 宇都宮(17:30)

同行者
 単独

 宇都宮地方 は,梅雨明けと同時に猛暑がスタートし,例年にない暑さが続いている。さらに,ここ数 日は昼過ぎから夕方から夜半にかけて雷雨がやってきている。
 初めの計画では,今頃は 飯豊山 に登っているはずだったのだが,事情があって中止となり,何処かに行きたい気持ちが募 ってきていた。テントを背負って 尾瀬 に行くことも考えた。今年は見晴の公衆便所が工事中で,それに伴って見晴のテント場は 閉鎖となっている。仕方ないので,尾瀬沼のテント場にテントを張ろうと,テントサイトの予約もし たのだが,天候不安定と言うことで,これも中止。
 やっと, 雷雨予報 の出ない日があったので,日帰りで 会津駒ヶ岳 に行くことにした。妻は体調の準備が整わず留守番となった。
 平日 と言うこともあり,登山者はそれほど多くはないと思っていたのだが,林道を上った 滝沢登山口 に着いて驚いた。登山口の駐車場には,私が到着した時点で,既に 10台以上の車 が停まっていた。殆どの車は無人で,既に出発していた。

 登山道は 木製階段 から始まる。作られてから時間が経ち,痛みも目立つようになってきた。階段の登り口に 登山者数を調べる カウンター が付いていた。
 会津駒ヶ岳 は,2007年8月30日, 尾瀬地区 日光国立公園から分離独立 した際に 新たに 国立公園に加えられた。

 登山道は,前夜の降雨のせいか,とても 滑りやすい。

 この登山道には, 距離を示した標識 が,約500mおきに立てられており,登山の目安になる。  ここには 国道までの道のり で示してある。国道から階段の登山口までは 1.4km なので,登山口からの距離は,その分を差し引かなければならない。


 水場 は,矢印の方向に急な斜面を3分ほど下る。水量は豊富で美味しい水だ。

 水場を過ぎると,少しずつ 周囲が開ける が,その分直射日光が当たり暑い。

 急な斜面を登り切ると, 見晴台 に出る。高台の上に 駒の小屋 が見える。この時期は,小さな虫が多く,写真にも写っている。

 見晴台から先は, 木道 が設置されており,足を濡らすようなことはない。

 正面に,三角屋根の 駒の小屋 が見える。 駒の小屋 は,予約すれば宿泊ができる。簡単な寝具の貸し出しはあるが,食事の提供はない。

 駒の小屋 で休憩を取り,駒ヶ岳山頂をパスして 中門岳 に向かった。 駒ヶ岳山頂 へは,帰路に余裕があったら寄ることにした。

 駒ヶ岳の南斜面には コバイケイソウ が群落を作っており,満開の花で迎えてくれた。

 駒ヶ岳山頂 には登らずに巻道を通って, 中門岳 に向かった。

 会津駒ヶ岳は,ハクサンコザクラの群生で有名 だが,2002年にそれを目当てに登ったときは,花期にはまだ早く,満開のハクサンコザク ラには会えなかった。
 ハクサンコザクラ の群生にやっと会えて嬉しかったのだが,良く見ると 痛みが激しい。 花茎が折れているものが目立つ。昨夜,雷雨があったと言うから, でも降ったのだろうか。




 私は, 駒ヶ岳から中門岳に至るこの稜線 が大好きだ。残雪の残る時期も良いし,秋の紅葉の時期も素晴らしい。 私が会津駒ヶ岳に登りたいのは,実はここに来たいからなのだ。

 ここにも コバイケイソウ の群落があった。駒ヶ岳にあったものより規模が大きかった。

 池塘が点在している中をのんびりと歩いていると,ここが標高 2000mを越えた場所だと言うことを忘れてしまう。


 ワタスゲ は,今が自己主張をする絶好の季節だ。

 僅かな風にも身体を揺らす ワタスゲ は,とても可愛い。

 中門大池 は,中門岳のシンボルだ。その証拠に,檜枝岐村が立てた 山頂標識 がある。 「(この一帯を云う)」 という但し書きも面白い。

 この標識 は2002年に初めて見たときから傾いたままだ。しばらく休憩し,来た道を戻った。


 モウセンゴケ も多い




 イワイチョウ は花弁のフリルが可愛い

 これは モミジカラマツ


 ダイモンジソウ はここでは珍しい

 往路ではパスしたのだが,時間にも余裕があるので,敬意を表しに 駒ヶ岳の山頂 に行ってみることにした。  やはり,展望はなく, 山頂標識 だけを写真に撮った。 山頂標識に「日本百名山」と書いてないことが,私的にはせめてもの救いだ。


 山頂から少し下ると, 燧ヶ岳 駒の小屋・駒の池 が見渡せる場所がある。この場所からの見晴しは素晴らしい。山頂へ行かないとこの場所 は通らない。

 チングルマ は,大部分が花期が終わり,綿毛になっていた。 稚児車 という名前が付いたわけが納得できる。



 ミヤマリンドウ  タテヤマリンドウ より色が濃いのだが,色の薄いものもある。

 イワハゼ は,花が落ちると,赤い萼が伸びて 赤い球形 を作る。そのため, アカモノ という別名がある。

 会津駒ヶ岳 は,降るのも大変な山だ。それは,標高差だけでなく,距離があるからだ。今回は,足指 が靴にあたって痛みが出たため,下りにも登りとほぼ同じ時間がかかってしまった。
 会津駒ヶ岳は,私の好きな山の一つだ。好きな理由は色々あるが,まず簡単に登れない ことがいい。中門岳まで行くと, 累積標高差 ±1110m,距離 往復で15.0km ある。これははかなり覚悟してかからないといけない。コースに危険な場所はないのだが, 体力・気力的に厳しい山 だ。
 でも,頑張って稜線まで上がってしまえば,そこには 池塘や湿原が点在 し, 高山植物が咲き乱れる別天地 なのだ。2006年に行った 秋の会津駒 が忘れられない。また今年も行きたくなった。

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