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燕  岳  途中下山

2010年(平成22年)11月20日(土)


コース・タイム
11月20日(土)
 宇都宮(2:30) ⇒ 壬生IC ⇒ 田沼IC ⇒ 太田桐生IC ⇒ 豊科IC ⇒ 中房駐車場(7:00)
  中房駐車場(7:35) → 登山口(7:45-8:00) → 第1ベンチ(8:50-9:00) → 第2ベンチ(9:50-10:00) → 第3ベンチ(10:50-11:00) → 富士見ベンチ(12:10-昼食-50) → 登山口(15:25-35) → 中房駐車場(15:40)
 中房駐車場 ⇒ 白馬(林檎の樹)
11月21日(日)
 林檎の樹 ⇒ ちひろ美術館 ⇒ 上條(そば) ⇒ りんご園 ⇒ 豊科IC ⇒ 宇都宮(17:10)

同行者
 forestさん夫妻,妻

 燕岳 燕山荘 (エンザンソウ)は, 11月23日 の休日前後で夏山シーズンの営業を終える。登山口の 有明荘 中房温泉 も ほぼ同じ日で 営業を終える。それに伴い,中房温泉までの車道も 閉鎖 される。そのギリギリのタイミングを計って 燕岳 の登山を計画した。実は,昨年も同じ時期に計画したのだが,事情があって中止した。今 年は,2年越しの計画が実現した。同行者は forestさん ご夫妻。
 前夜に 中房駐車場 まで登って仮眠することも考えたのだが,朝に現地に到着する方が手軽なので,そうする ことにした。 宇都宮 を午前2時30分に出発し,上信越道経由で豊科ICで降り,中房の 登山者用駐車場 に着い たのはちょうど7時だった。既に30台ほどの車が停まっていたが, forestさん の車は直ぐに分かった。forestさんの車の隣に車を停めた。
 車内で,途中のコンビニで買ってきた朝食を食べ,身支度を調え,登山の準備をした。
 準備をしている間にも続々と車が到着して,駐車場は混雑してきた。 この時期に燕岳に登る人は多い とは聞いていたが,これほどとは思っていなかった。
 後から到着した車からも,たくさんの登山者が降りてきて,急いで準備をすると,出発 していった。
 やはり, 「冬山」 として完全装備の人が目立った。殆どの人が ピッケル を持っており, 輪カン を持っている人も多かった。

 私たちは,ピッケルの代わりに ストック を持ってスタートした。ピッケルや輪カンが必要な状況になったら その時点で山を下りる ことに決めていた。

 駐車場から登山口まで,少しの距離だが車道を歩かなければならない。この車道が意外 と傾斜があり,急いで歩くと,登山口に着くまでに息が上がってしまう。心してゆっくりと歩いた。
 足元から, ホシガラス マツボックリ をくわえて飛び立ち,枝にとまって食べ始めた。

 登山口には 中房温泉の立ち寄り湯と売店 とがあり, 新しいトイレ もできていた。登山者はここで一休みして出発していく。標識の 「燕岳」 の文字の下に少し小さな文字で 「穂高」 と書いてある。そう,ここは穂高の登山口でもあるのだ。

 新しいトイレ は清潔で気持ちが良い

 最近降ったらしい雪が笹の葉に載っている。足元はまだ凍っていない。

 ゆっくり歩いて, 第1ベンチ に着いた。夏道ならば40分程度で登れるのだが,ゆっくりと50分かけて登った。

 第1ベンチを過ぎると,日陰には雪が残り, 路面が凍結 したところも出てきた。

 第1ベンチから50分で 第2ベンチ に着いた。妻に軽い 貧血 症状が出たこともあり,ペースを落として歩いた。ここまではほぼ予定通りの時間経過だ った。

 第2ベンチから少し登ると,真っ白に雪を被った 大天井岳 が見えた。


 日陰の雪の量が増え, 路面が凍結 して滑るようになった。

 妻の体調は回復せず徐々に遅れ始めた。この時点では,4時までには燕山荘に着けると 判断して先に進むことにした。 第3ベンチ でアイゼンを着けた。

 霞んではいたが, 八ヶ岳 の稜線を確認することができた。



 足元は完全に 凍結状態 になった。アイゼンを着けずに登ってくる人もいたが,アイゼンを着けたほうが歩きやす いし安全だ。

 富士見ベンチ ほぼ中間点だ

 妻の状態が更に悪くなった。荷を軽くして富士見ベンチまで登ってみたが,体調は回復 しなかった。このまま進んだとして,日没までに燕山荘に到着することも難しくなった。そこで, forestさんに相談して,  ここから下山することに決めた。
「富士見ベンチ」の名前通り,霞んではいたが, 富士山 を見ることができた。

 少し時間をかけて休憩を取り,昼食用に用意してきたパンを食べた。
 富士見ベンチで,記念撮影。本日の 最高到達地点。 標高2300m弱で駐車場から900m弱登ってきたことになる。

 休憩中も,たくさんの登山者が登ってきては,通り過ぎていった。 天気は良いのだが,動かずにいると寒い。 最近は若い女性の登山者が目立つようになってきた。
 下山開始 下山もけして楽ではない。

 駐車場まで2時間50分 かかった。

 妻は出かける前から体調万全ではなく,登れないかも知れないと言っていた。体調が思 わしくないので,ジムに行く回数も減っていたので,最初から無理だったのかも知れない。強引に連 れてきてしまったようで反省しなければならない。
 forestさんご夫妻も行動を共にして一緒に下山してくれたが,計画通りに実行できなく, 申し訳なかった。
 下山の途中で,白馬のペンション 林檎の樹 に電話を入れ,宿泊を申し込んだ。 林檎の樹 は,forestさんの馴染みの宿で,私たちも既に数回宿泊している。清潔でおしゃれな宿で, 心のこもった料理とオーナー夫妻の暖かな応対が魅力だ。
 おいしい料理を頂きながら開けたワインも,殆どを私が飲んでしまい,9時過ぎには沈 没してしまった。燕岳中退といっても,標高差900mを上り下りしたのだから,疲れてはいたのだ。

 翌日も良い天気だった。日出の時間を6時30分頃とみて,カメラを持って外に出た。 辺り一面は霜で真っ白だ。青空をバックにそびえ立つ 白馬連山 の真っ白な雪面に朝日が当たり始め,ピンクに輝きだした。夢中でシャッターを切りなが ら,心の中にもしっかりと焼き付けた。
 (写真をクリックすると大きな写真が見られます。)


 五竜岳 にも陽が当たり始めた。今年はまだ雪が少なく,頂上東斜面の「 御菱 (ごりょう)」− 武田菱  がはっきりと見えない。


 この日は,おいしい朝食を頂いた後,ゆっくりと宿を出て, ちひろ美術館 に向かった。 いわさきちひろの世界 を堪能した後,そばの 上條 で美味しい蕎麦と さくらかつ を食べた。さくらカツは,さくら肉(馬肉)に薄い衣を着けさっと揚げたもので,肉はたた き状態になっており,柔らかで美味しかった。
 その後,お土産にりんごを買って帰途に就いた。上信越道の吉井付近で多少混雑してい たが,渋滞と言えるほどではなく,5時過ぎには自宅に帰着した。

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