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高  山

2011年(平成23年) 1月3日(月)


コース・タイム
 宇都宮市(6:30) ⇒ 清滝駐車場(7:05 2台に分乗) ⇒ 竜頭の滝上駐車場(7:40)
  滝上駐車場(8:00) → 合流点(9:00) → 鞍部(10:05) → 山頂(10:35-昼食-11:30) → 無名峠(11:50-12:00) → 石楠花橋 → 駐車場(13:10)
 竜頭の滝上駐車場 ⇒ 清滝駐車場 ⇒ 宇都宮

同行者
 クリちゃん,デイダラボッチさんとその友人5人

 ヤッホー宇都宮 では, 1月3日 に登り初めをするのが恒例になっている。昨年は奥日光の 高山 に登ったが,今年も「どこかに行きたいね」とネットで相談し,再び 高山 に行くことになった。参加者は,私の他に, クリちゃんと,デイダラボッチさん,デイダラボッチさんのお友達 の総勢8人。

 [後日追記 2021.08.31]
 デイダラボッチ さんは,2015年3月17日,福島県南会津の 旭岳 頂上手前で滑落事故に遭い亡くなられました。私がデイダラボッチさんにお会いしたのは この高山登山が最後でした。
 デイダラボッチさんは,自分が主宰する 「益子いくべえ会」 の会員とともに, 雨巻山 の登山道整備に当たるほか, 要請があれば自らガイドし,多くの人を案内してきました。
 「益子いくべえ会」 は,デイダラボッチさんの遺志を継いで,現在も活動を続けています。デイダラボッチさ んの奥さんも,行くべえ会の一員として,積極的に活動されています。
 遭難した翌年の3月17日には,「益子いくべえ会」による 慰霊登山 が行われました。 「デイダラボッチの山日記」 は,この慰霊登山の記述を最後に休止しています。(アクセスは可能です)

 宇都宮を薄暗いうちに出発し, 日光バイパス を走っていると,正面の 女峰山 に陽が当たり始め,ピンクに輝き始めた。


 清滝の駐車場 で落ち合い,2台の車に乗り合わせて登山口に向かった。 いろは坂 には雪は全く無く,路面の凍結もなかった。 竜頭の滝上駐車場 に着くと,既に3台の車が停まっていた。どうやら,登山ではなく,カメラマンの車らし い。

 高山の 夏道 では,何年か前に雪崩事故があり,犠牲者も出ている。そこで,今回も夏道を 避け, 東に延びた尾根に直登 し,尾根伝いに頂上に向かうことにした。この正面に見える 尾根 を直登する。


 橋の上から見える 中禅寺湖 には湯気が立ち,陽が当たって雪のように白く輝いていた。とてもきれいだったが,写真 にはうまく撮せなかった。

 橋の上から眺めた 竜頭の滝

 私は,雪の様子を見て, アイゼンとピッケル を手に持ち, スノーシューとダブルストック をザックに付けて出発した。参加者の装備は様々だった。

 高山への登山口は2年ほど前から変更になっている。 山の家に向かう車道の第1カーブから,標識に従って左に入っていく。

 すぐに シカ除けのネット を通過し,右に折れてトラバース気味に登っていく。夏道は,尾根を越えて再び下り,元 々の登山道に合流する。 私たちはこの尾根を登ることにした。

 この尾根は比較的登りやすいが,意外と痩せた部分もあり,私は安全のためにここで アイゼン を着けた。クリちゃんやデイダラボッチさんはベテランなので,アイゼン無し登ったが, 初心者は無理をせずにアイゼンを着けた方が安全だ。 写真は 振り返って見た尾根

 40分ほどで尾根の東端に登り着いた。あとはルンルンの尾根歩きだ。更に20分ほど で, 夏道との合流点の鞍部 に到着した。ここからは夏道を行く。

 鞍部には小さな 雪庇 ができていた。 戦場ヶ原 から 中禅寺湖 の方に向かって風が吹いていることが分かる。

 雪も徐々に 深く なってきた。

 鞍部を過ぎて 高山本体の登り になると,雪の量が増えてきた。多いところでは50cm近くあった。

  振り返ると, 男体山 のきれいな姿が見える。

 登り始めて 2時間半 ほどで山頂に着いた。夏時間とあまり変わらない時間で到着することができた。山頂には, 先客も,後から到着するハイカーも無く,文字通り 山頂を独占 することができた。

 楽しい昼食の時間  私の最近の山行では,昼食を楽しむということは,あまりしなくなっていた。皆さんが 色々なものを持ってきて,ごちそうしてくれた。

 特製のうどん をごちそうになった。ここまで担ぎ上げてくれたことを考えると,胃の中だけでなく,心 まで温かくなった。

 楽しい時間を過ごして,下山を開始した。ここからは夏道を通らずに, 無名峠 に向かって直接下ることにした。無名峠からは, 中禅寺湖 側に下ることも考えられるのだが,今日は 戦場ヶ原 方面に下ることにした。

 このルートは,夏でも歩くことはできるが,雪のあるときの方が面白い。 適度な深さの雪がブレーキになるので, 楽しみながらスイスイと下ることができた。

 無名峠 からは傾斜も緩くなるので,私はアイゼンを脱ぎ,背負ってきた スノーシュー を履いた。ピッケルもザックに取り付け, ストック を出した。  スノーシュー は,急傾斜の下りは得意ではないが,この程度の傾斜ならば快適に歩ける。サラサラ雪の ところでは少し沈むが,浮力も適度にあり, MSRライトニング・アセント は,傾斜地でも合格点だった。

 ミズナラの林の向こうに 太郎山 が見える。

 車道 を歩くのは味気がないので,車道に出る手前で右に折れ, 林の中を歩いた。 積雪は30cm程度だが, スノーシュー を履いていても10cm程度は沈んだ。

 車道 に出た。冬期も一般車は入れないが,施設管理などのために,除雪だけは行われている。 私も先日,日光パークボランティアの活動で,資材を運ぶために車を乗り入れた。

 今日の山行を振り返り,余韻に浸りながら,楽しくおしゃべりしながら歩いた。

 石楠花橋 から湯川沿いに下り,駐車場に向かった。石楠花橋の上にもカメラマンが数人いたが,こ の時期は写真を撮りに来る人が多いらしく,歩道は多くの足跡で固められていた。駐車場に着いたと きには, 駐車場の雪 は半分ほど融けていた。



 駐車場 に着いたとき,中禅寺湖対岸の 社山 辺りから 黒い雲 がわき上がってきた。ちょうど良い時間に降りてきた。
 今日は気温こそ低かった(中宮祠観測所, 最低気温-10.3℃,最高気温-2.1℃ )が,風が弱く,陽射しもあり,最高の気象条件の中,すてきな仲間達と楽しい山登りが できて幸せだった。このくらいの積雪ならば,体力のない私でも,なんとか楽しみながら登ることが できる。またどこかに行きたくなった。

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