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庵 滝 ・ 西 ノ 湖

2011年(平成23年) 2月26日(土)


コース・タイム
 宇都宮(5:50) ⇒ 赤沼手前駐車スペース(6:45-朝食)
  駐車スペース(7:10) → 弓張峠(8:10) → 庵滝(9:20-35) → 車道(10:20-15) → アザミ橋(11:00) → 西ノ湖(11:45-昼食-12:25) → アザミ橋(13:10-15) → 弓張峠(14:10) → 駐車スペース(15:15)
 駐車場スペース(15:25) ⇒ 宇都宮(16:30)

同行者
 単独

 今年の1月9日に, 奥日光小西ホテル に宿泊したとき,ホテルの ネイチャーガイド をしている 安倍さん から名刺をもらった。その名刺の裏に印刷してあったのが, 氷結した庵滝の写真 だった。
 その時から,氷結した 庵滝 を見に行きたいと思っていたのだが,昨年11月に訪れたときには, 弓張峠 から2時間もかかったし,その時利用した 低公害バス も今は利用できないから,簡単には行けないと思っていた。
 天気予報も良かったので, 赤沼 から歩こうと腹を決め,出かけることにした。今日は長丁場になることを覚悟して,いつ もより30分早く自宅を出た。周囲はまだ薄暗く, 正面に見える女峰山の頂にもまだ陽が差してこない。


 いろは坂を登る頃になって陽が出てきた。第1いろは坂の 第11カーブ では,正面から陽が昇り,一瞬目がくらんで先が見えなくなる。

 国道から,千手ヶ浜に向かう 「市道1002号」 は,一般車は通年通行止めである。その入口の少し手前に 駐車スペース があるので,今日はここに車を置くことにした。
 市道1002号 は,入口がゲートで閉じられている。5月から11月までの,低公害バスの運行期間は電 動のスライドゲートだが,積雪期は チェーンがかけられている だけだ。施錠はされていないので,入ろうと思えば入ることはできるが,さすがに無許可 で入り込んでくる車はない。

 市道1002号線は,冬季も,管理用の車が通行するので,除雪がなされている。その ため雪解けも早く, 日当たりの良いところでは雪が完全に融け, アスファルトが現れている。 今日は,折りたたみ自転車を積んでこようかと思ったのだが,多分雪が残っているだろう と考えて乗せてはこなかった。こんな状態ならば,自転車で走ることができた。

 今日のスタイル は,基本的には先日の中禅寺山と同じだ。ただ一つ違うのは, 12本爪アイゼンの代わりに,6本爪の軽アイゼンを持った ことだ。
 今日は,先日購入した GARMIN OREGON 450TC を持参した。 GPS を持参した初めての山行になった。




 カラマツ林 は,その幹の影が雪面上に伸び,幾何学的な文様を作っている。

 高山入口 では,道路から除けられた雪が土手を作っていたが,高山に向かって歩いた足跡が見られ た。


 幕張峠 は戦場ヶ原と小田代原を区切る土手を越える峠だ。ここはいつも冷たい風が吹き抜けてい る。



 幕張峠 を抜けると道路の様子は一変する。
 ここから 小田代休憩所 までの区間は日当たりが悪いため,雪解けが遅い。路面の雪は,融けたり凍ったりを繰り 返すため, スケート場のようにツルツル になる。転ばないように慎重に歩いた。いっそのことアイゼンを付けようかと考えている うちに小田代休憩所に着いた。



 ゲートをくぐり 小田代展望台 へ寄り道した。目の前の光景に唖然とした。 はっきりとした足跡が,湿原の向こうにある「貴婦人」に向かって一 直線に続いている。 この周辺は,湿原に間違って入り込む人がいないように, 日光パークボランティア がポールを立てたりロープを張ったりしているところなのだ。最近は,湿原に入り込む人 が少なくなったと喜んでいたところなのだが,なんとも残念でしょうがない。

 小田代展望台 から少し登ったところが 弓張峠 だ。市道1002号線の最高地点だ。

 いよいよ 庵滝 に向かう。11月のレポでもルートは示さなかったが, 今回も庵滝までのルートは示さないことにする。 やはり,ルートファインディングの苦手な初心者にとっては難しいコースであり,単独の 初心者が 安易に入り込むことは止めた方がいい。 積雪期は雪上のトレースがルートを示してくれるが,雪上のトレースは,ひと吹雪でかき 消されてしまうから,頼りにしすぎるのは危険だ。
 しばらく新しい雪が降っていないので, 雪の上には無数の足跡が残っていた。 集団で歩いたと見られる足跡もあり,お陰様で壺足でも潜らずに歩くことができた。


 風も無く,暑いのでフリースもジャケットも脱いでしまった。

 弓張峠から70分で 庵滝 に着いた。11月には河原を歩いて滝を目指したので歩きにくかったが,雪で覆われた地 面は歩きやすく,予想時間よりかなり早く到着した。

 滝の中央部 が開け,水が落下している。もう融け始まっているらしい。



 アイスブルー が美しい。

 15分ほど居て,滝を後にした。
 下りは速い。市道1002号線まで45分で降りてきた。時間は10時20分。  このまま帰宅するのには時間が早すぎる。せっかくここまで歩いてきたのだから, 思い切って西ノ湖まで足を伸ばすことにした。
 西ノ湖 へ行くには,市道1002号線の他に 歩道 があるのだが,積雪期には通る人も殆ど無く,ルートもわかりにくい。今日は,時間の制 約もあるので,市道1002号線を通って西ノ湖を目指すことにした。
 歩道入口  歩道には一人分の古い足跡があった。

 市道1002号線は完全に雪が消え, 舗装が顔を出している 。これならば自転車で走れる。

 小川の周り も雪解けが進んでいる。

 アザミ橋 にはまだ雪がたっぷりと乗っていた。想像以上に足跡が多く驚いた。西ノ湖までの歩道に はまだ雪がたくさん残っていたが,壺足で歩くことができた。

 カラマツ林の中に歩道が真っ直ぐに伸びている。 少し雪が弛んできて,踏み跡を外すと足が潜るようになった。

 西ノ湖歩道のシンボルの 吊り橋  吊り橋の上にも雪が乗っていた。

 西ノ湖 は真っ白な雪の世界だった。奥の色が変わって見えるところが水面が凍ったところだ。あ んなに小さくなってしまって,たくさん居た魚たちは,あの氷の下でじっとして春を待っているのだ ろうか。

 スノーシュー を履いて 西ヶ浜 まで歩いていった。スノーシューでも潜るところがある。 西ヶ浜から見る男体山の姿 はいつ見ても綺麗だ。
 西ヶ浜で腰を下ろし,即席麺を作って食べた。風も殆ど無く,ポカポカと暖かかった。 40分ほど居て腰を上げた。

 湖の方から眺めた ヤチダモ の林。植生的に貴重なのだそうだ。

 西ノ湖歩道 では,色々な季節に写真を撮っているが,何時の季節でも,それぞれに趣が異なり新鮮な 美しさだ。

 アザミ橋を渡っていよいよ 長い舗装路歩きが始まった。 決して歩きにくいわけではないのだが,単調で,しかもかなり登り傾斜がある。ついつい 頑張って歩いてしまう。

 徐々に 足が痛くなってきた。 まず,右足の膝の裏側が痛くなった。そのうち,今度は左の股関節が痛くなった。CWX を履くようになってからは,膝や股関節が痛むことは無くなったのだが, 今日は歩きすぎた ようだ。
 帰ってから調べたところ,今日一日の歩行距離は 21.4km だった。累積高度は ±408m と,多くはなかったが,21.4kmという距離は,多分,私が日帰りで歩いた最長距離だ。 歩くのが嫌になったほど長い 女夫淵温泉 から 鬼怒沼 往復でも 18km しかないことを考えると,この21.4kmという距離がいかに長距離だったかが分かる。
 弓張り峠 まで戻ってきた。

 少し休むと痛みは軽くなるのだが,歩き出すとまた痛くなる。休み休み,やっとの事で 車のところ まで戻ってきた。

  GARMIN OREGON 450CT は,自分の位置を確認しながら歩くことができるので,心強かったが,元々知っているコ ースなので,途中でルート確認をすることはほとんど無かった。帰宅してから,軌跡(トラック)を調 べることで,時間経過など色々なことが分かった。
 庵滝 は,積雪期には思ったより簡単に行くことができる。来年は氷の最盛期に行きたいと思っ た。
 今回は,国道の路肩が広くなったところに駐車したが,やはりあまり好ましいことでは 無かった。竜頭の滝上駐車場に駐車しても,歩く距離はほとんど変わらないから,次回からそこに駐 車することにした。

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