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谷 川 岳

2011年(平成23年)4月17日(日)


コース・タイム
 自宅(4:20) ⇒ 壬生IC(4:32) ⇒ 都賀JCT(4:39) ⇒ 岩舟JCT(4:44) ⇒ 高崎JCT(5:12) ⇒ 赤城高原SA(5:31-朝食-45) ⇒ 水上IC(5:59) ⇒ 谷川岳ベースプラザ(6:13)
 土合口駅(8:35) ⇒(ロープウエイ)⇒ 天神平駅(8:50)
  天神平(9:04) → 田尻尾根(9:30) → 岩場(9:52-59) → 熊穴沢避難小屋(10:15-22) → 天神ざんげ岩(11:03-15) → 山頂(12:34-昼食-13:00) → 熊穴沢避難小屋(13:45) → 田尻尾根(14:32) → 天神平(14:51)
 天神平駅(15:05) ⇒(ロープウエイ)⇒ 土合口駅(15:20)
 谷川岳ベースプラザ(15:38) ⇒ 風和の湯(15:59-16:34) ⇒ 水上IC(16:38) ⇒ 高崎JCT(17:11) ⇒ 岩舟JCT(17:39) ⇒ 都賀JCT(17:46) ⇒ 壬生IC(17:52) ⇒ 自宅(18:07)

同行者
 単独

 残雪期の谷川岳 は,天気さえ良ければ,楽しい登山が出来る。特に, 天神平 から 天神尾根 を通って山頂を往復するコースは,途中に危険個所も少なく,また,雪崩の危険も少ない ので安心して歩けるコースだ。今回で 3年連続5回目 の挑戦だ。
 2005年4月23日 に,キクさんと二人で,初めて雪の谷川岳に登った。 2006年4月9日 には,高崎のSさんと二人で山頂を目指したが,悪天候のため,熊穴沢避難小屋まで行け ずに戻った。3年ほど間隔が開き, 2009年3月30日 に単独で山頂を目指した。平日のため登山者も少なく,天候も悪くなってきたので,肩の 小屋までで引き返した。翌 2010年3月22日 にforestoさんご夫妻と4人で山頂を目指したが,体調不良のため,熊穴沢避難小屋で引き 返した。
谷川岳ロープウエイ は,東関東大震災の後しばらく運休していたが,運行を再開した。運行時間をホームペー ジで調べたが,特別な記載が見つからなかったので,例年のように,平日8時,休日7時と判断して, 7時に間に合うように自宅を出た。
 金精峠 はまだ開通していないので,高崎を回って関越道経由で行かなければならないが,この 3月19日に北関東道が全線開通 し, 東北道と関越道が繋がった ため,所要時間は短縮されるはずだ。前回には2時間半ほどかかったので今回は 2時間 と見て,宇都宮を4時20分に出発した。
 壬生IC から北関東道に入り, 都賀JCTで東北道 へ,再び, 岩舟JCTで北関東道 へ。 佐野田沼IC から先, 太田桐生IC までの間が,最後に開通した部分で,カーブも緩く設計されており,非常に快適だった。 高崎JCTで関越道 に入り, 赤城高原SAで休憩 し,途中のコンビニで買ってきたいなり寿司とサンドイッチを食べて朝食とした。
 ここからは, 武尊山 谷川岳 がよく見える。 武尊山はよく見えた が,残念ながら 谷川岳 には雲がかかっていてよく見えなかった。


 谷川岳のロープウエイ駐車場 に着いたのは6時15分。途中で15分ほど休憩をしたが,それを含めても自宅から2時 間かからなかった。これから,谷川岳が近くなり,嬉しくなった。
 駐車場に着いてみて, ロープウエイの始発が8時30分 であることを知った。帰宅してから詳しく調べたら,3月25日付け「営業開始のお知ら せ」の中に営業時間の記載があった。
 駐車場からロープウエイ乗り場へは,連絡通路が繋がっている。その向こうに,たっぷ りと雪を頂いた 天神平 が見える。

 私の他にも営業開始時刻が遅いことを知らずに出てきた人がかなりいて, 待合所 は時間待ちの人がいっぱいになった。

 切符売り場の前には 長い行列 ができた。私もその中程に並んだ。

 予定通り,ロープウエイは8:30に運行を開始した。 「節電モード」 という低速運転で,天神平まで通常より2分多い15分かかった。 天神平 で外に出てみると, 真っ青な空に,谷川岳が真っ白に輝いていた

 右手後方には, 白毛門 から朝日岳に繋がる稜線 が鎮座していた。

 登山道 は,ゲレンデを避けて,ロープの右外側を歩かされる。遠回りさせられることに最初は不 満も感じたが,それにも慣れた。

 いきなりの急登 に,しっかりと汗をかきながら25分ほどで 田尻尾根 に登り着いた。風もなく,太陽の直射を受けて暑い。ソフトシェルを脱いでノースリーブ の下着になってみたが,行動中はこれでちょうど良いくらいだった。 田尻尾根から天神平を俯瞰 した。

 右後ろには, 武尊山 が雄大な姿を見せていた。

 今日の目標である 谷川岳 は,雲一つかからず,濃菫色の空をバックに悠然と聳えている。意外と近くに感じた。

 田尻尾根 から少しだけトラバースして 天神尾根 に立つ。ここから,山頂までのコースがよく見渡せる。先行者の姿が点々と見える。

 このコース唯一の難所 である岩場に着いた。先行者が詰まっていて少し待たされた。 前のグループが,初心者をロープで補助していた が,危険と感じたら遠慮することはない,万全の安全策をとるべきだ。私もおとなしく順 番を待ってそこを通過した。
 写真では分かりづらいが,崖を降りた下が,両側が切れ落ちた ヤセ尾根 になっている。もし崖から滑落したら,尾根の下まで落ちてしまう危険がある。

 振り返って 岩場 を見た。
 今日は,雪が融けて岩やブッシュが顔を出しているので,足場やホールドには困らない が,全面が雪で覆われている場合は,かなり難度が高くなる。
 僅かな距離だが,慎重に通過した。



 熊穴沢避難小屋 は例年通り雪の下。 鉄柱 がのぞいている。

 ここからが本格的な登りになる。 木の枝に氷が着いてきれいに光っている。これは 「雨氷」 という。枝に着いた雨粒が,明け方の冷え込みで氷結したもので, 透明な結晶 が美しい。

 浅間山 もこの角度からの姿は新鮮だ。

 登ってきた方向を振り返る。 皇海山や赤城山 がきれいに見えた。

 山頂を目指して登る。 傾斜は徐々にきつくなる が,危険を感じるほどではない。

 遙かに高い空間 に,雪を頂いた山が見えた。帰宅してから調べたら, 八ヶ岳 だと言うことが分かった。

 登山道 には,いくつかの岩場があり,格好の休憩所になっている。ここは 「天狗の溜まり場」 といわれる岩場で,絶好の休憩ポイントだ。

 この岩には最近 天神ザンゲ岩 という看板が立った。西黒尾根の ザンゲ岩 に擬えて作られたもののようだが,標高は西黒尾根のザンゲ岩とほぼ同じ。

 ここから山頂まではもう少しだ。写真から傾斜を想像するのは難しいが, 傾斜はかなりきつい。

 傾斜はこの程度  滑落した場合,自分で止めるのはかなり難しい。転倒しないこと,足を滑らせないこと が絶対条件だ。
 さすがに疲れた。立ち休み程度でここまで登ってきてしまったが,かなり足に来ている。 足がだるくて前に出ない。息も上がってきた。先を急がず,休み休み登った。

 肩の小屋 が見えた。小屋の前には多くの人が休んでいた。私は小屋に寄らずに山頂に向かった。

 肩の広場 のシンボル, 方位塔 が見えた。

 天神平から3時間半で 山頂 に立てた。 5回の挑戦で2度目のピーク  嬉しい。


 山頂から パノラマ写真 を撮った。別々に撮った写真を, フォトステッチ というソフトでつなぎ合わせてパノラマ写真にする。カメラを向けた方向によって空の明 るさが違うので,写真の継ぎ目で空の明るさに違いが出来てしまう。山の同定は カシミール を使った。



 山頂からの  西方向のパノラマ写真  (写真をクリックすると大きな写真が見られます。)

 北東方向のパノラマ写真   (写真をクリックすると大きな写真が見られます。)


 遠くに見える雪を被った山は 白馬岳

 山頂から見る, 肩の広場と肩の小屋

 肩の小屋  冬期はその一部が 「冬期小屋」 として開放されているほか,夏期には予約することで宿泊することもできる。


パラグライダー がテイクオフしようとしている。風が弱く,時々吹く風も巻いていてなかなか飛び立てな かった。

 写真を撮った後,山頂近くの岩に腰を下ろし,昼食休憩とした。風も弱く,強い陽射し を受けていると眠くなるような陽気だ。
 下山開始を13時と決めていた ので,心おきなく腰を上げ下山を開始した。
 斜面を下っていくと, 日光白根山 が正面に見えた。 白根山は特徴的な形で,意外と目立つ存在だ。

 西黒尾根 の中腹には大きな亀裂が入っていた。もうじき,大きな雪崩となって崩れるのだろう。

 大きな雪の塊 もあった。今にも崩れそうだ。



 下山路 はずっと先まで見渡せる。

 至仏山 の左となりには 燧ヶ岳 が見える。

 この斜面を下れば 天神平 だ。尻セードを楽しみながら下った。


 15時少し前に, ロープウエイ駅 までたどり着いた。まだ山頂が見えている。今日はほんとうに良い天気だった。こんなに 楽しい雪歩きが出来るなんて,また来年も来たくなった。
 駐車場の出口で,1,000円也の駐車料金を払い, 上牧温泉風和の湯 へ向かった。温泉で汗を流した後,水上ICから高速道に乗り,自宅を目指した。 水上ICから自宅まで1時間半 しかかからなかった。この時間は,奥日光から自宅までの時間とほぼ同じだ。北関東道が 開通して,また山が近づいた。

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