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尾 瀬
学校キャンプ下見 2012年(平成24年) 7月2日(月)〜3日(火) |
コース・タイム 7月2日(月) 宇都宮(10:30) ⇒(タクシー)⇒ 御池(10:47) 御池(10:30) ⇒(シャトルバス)⇒ 沼山峠休憩所(10:47) 沼山峠休憩所(10:55) → 沼山峠展望台(11:20-30) → 長蔵小屋(12:25-打合せ・昼食-13:00) → 沼尻休憩所(13:50-14:05) → 見晴弥四郎小屋(15:55-打合せ・泊) 7月3日(火) 弥四郎小屋(7:20) → 赤田代休憩所(9:50-8:00) → 平滑ノ滝(8:20) → 三条の滝(9:00-20) → 赤田代分岐(11:00) → 東電小屋(11:25) → ヨッピ橋(11:45) → 竜宮小屋(12:15-昼食・打合せ-13:15) → 牛首分岐(13:45-50) → 山の鼻(14:25-打合せ-15:20) → 鳩待峠(16:25) 鳩待峠(16:30) ⇒ 戸倉駐車場(16:55) ⇒ 迎えの車 ⇒(関越道)⇒ 宇都宮 同行者 Y先生(女性),S先生(男性) 迎え N先生(男性),O先生(男性) |
7月の末に,
中学1年生約40人
をガイドして
尾瀬
に行く。今日はその下見として,Y先生(女性),S先生(男性)との3人でそのコースを歩
く。生徒が2泊3日で歩くコースを1泊2日で歩くので,2日目に歩くコースが長くなり,チョット
大変だ。個人的にも,この時期の尾瀬は好きで,何度か訪れたことがあり,今回もとても楽しみだ。
7月2日(月) 宇都宮 の出発時刻は,当日と同じ午前7時。今回は 沼山峠から鳩待峠までの縦走 になるので,マイカーで行くことはできず。宇都宮から御池まで,学校が用意してくれた タクシーを利用することにした。 御池の駐車場 は,平日と言うこともあって停まっている車は少なかったが,大型バスが6台ほど停まっ ていたのが珍しかった。 ![]() 御池 で 沼山峠 行きのシャトルバスに乗る。この時期,土曜日曜の朝早いバスには, ボランティアガイ ド が乗車して,途中の案内や,登山の心得などをレクチャーしている。できれば生徒にも聞 かせてやりたいので,バスの切符売り場で,そのボランティアの連絡先を聞いた。あとで連絡を取っ てみよう。 左の眼下に ぶな平 のブナ林が見える。 ![]() バスの終点 沼山峠 でバスを降り,身支度を調え出発した。 木道 が整備されている ![]() 足元に ユキザサ(雪笹) が蕾を付けていた。 ![]() エンレイソウ は 延齢草 と書き,縁起の良い名前だ。この花には花びらがないのが特徴。 ![]() 沼山峠の展望台 ここが本当の 沼山峠 バスを降りたところから約80mほど登らなければならないが,木道が整備されており, 先を急がなければ苦しむほどではない。かつては,ここから 尾瀬沼の全体 が見渡せたのだが,今は樹木が育ってしまい。尾瀬沼はわずかしか見えない。 ![]() これは ツクバネソウ だが,8枚の葉が輪のように付いているので, クルマバツクバネソウ(車葉突羽根草) という。 普通のツクバネソウは葉が4枚 ![]() 峠から少し下ると, 突然視界が開け, 大江湿原の端 に飛び出す。 ![]() イワカガミ(岩鏡) の花が残っていた。 ![]() タテヤマリンドウ(立山竜胆) の群落。タテヤマリンドウは,早朝や夕方,また曇や雨の時は花は開かない。こんなに満 開なのは,天気が良い証拠。 ![]() ヒメシャクナゲ(姫石楠花) も花の残っているものは少なかった。 ![]() ワタスゲ(綿菅) の綿毛がきれいだった。 ![]() オオバタチツボスミレ(大葉立坪菫) は,普通のタチツボスミレより,花も葉も大きい。 ![]() ヤナギランの丘 には, 平野長蔵 とその家族のお墓がある ![]() 長蔵小屋 歴史の重みを感じる建物だ。当日は,ここで生徒は昼食を食べる。メニューなどの打合 せをしてから,私たちも昼食を食べ, 沼尻 に向かった ![]() 沼尻休憩所 は,長蔵小屋が経営している。沼尻は 「ぬじり」 または 「ぬしり」 と呼ぶのが正しい。 ![]() ムラサキヤシオツツジ(紫八汐躑躅) は尾瀬には多いが,金精峠以東の奥日光では殆ど見ない。 ![]() モウセンゴケ(毛氈苔) は,葉の丸いのが特徴で, ナガバノモウセンゴケ とは異なり,尾瀬以外の他の地区でも見られる ![]() 見晴に出て最も原に近いところにある山小屋が, 弥四郎小屋 当日は,生徒が泊まるので,細かいことを打ち合わせして,私たちも宿泊した。 ![]() 弥四郎小屋の前にある 弥四郎清水 夏の暑いときには,この一杯が生気を取り戻してくれる。 ![]() 7月3日(火) 原に面した部屋を用意してくれたので, 窓から尾瀬ヶ原と至仏山が真正面に見える 明るくなる時間を待って外を見たが,ガスが立ち込めていて,至仏山は見えなかった。 明るくなるに従ってガスが晴れていき, 沼尻川の拠水林が見えてきた。 ![]() 身支度をして散歩に出た。 レンゲツツジ(蓮華躑躅) の朱色は,この時期のアクセントとして貴重な存在だ。レンゲツツジは鹿が嫌って食べな いため,シカの食害を受けずに残る傾向がある。 ![]() オゼタイゲキ(尾瀬大戟) は,花は目立たないが,花を取り囲む3枚の葉が薄黄色できれいだ。 ![]() この時期,尾瀬ではたくさんの ハクサンチドリ(白山千鳥) を見るが,色の濃さが微妙に異なっており,面白い。 ![]() 尾瀬ヶ原の ウラジロヨウラク(裏白瓔珞) は背丈が低い。大雪と貧栄養のために大きく育たない。 ![]() 部屋に戻って朝食を食べ,窓の外を見ると, 至仏山の姿が見えてきた。 ![]() 荷物を持って 三条の滝 に向かった。 このルート は,整備が進んでおらず,昔の尾瀬を思い出させてくれる道だ。雨の後などは,道がぬか るんでいて歩きにくい。 ![]() ヤグルマソウ(矢車草) 花壇に植える「矢車草」は正しくは ヤグルマギク と言う。 ![]() 三条の滝 は,水量も豊富で迫力がある。 ![]() ツル性の植物で,先の方の葉が白くなったものがあった。 マタタビ(木天蓼) だ。蕾を付けていた。 ![]() 赤田代 の分岐を右に取り, 東電小屋 に向かった。 最近架け替えられた 尾瀬ヶ原橋 見違えるほど立派になった。 ![]() ブーンという音を響かせ, ラジコンヘリ が飛んでいた。何かの調査をしているらしい。 ![]() 聞いてみると,鹿の食害調査のために, ヌタ場 を空から撮影しているのだという。 尾瀬パークボランティア のメンバーだった。 ![]() ヨッピ橋 では,傷んだ板の取り替え工事を行っていた。50年前に来たときには,今にも倒れそう な吊り橋で,足を載せる板も傾いていた。手摺りのワーヤーを両手でつかまりながら,恐る恐る渡っ たものだ。 ![]() トキソウ(朱鷺草) は本当に美しい。カメラの露出をオートにして撮影したら,露出が周囲に合ってしまい, 肝心の花は露出オーバーになってしまった。 ![]() 竜宮小屋 当日,生徒はここで昼食を食べる。打合せを済ませ,私たちもここで昼食。 ![]() 紫色の花は カキツバタ(杜若) カキツバタは,外花被片中央の線が白色。 ![]() グラデーションがきれいだ。 ![]() ニッコウキスゲ(日光黄菅) の季節はもうすぐだ。気の早い個体が数輪咲いていた。 ![]() ナガバノモウセンゴケ(長葉毛氈苔) は,尾瀬と鬼怒沼にしかない希少種だ。 ![]() ここの ワタスゲ(綿菅) は素晴らしい。私が今までに見た中で最高のものだった。 ![]() ヒツジグサ(未草) は未の刻に花を咲かせるという。この写真もまた露出オーバーだ。 ![]() オゼコウホネ(尾瀬河骨) も希少種だ。 ![]() 山ノ鼻 の 尾瀬ロッジ 当日はここに泊まるが,私たちは,今日はうち合わせをしてから 鳩待峠 まで登る。 ![]() 打合せをしている間に雨が降ってきたので,カメラをザックにしまい込んでしまったた め, この先の写真はない。 でも,この時期,今まで降られなかっただけ幸運だったと言える。 キャンプの下見と言うことだったが,同行された二人の先生には申し訳なかったが十分 に楽しませてもらった。やはり, 尾瀬は,何時来ても,誰と来ても素晴らしいところだ。 さて,中学生に,尾瀬のこのよさを分かってもらうために,事前指導を工夫し,がんば らなければならない。 ページトップへ |