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高  山

2013年(平成25年) 1月4日(金)


コース・タイム
 宇都宮(6:50) ⇒ 滝上駐車場(7:50-朝食)
  駐車場(8:15) → 主尾根東端(8:55) → 夏道合流(9:15) → 山頂(10:15-20) → 無名峠(10:45-55) → 高山入口(11:30) → 石楠花橋(11:55) → 駐車場(12:05)
 竜頭の滝上駐車場(12:20) ⇒ 宇都宮(13:30) 

同行者
 単独

 実は,昨日の3日に,山友たちが 高山 に登るというので,駐車場で待ち伏せ,一緒に登ろうと思っていたのだが,朝起きようと すると, 風邪気味 なのか悪寒がする。どうしようか悩んだのだが,結局諦めて休養日とした。そして 今日。 なんとか,体調も回復したので, 1日遅れで 高山に登ることにした。
 雪の状態が分からないので, スノーシュー 輪カン,アイゼン,ピッケル も車に積んで出かけた。
 滝上の駐車場には水戸ナンバーのワゴン車が1台止まっていて準備をしていた。 高山 に 登るという。
 私はいつものように 東に延びた尾根の東端に直登 し, 山頂から無名峠に直接下る ことにして, アイゼン を履き, ピッケル を持って出発した。念のため, スノーシュー ダブルストック をザックに付けていた。

 出発時の車の車外気温計は 氷点下10度 を示していた。

 標識 から山道に入ると,すぐに シカ除けのゲート がある。

 ゲートをくぐってから,斜面を 右に回って 登って行く。

 最初の尾根を越すところで夏道から分かれ, この尾根 を直登する。

 痩せたところもあるが,楽しい尾根歩きが出来る。薄く積もった雪の下は カチカチに凍っており アイゼン無しに歩くのは危険だ。

 急斜面 を登りきったところに,このコースの シンボルツリー がある。 ブナ ミズナラ が根を絡ませながら並び立つ姿は,何となくほほえましい。この2本の木の間を通り抜けて 前に進んだ。

 駐車場から40分 尾根の上 まで登れた。ここからはルンルンの尾根歩きなのだが,今日は風が強く 頬が痛い。 しかた なく,バンダナで頬被りをした。

 雪の量は 多くはない

 初夏にきれいな花を咲かせる アズマシャクナゲ も,葉を丸めて寒さに耐えている。


 ザックに提げた アウトレック −9.3℃ を示している。風があるので体感温度はもっと低い。

 山頂への最後の登り は,さすがに雪が多い。積雪は40cm程度だが,トレースがあるので,スノーシューは 必要なかった。いつもならば, 後ろの正面 男体山 が見えるのだが,今日は霞んでいて見えない。

 山頂 には,途中で追い抜いていった男性が一人だけ居た。標識に立て掛けたスノーシューはそ の人のもの。この人はノーアイゼンで,ストックも使わずに,両手に持ったスノーシューをストック 代わりに雪面に突き刺しながら斜面を登ってきた。


 山頂 は寒いので,写真を数枚撮っただけで長居はしなかった。山頂からは,ルートを外し 無名峠 を目指して,真っ直ぐに下った。斜面はガチガチに凍っている。積雪があれば下りやすい のだが,今年は雪が少ない。危険な斜面ではピッケルを使って後ろ向きに下った。山頂から25分で 無名峠 まで下った。ここで小休止。


 水を飲もうとして驚いた。 スポーツ飲料 を入れてザックの横に付けていたペットボトルの中味が 凍っていた。 冬の山歩きでも,スポーツ飲料が凍ったのは, 2006年3月の天狗岳 以来だ。

 時々強い風が吹き付け,雪を舞い上げ 視界を妨げる

 無名峠から, 直接に斜面を下る  ここは積雪時にだけ通れるコースだ。先行者が尻セードで遊んだ跡もあったが,私は, 単独行の場合には,安全のために尻セードを封印している。

 高山から戦場ヶ原方面に行くには,必ず このゲート を通らなければならない。このゲートを通過すれば,その後は,林間を歩いて直接に 石楠花橋 まで行くことも可能だ。

 振り返って 高山 を見た。太陽が薄雲を通して滲んで見えた。

 雪原の中を1本のトレースが真っ直ぐに伸びている。

 車道から 高山への入口  除雪された雪が壁を作っている。



 車道 にはうっすらと雪が積もっているが,雪の下はツルツルに凍っている。必要ないと思って アイゼンを外したのだが,何度か滑って転びそうになった。

 戻ってきた駐車場には,車が増えていた。多くは,写真を撮りに来た観光客のようだ。

 戻った車の外気温計は −6℃ を示していた。
 この日の中宮祠観測所の公式記録は, 朝の最低温度−10.3℃  日中の最高温度は −7.0℃ だった。

 寒い一日 だったが,汗っかきの私はこんな日でも汗をかいた。さすがに額から流れるほどの汗はか かないが,シャツが汗を吸い,風に当たると冷えて冷たい。私が冬に山歩きをして学んだことは,や はり,できるだけ 汗をかかない ように注意すると言うことだ。登りでは,全く汗をかかないと言うこと は無理だが,汗をできるだけ押さえるようにゆっくりと登るように心が ける。少しの汗ならば, 体温で蒸発 させることができるので,その範囲になるように注意することだ。若い 頃に,先輩から 「汗っかきは冬山はやるな!自分のかいた汗で凍死するから」 と言われたことを,改めて思い起こしている。私も山歩きを続けて,少 しだけ賢くなった。

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