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奥 白 根 山

2013年(平成25年) 5月18日(土)


コース・タイム
 宇都宮(4:20) ⇒ 菅沼登山口駐車場(5:45-朝食)
  登山口(6:10) → 弥陀ヶ池(8:50ー9:00) → 山頂(10:45ー昼食-11:25) → 弥陀ヶ池(12:25) → 登山口(14:25)
 登山口駐車場(14:45) ⇒ 日光 ⇒ 宇都宮(16:30) 

同行者
 単独

 高気圧に覆われて好天気になるという天気予報を信じて, 奥白根山 に登ることにした。 一昨年の5月15日 冬路 往復で 奥白根山 に登ったが,帰路,腐った雪に足をすくわれ,60mほど 滑落 してしまった。何とか停止することができ,大事にはならずに済んだが,その経験を生か して,今回は, 夏路を往復する ことにした。
 4時20分 に宇都宮の自宅を出て, 菅沼登山口の駐車場 には, 5時45分 に着いた。既に10台ほどの車が停まっていたが,殆どの車は空だった。駐車場にはもう 雪は残っていなかった。


 車の車外温度計 3℃ を示していた。空気はひんやりするが,さすがに寒くはない。

 駐車場から 登山道 に入ると,雪が残っていた。


 少し進むと,朝日を受けた山肌が目の前に広がった。 正面の深い谷 座禅沢 で,冬路はここを登る。夏路はその右側の尾根に付いている。

 望遠レンズで覗いた 座禅沢 谷底に僅かに残っている雪のを歩くのが冬路だ。雪が少ないうえに落石も多く,もう,安 全に冬路を通れる時期ではないようだ。

 足元には 霜柱 が立っている。日陰の気温はまだ低い。


 今日の服装 はこんなもの。でも,長袖シャツはこの後脱いでしまって,一日中 半袖Tシャツ で行動した。



 どうやら,セルフタイマーを解除しようとしてあれこれやっている内に,誤って 「白黒モード」 にしてしまったらしく, この後の写真はすべて白黒 となってしまった。
 ここが, 夏路と冬路の分岐   左側の谷底を進むのが 冬路  右側の踏み跡を進み,右に折れて斜面を登っていくのが 夏路 だ。



 樹林帯では,雪を被って折れ曲がったりして 路を塞いでいる木 がたくさんあった。


 倒れている木 は,乗り越えるのにも,回り込むのにも体力が消耗させられる。

 弥陀ヶ池 までの間で出合った登山者は,単独行の男性が3人,夫婦連れが1組,と4人 の男性グル ープ。私たちに意地悪をしているのではないかと思われるほど, 障害物 が多い。

 かなりの 傾斜をトラバースする ところもある。アイゼンなどの滑り止めがあればより安全だ。


 左下方の谷底には 冬路 が見える。数は少ないが足跡があり,まだ冬路を通っている人がいるようだ。

 弥陀ヶ池 まで登ってくると,正面に 奥白根山のドーム が聳えて見える。雪解けが進んで,「白嶺」ではなくなってしまった。

 弥陀ヶ池 では,南端の方で氷が溶け,水面が出ていた。



 弥陀ヶ池 から先の夏路ルートは,一度,右側の鞍部に登り,そこから山頂に向かう。私は今まで何 度かここから奥白根山に登ったが,毎回そのコースを歩いた。今日もそのコースを登るつもりでいた のだが, 先行の4人グループが正面の斜面を直接登り始めた。それを見て,私で も登れると判断して,後に続くことにした。

 さすがに 急斜面, 滑ったら簡単には止まりそうに無い。一歩ずつ慎重に歩を進めた。アイゼンが効いている ので,恐怖感はない。 斜面の角度はこのくらい。

 最も斜度のきついところでは,右手でピッケルを雪面に刺し,左手も雪面について,四 つんばいで登った。 上方を見上げて撮った写真 からは,その傾斜を感じることは無理のようだ。

 途中で一休み。ここで滑落したら, 弥陀ヶ池 まで一直線に落下するだろう。

 約30分で,稜線の夏路に合流することができた。あまり時間短縮にはならなかったが, 高度感を味わえる楽しい登りだった。
 稜線まで登ると一気に視界が開ける。 会津駒ヶ岳から燧ヶ岳,至仏山 まで大パノラマを堪能することができた。 (写真をクリックすると大きな写真が見られます。)


 ここから小さな谷を越えると 山頂 だ。


 弥陀ヶ池 から山頂まで1時間45分かかった。無雪期ならば,私の足でも1時間前後で登れるのだ から,やはり時間はかかった。
 山頂には2人の先行者がいたが,この時期は丸沼からの ロープウエイが運休中 なので, 登山者は多くはない。
 雪解け時にだけ水が溜まるという 「釜沼」 を見るために,小祠のある隣の峰まで行こうと思ったのだが,山頂から見ると,水も殆ど 干上がっていたので行くのをやめた。ここで景色を堪能し,往路を戻ることにした。
 山頂記念

 富士山 も出迎えてくれた。目視ではかなりはっきりと見えたのだが写真に写すとこの程度が限界 (画像処理ソフトでコントラストを上げてある)

 山頂に40分ほどいて,下山を開始した。
 弥陀ヶ池 までの降りは,往路の急斜面を避け, 夏路沿いに下る ことにした。こちらも急傾斜ではあるが,直登コースよりは傾斜が緩い。

 弥陀ヶ池を過ぎて 樹林帯 を下る。日が差し込み,雪も柔らかくなってきた。


 随分下ってきた。登るときはシルエットだった対岸の 金精山 も,明るく輝いている。

 駐車場に戻ってきた のは14時25分。自動車の数が減っていた。ということは,私より早くスタートしたか, 昨夜は避難小屋に泊まった登山者が多かったと言うことなのだろう。

 今日は,好天に恵まれて楽しい登山が出来て幸せだった。 登りに4時間30分,下りに3時間かかった が,それでよかった。 谷川岳 では下りで足の痛みが出たが,今日は 全く痛まず, 疲れはあったが楽しく歩けた。
 本当に, 雪山は天候次第 だ。特に残雪期の山は天気が良ければ半袖で歩ける。今日も,朝のうちだけ長袖を着てい たが,すぐに脱いでしまい,一日中半袖で過ごした。おかげで,腕と首が日に焼けて痛い。
 菅沼の駐車場は携帯電話の電波が届かない。金精トンネルを日光側に抜けたところで, 路肩の空き地に車を停め,自宅に電話し無事下山を報告した。

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