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庚 申 山
コウシンソウ 2014年(平成26年) 6月16日(月) |
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コース・タイム 宇都宮(5:20) ⇒ 銀山平駐車場(6:30-朝食) 銀山平(7:00) → 一の鳥居(8:20) → 庚申山荘(10:25) → 庚申山(12:00-15) → 庚申山荘(13:20-昼食-14:00) → 一の鳥居 (15:15) → 銀山平(16:20) 銀山平駐車場(16:30) ⇒ 宇都宮(17:50) 同行者 妻 |
先週末に奥白根にでも登ろうかと考えていたのだが,妻が
「コウシンソウが見たい」
というので,
庚申山
に登ることにした。 コウシンソウ (庚申草)は,日本固有種であり,国の植物レッドデータブックで 絶滅危惧II類 に指定されている。1890年に三好学により栃木県の 庚申山 で発見されたため,山の名前をとって コウシンソウ と命名された。現在知られている自生地は栃木県の 庚申山, 男体山, 女峰山 及び群馬県の 袈裟丸山 で,庚申山の自生地は国の 特別天然記念物 に指定されている。生育地は垂直な岩壁等の危険な場所にある上, 保護のために,特に目印などはは設置していない そのため,観察には群落の位置を知る者の案内が必要だ。 前回は, 2007年6月17日(土) だったが,きれいに咲いたコウシンソウを見ることができた。時期としては,ちょうど今 頃がいい。前回は土曜日ということで,銀山平の駐車場は,5:30にはほぼ満杯状態だったので,今回 は平日に計画した。今日の 銀山平の駐車場 は7:00でこの程度だった。 ![]() 駐車場 の200mほど先に,一般車通行止めの ゲート がある。この路肩にも数台の駐車スペースがある。ただし,緊急自動車が通ることもある ので,ゲートの前には止めることができない。 ![]() 少し歩くと奇妙なものが目に入った。植林されたヒノキの幹に ポリテープ が螺旋状に巻かれているのだ。 シカに樹皮が食べられるのを防ぐ ためらしい。 ![]() 木漏れ日 が差し込み,朝の冷気の中ですがすがしい。 ![]() 舗装道路の終点にもう一つ ゲート がある。この前に,車数台が停められる駐車スペースがあって,かつて,一般車はここま で入ることができた。 ここからは砂利道となり,路面の水たまりも増える。 ![]() コアジサイ の花は,薄青色でさわやかだ。コアジサイは中性花は無く,すべてが粟粒のような両性花 だ。 ![]() このあたりは大きな石もなく歩きやすい。 ![]() 歩き始めて1時間20分ほどで 一ノ鳥居 についた。ここで庚申川と別れ, 水ノ面沢(ミズノツラサワ) に沿って登っていく。 ![]() 途中の鏡岩には大猿にまつわる伝説が残っているが,この付近は ニホンザル の多いところだ。木の皮を食べた噛み痕が残っていた。 ![]() かつては, 庚申信仰 で賑わっていたことを証明するかのような, 石組みの立派な階段 。 ![]() 猿田彦神社跡 に,案内図が掲げてあるが,どうも,その位置関係がよくわからない。もっとわかりやす い図にしてほしい。 ![]() 案内図の右には 登山者への注意 が書かれてあった。ここに書かれている所要時間は,かなり少なめになっている。 ![]() 私たちは, 庚申山荘 の横を通り抜けて,山頂を目指した。 ![]() コウシンソウ の群生地は,お山めぐりコースの途中など何カ所かある。私たちが目指している場所は, お山めぐりコースの途中の群生地ではなく, 山頂直下 の群生地だ。 昔,建物が建っていたと思われる平坦地に, クリンソウ が群生していた。 ![]() 滝の裏側に入れるところから 「裏見の滝」 と名付けられた滝があるが,水量は乏しく,しずくがしたたり落ちる程度だ。そこの垂直 な岩壁に ユキワリコザクラ が咲いていた。 ![]() 南総里見八犬伝 にまつわる説明板 ![]() 鉄ばしご を登る。 ![]() これは,角材に鉄製の横木を取り付けたはしご。 ![]() お山めぐりコース の分岐点。 ![]() コウシンソウ は,期待通りにきれいな花を咲かせていた。ただ,あまりにも小さい。草丈は 3cm ほど。花の大きさは直径 3-4mm 程度。今日は,重い デジイチ を持って行ったのだが,今ひとつ写りが悪い。前回は コンパクトデジカメ で写したのだが,比較すると,その方が写りが良かった。どうやら,近づきすぎてしまっ たらしい。 ![]() ロゼットの中心から伸びた 1本の花茎は途中で二つに分かれ, その先に一つずつ花をつける。 ![]() ![]() ![]() ![]() ムシトリスミレ の仲間は,内側に反り返った葉の表面に粘液を蓄え,そこにやってきた小昆虫などを捕ら えて消化する。 ![]() ![]() 庚申山荘 まで降りてきて昼食にした。午前中は日差しもあったが,だんだんと雲が厚くなり,昼食 を終えて歩き出す頃には,ついに 雨が降ってきた。 風が無かったので,傘を差して歩いたが,一時はかなり強く降った。カメラはザックの中 に入れてしまったので,この後の写真はない。 銀山平 の駐車場から山頂直下まで,標高差は 1050m 距離は往復で 16km ほど。体調を見ながらの登山だったので,登りに5時間,下りに4時間かかった。妻は,事 故以来初めての本格的登山だったが,何とか歩ききることができた。本人も自信がついたのではない かと思う。 ページトップへ |