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尾  瀬

2014年(平成26年) 10月10日(金)-11日(土)


コース・タイム
10月10日(金)
 自宅(5:00) ⇒ 金精峠(6:12) ⇒ 大清水(6:53-朝食)
  大清水(7:30) → 一ノ瀬(8:40-50) → 岩清水(9:33-35) → 三平峠(10:30-45) → 長蔵小屋(11:24-昼食-53) → 沼尻(12:46-13:00) → 白砂峠(13:25) → ダンゴヤ沢(14:01) → イヨドマリ沢(14:24) → 見晴弥四郎小屋(15:00-泊)
10月11日(土)
  弥四郎小屋(7:34) → 竜宮十字路(8:00-08) → 牛首分岐(8:42) → 休憩(8:46-50) → 山ノ鼻小屋(9:21-32) → トイレ(9:34-50) → テンマ沢(10:03) → ヨセ沢(10:23) → ハトマチ沢(10:39) → 鳩待峠(10:54) 
 鳩待峠(11:00) ⇒(シャトルバス)⇒ 戸倉(11:24) 
 戸倉バス停(12:04) ⇒(路線バス)⇒ 大清水(12:16)
 大清水(12:27) ⇒ 寄居山温泉(12:50-13:44) ⇒ 沼田IC(14:27) ⇒ 高崎IC(14:50) ⇒ Sさん宅(15:11-18:00) ⇒ 前橋IC(18:17) ⇒ 自宅(19:28)

同行者
 妻

 昨年 10月初旬 に尾瀬を訪れた (レポ)が, 今年もまた,あの澄んだ空気と絶景に会いたくなって,尾瀬に行くことにした。昨年は, 妻の足のこともあって, 鳩待 から入って 東電小屋 に泊まり,再び 鳩待 に戻って帰ってきたのだが,今年は少し欲張りなコースを考えてみた。
 大清水 から入って 鳩待 に抜けるコースを考えたのだが,こうなると,自分の車をどこに置くかが問題となる。初 めにに考えたのは, 戸倉 まで車で行きそこに車を置いて路線バスで 大清水 まで行く案だった。 大清水 から 尾瀬沼 を廻って 尾瀬ヶ原 まで歩き,翌日に 鳩待 まで行ってシャトルバスで 戸倉 に戻る。良い案なのだが,この案で問題となるのは, 戸倉 から 大清水 まで行くバスの便が悪く,行動開始が遅くなってしまうことだ。最も早いバスで行っても, 大清水着は8時55分になってしまう。この時間では,尾瀬ヶ原まで行くのが厳しい。
 このコースの場合,いずれにしても, 戸倉と大清水の間 はタクシーか路線バスを使わなければならないのだが,タクシーは4000円ほどかかる ので,今回は,路線バスにした。 大清水 まで自分の車で入ってそこに車を置き,最後に, 戸倉から大清水 まで路線バスで戻ることにした。

10月10日(金)
 朝の行動開始 が早ければ,その後の日程が楽になる。そこで, 5時 に宇都宮の自宅を出発した。外はまだ真っ暗で,南の空には オリオン座 が輝き,西の空には満月を2日過ぎた月が輝いていた。
 スムーズに走って,7時前に 大清水 に着いた。休憩所前の駐車場にも余裕があった。ここで朝食を取り,身支度して歩き出し たのは 7時30分だった。


 いつものことだが, 大清水 一ノ瀬 の間の林道歩きが辛い。今年の7月に来たときには, 社会実験 として無料のシャトルバスが運行していて利用させてもらったのだが,今は社会実験も終 了しており,自分の足で歩かなければならない。無い物ねだりをしても仕方ないので,頑張って歩い た。
 朝の冷気が爽やかで気持ち良い。用意してきた ジャケット は着ずに,シャツで歩いたが,寒くはなかった。

 林道 は,車の通行を増やそうとする準備なのか, 路肩の整備 ガードレールの新設 が行われていた。

 奥日光 でも ツキノワグマ の出没が話題になっているが, 尾瀬でも 増えているらしい。注意書きが掲示されていた。

 一ノ瀬 の休憩所まで70分かかったが,このくらいで ちょうど良い 速さだ。ここまでを飛ばしすぎると,後半の歩きに響いてくる。

 三平橋 を渡って,ここから山道になる。 山腹の紅葉 がきれいだ。

 山道に入って間もなく, 沢沿いの道 になる。残雪期には急斜面のトラバースとなり,緊張させられる所だ

 冬路沢橋 を渡って斜面を登っていく。この橋も随分傷んだ。


 カエデ の紅葉が目に飛び込んできた。



 昔の 岩清水 は,水の湧き出していた岩壁が道路工事で削られたために,今はもうない。代わって,そ の近くの湧き水が岩清水と呼ばれている。

 廃止になった道路跡 から木の階段を登る。 斜面に陽が当たって 紅葉がきれいだ。

 青空と紅葉の対比 がすばらしい。


 紅葉と黄葉 が入り混じった パステルトーン が美しい。

 ヤマボクチ は大きなアザミのようだ。この葉の綿毛を蕎麦の繋ぎに使うという。

 岩清水 から1時間弱で 三平峠 に着いた。快調だ。

 三平峠から少し下ると 尾瀬沼 が見えてくる。

 三平下 の休憩所

 新しい木道 (この部分は7月に来たときには完成していた。)

 燧ヶ岳 の頂上に懸かっていた雲も取れたが,依然として雲は多く,移動が早い。 尾瀬沼 の水面も波立っている。

 新しい木道の工事 が進行中だった。長蔵小屋まで繋がるのかな?


 長蔵小屋の売店  ここで昼食にした。

 昼食を終えて,沼尻に向けて歩き始めた。 大江湿原

 木道工事に伴う 資材の輸送 にヘリが活躍していた。

 「ヤナギランの丘」にある 平野長蔵一家の墓所 がよく見える。

 大江湿原 のシンボルツリー 「三本唐松」
 シラカンバ の黄葉も進み,葉が落ち始めていた。

 この時期には花に会うことは望めないが,いろいろな 果実 には会うことができる。これは, ゴゼンタチバナ

 風で波立った水面に 陽光が反射して きれいだった。

 沼尻平 からは  燧ヶ岳 の頂上が近くに見える。手前に下る谷が, ナデックボ

 沼尻の休憩所  間もなく扉を閉じ,冬期休業に入る。

 燧ヶ岳南面の黄葉

 休憩所で一休みして先に進んだ。ここは 白砂湿原  大きな池塘があり,水面に黄葉を写して見るのが絶景なのだが,今日は風が強く,水面 が波立ってしまい,良く写らない。

 白砂湿原 から少し登ると 白砂峠 だ。ここから先は 見晴 までダラダラ下りとなる。

 沼尻川に沿った歩道 は,黄葉がきれいだ。

 ここは 黄葉 が多いのだが,きれいな 紅葉 もあった。

 やはり 紅葉 は鮮やかできれいだ。

 木道 に落ち葉が落ちていて風情があるのだが,足を乗せると滑って危険だ。

 燧ヶ岳に登る 「見晴新道」 は登山道流失のため通行止めになっている。


 ゆっくり歩いたので,沼尻から 見晴 まで2時間かかった。

 今夜の宿は 弥四郎小屋  風呂は3時半からということで最初に入ったが,浴室も浴槽もきれいで快適だった。

 夕食  また,写真を撮るのを忘れて食べ始めてしまい,食べかけを撮影。

 部屋は 別館2階 2人用部屋  狭さは仕方ないが,清潔で快適だった。


 夕食後, 談話室 に行ってみた。先客が一人いたが,話のできそうな相手ではなく,そのまま部屋に戻って 布団に入った。


10月11日(土)

 朝 は5時半頃から明るくなり始めた。別館の2階の 廊下の突き当たり から 尾瀬ヶ原 が正面に見える。まずそこから写真を撮った。
ASA100,f3.5で1/15  至仏山の頭が,たなびいた雲の上に出ている。

 満月を3日過ぎた月 がこうこうと輝いている。


 6時からの朝食を終え,別館に戻るため外に出ると近くまで靄が迫っていた。 もしかしてと思って待っていると,白い淡い光の帯が左下から右上に 向かって伸び出した。このまま伸びていけば白い虹になる。 あわてて,部屋に戻っていた妻を呼びに行った。 光の帯は淡いながら伸びていき,弧を描いた  白い虹の完成だ。慌てて写真を何枚も撮った。肉眼で見えていても写真には写りにくい ことを良く知っているので,無駄を覚悟でたくさんシャッターを切った。全体を撮したかったのだが, 私のカメラではどうしても両端が切れてしまう。そこで,後で繋ぐことにして,左右の2枚に分けて 撮影した。
白い虹 は,靄などのようにごく小さな水滴に光が当たった時に,光が分散せずに屈折するために 起こると言われている。同様の理由で,山で見られるブロッケン現象も白い虹であることが多いのだ。

 身支度をして宿を出たのは7時半。 至仏山 の麓には靄がたなびいていた。

 今日は昨日よりも 良い天気 だ。こんな良い天気はめったにない。

 朝の間たなびいている も,陽が昇ると蒸発して消えてしまう。



 燧ヶ岳 もきれいに見えている。

 沼尻川拠水林 シラカンバ の白が草モミジに生えてきれいだ。

 この橋の下を流れている川が 沼尻川 で,尾瀬沼から流れ出ていて,ヨッピ川に合流し只見川となる。この川が福島県と群馬県 の県境。



 竜宮小屋

 シカによる食被害からの回復状況を調査 するため,湿原の一角がネットで囲まれていた。


 至仏山 がだんだんと近づいて来た。

 ヒツジグサ の紅葉は水面に写った青空との対比でとてもきれいだ。


 至仏山  左からせり出した小山が 牛首 だ。


 至仏山が近づいた分だけ, 燧ヶ岳 が遠くなる。


 牛首三叉路  さすがに人が多い。

 「逆さ燧」  池塘に燧ヶ岳が写る。

 ヒツジグサ


 ズミ の実

 至仏山の山腹 を望遠レンズで覗くと,頂上を目指すたくさんの 登山者 が見えた。


 山ノ鼻 で休憩。宿でもらってきたお湯でコーヒーを入れて飲んだ。少し休憩して, 鳩待峠 に向けて出発した。

 川上川橋  この下の川上川は ヨッピ川 に流れ込み, 只見川 となる。


 樹木の紅葉 草モミジ とは違った鮮やかさだ。

 この 石畳道 を上れば, 鳩待峠 はもうすぐだ。

 鳩待峠 には,入山者を数える カウンター が設置してある。

 鳩待峠休憩所  念願の 花豆ソフト を食べることができた。

 ハナマメソフト を手に持ったまま,11時発の シャトルバス に乗り込んだ

 戸倉の バス乗り継ぎ所   ここで 大清水行き のバスに乗り換える。

 バス発車まで40分ほど時間がある。周囲を見て回ってから四阿で休憩。

 12時3分発のバスに乗り, 大清水 に着いたのは12時16分。休憩所前の第一駐車場は満杯だった。

 大清水の駐車場を発って,鎌田の 寄居山温泉センター に寄って汗を流した。
 このまま 金精峠 を越えて宇都宮に向かうのが最短距離なのだが, 奥日光の紅葉渋滞 が心配なので, 沼田ICから 関越道 に乗り 北関東道経由 で帰ることにした。途中,高崎で知人宅に寄ってから帰宅した。
 めったにない好天気で,すばらしい尾瀬を満喫することができた。


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