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茶 臼 岳

2015年(平成27年) 4月16日(木)


コース・タイム
 宇都宮(6:10) ⇒ 那須IC(6:56) ⇒ 峠の茶屋駐車場(7:23-朝食)
  駐車場(8:10) → 中の茶屋跡(8:45) → 峰の茶屋(9:20-35) → 山頂(10:20-30) → 峰の茶屋(11:10-15) → 駐車場(12:00-昼食)
 峠の茶屋駐車場(12:30) ⇒ 宇都宮(14:45)

同行者
 単独

 16日には, 高気圧に覆われ 好天になると言う予報が出た。久しぶりに何処か行こうと 考えた結果,那須 茶臼岳 に行くことにした。実は,この時期に茶臼岳に登ったことがなかったのだ。
 宇都宮の自宅を発ったのは6時10分。 宇都宮IC から高速道に乗り,那須を目指した。途中,那須岳の姿を見ることができたが,すっきり とは晴れていない。

 那須IC で高速道を降り,那須街道を北上した。 那須岳 に近づくに従って,雲が多くなり,那須岳にも雲がかかってきた。頭上の雲も増え,陽射 しが遮られる時間が長くなった。


 那須湯本 では,道路が濡れている。少し前まで雨が降っていたようだ。

 那須ホテル前の 展望台 に車を止め, 茶臼岳 を眺めた。山頂付近は霞んでおり,強風が吹いているようだ。このあと,回復するのだろ うか。


 雲の合間から陽光が差している。西欧ではこれを 「エンゼルラダー(天使の梯子)」 という。


 ロープウエイ駅付近から路面にシャーベット状の雪が現れた。昨夜から今朝方に掛けて 雪が降ったらしい。
 峠の茶屋駐車場 に到着した。うっすらと積もった雪が融けてシャーベット状態になっていた。風が強く, 停まっている車が風で揺すられる。


 強風のためなのか,時間が早いからなのか, ロープウエイ は動いていなかった。


 車内で朝食を食べ,少し待機して風の弱まるのを待った。30分ほどして,風が弱まっ たようなので,出発することにした。
 アイゼン ピッケル は必要ないように思えたが,念のため持って行くことにした。
 通常は駐車場から階段を登るのだが,階段は雪で覆われスロープになっていた。

 自宅で書いてきた 登山届け をポストに入れて,いよいよスタート。


 無雪期は下をくぐる 鳥居 を,今日は右に廻って通過。


 下の写真は, 2004年2月21日 に来たときのもので,ここまで雪に埋まっていた。鳥居も,この時は木製だったが,その 後コンクリート製に建て替えられた。

 先行者のトレースは斜面を真っ直ぐに登っている。
 夏道は,鳥居をくぐった後,右に折れて,2回ほど折れ曲がって斜面の上に出るのだが, 先行者は 斜面を直登 している。私もそのトレースを辿った。
 斜面を登ったところで 夏道 に出る。積雪量は1m程度だ。雪の斜面を登るにはアイゼンが有効なのだが,キックステ ップが良く効き,アイゼンをはかなくても安全に登ることができた。 茶臼岳 は風が強く,雪はあまり積もらない。今日のコースではこの灌木帯が最も雪が多い。



 灌木帯を抜けて 中の茶屋跡 まで来ると,正面に 茶臼岳 の双耳峰が姿を現す。

 カメラを望遠にして 双耳峰 を撮影した。


 朝日岳に行くときにはこの 剣が峰 を回り込んで登る。残雪期には2つの大きな 雪渓 を横切らなければならないのだが,今の時期は雪崩も多発しており,危険なところだ。

  登山道 にはほとんど雪はない。厳冬期でも風で飛ばされてしまうので雪は少ない。


 青空 が広がってきた。

 峰の茶屋避難小屋 が見えてきた。


 峰の茶屋の手前の 雪渓 は,このルートでは最後まで残る。この雪渓が融ける頃,ここで ガンコウラン の花を見ることができる。

 先行パーティ が, 朝日岳 に行こうとして雪渓をトラバースしようとしている。この時期にこの雪渓をトラバースす るのは 危険度 が高い。


 避難小屋 に掛けてあった温度計は 氷点下0.5℃ を示していた。風は依然として強い。ここで戻ることも考えたのだが,なんとか歩けそう なので, 頂上を目指す ことにした。

 峰の茶屋避難小屋 は,出入り口に板が打ち付けられており,まだ閉鎖中だ。

 頂上方向 を見上げる。でも,ここからは頂上は見えない。


 足元の石に 「エビノシッポ」




 山頂に向かう道は,しっかりとした 階段 が作られている。


 歩いて踏み固めた雪は,風でとばない。そのために 歩くところの雪だけが残る。

 朝日岳 の山頂がほぼ同じ高さになってきた。朝日岳も雪は少ない。

 左に回り込んで山頂を目指す。



 厳冬期には登山者に緊張を強いる 大きな雪渓 も,今は小さくなって消滅寸前だ。

 茶臼岳の 三角点 は山頂とは離れたところにある。これは,噴火の度に山頂が崩れていたためだと考えられ る。



 山頂にある 那須岳神社 鳥居  その奥に祠がある。


 頂上にある 那須岳神社



 右側のなだらかな山頂が 流石山  左側が 大倉山  最も奥が 三倉山


 中央が 三本槍岳

 頂上神社 には温度計がついていた。意外と高く 3.5℃
 この温度計は, 最高・最低温度計 だ。右側が 最高温度計 で,青い指標の下端が最高温度を表している。 左側が 最低温度計 で,青い指標の下端が最低温度を示している。 現在気温 は,水銀の上端が示している。 右側の目盛りは上方が高温で下が低温になり,左側では 上方が低温で,下方が高温になっている。 水銀の上端の示す目盛りは左右同じになっている。


 左が 南月山  中央奥が 白笹山  旧火口を一周して下山することにした。

 雪解けの時だけにできる小さな 火口湖(釜沼)

 水面に風が当たり,キラキラと輝く。


 目の下に,赤い屋根の 峰の茶屋避難小屋 が小さく見える。


 火口周回路から別れ, 下山 する。


 朝日岳


 かつてここには 硫黄鉱山 があった。石をトンネル状に積んで,その中を噴気を通す。そうすると,硫黄が石に付着 するので,それを取って精製して硫黄を作った。その石のトンネル跡が今も残っている。

 噴気 が轟音を上げている。


 駐車場 に戻ってきた。朝のうち残っていた雪も完全に融けて,路面は乾いていた。


 駐車場の車の中で 昼食 を食べた。強い陽射しで車の中は暑くなり, 窓を全開 にして丁度良かった。もう,車が揺すられるような風は吹かなかった。ロープウエイも動 いていた。

 駐車場のトイレは 冬期閉鎖中 だったので,少し降り,展望台前の公衆トイレに寄った。 帰路は,急ぐ必要もないので, 高速道を使わず一般道を通って帰った。

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