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西 ノ 湖

2015年(平成27年) 5月8日(金)


コース・タイム
 宇都宮(8:00) ⇒ 竜頭の滝駐車場(9:05)
  駐車場(9:20) → 赤岩(10:09) → 栃窪(10:31-47)→ 熊窪(11:09) → 千手ヶ浜(11:30-35) → 西ノ湖(12:16-昼食-13:03) → 西ノ湖入り口(13:36-45) ⇒(バス)⇒ 小田代原(14:00) → 戦場ヶ原(13:55) → 赤沼分岐(15:28) → 石楠花橋(15:33) → 駐車場(15:57)
 竜頭の滝駐車場(16:05) ⇒ やしおの湯(16:35-17:25) ⇒ 宇都宮(18:10)

同行者
 妻

 中禅寺湖北岸の, 菖蒲ヶ浜 千手ヶ浜 の間に 「栃窪」 と呼ばれている入江がある。そこに,枝を大きく湖面に向かって張り出した オオヤマザクラ がある。私たちがこのコースを歩くようになってから,いつの間にか必ず寄って写真を撮 るようになっていた。この オオヤマザクラ が花を開くのは,毎年 5月10日前後 だが,その春の気温の様子などによってかなり前後する。今までも,この花が見たくて幾 度かここを訪れたのだが,満開の時期に当たったのは一度きりだった。
 この3月に 仕事をリタイア して,休日でなくても自由に山歩きができるようになったので,満を持して出かけてみた。 正直言うと,私は まだ早い のではないかと思っていたのだが,妻の勧めもあって,今日の山行となった。
 平日ということもあって, 竜頭の滝駐車場 は閑散としている。


 憩いの湯 の道路沿いのサクラが満開となっていたので,「栃窪のサクラも」という期待が高まった。 この前を左方向に入って,プリンスホテルの跡地の方に舗装路を下っていく。その突き当たりの少し 手前に, 中禅寺湖北岸遊歩道 の入り口がある。


 遊歩道の入り口にある サクラ(たぶんオオヤマザクラだと思う。) がきれいに咲いていた。


 旧スキー場に沿って少し歩くと, バイケイソウ の群生地がある。高地では, コバイケイソウ が有名だが,奥日光には コバイケイソウ はなく,すべてこの バイケイソウ だ。コバイケイソウは 湿地 を好むのに対し,バイケイソウは 林間 などの非湿潤地を好む。


 ヤマエンゴサク ちなみに漢字では 山延胡索 と書く
 TVドラマ 「風のガーデン」 で,中井貴一演じる末期癌の主人公が,自分が生きた証として,停めていたキャンピング カーの周りに エゾエンゴサク を植えるシーンがあったが,エゾエンゴサクは,この ヤマエンゴサク の近縁種。

 遊歩道 は,まだ芽吹き前で,陽光がさんさんと降り注いでいる。


 赤紫色の トウゴクミツバツツジ が咲いていた。
 
 アカヤシオ はもうほとんど終わりで,花を残している木はあまりなかった。今年は,花暦は少しずつ 前倒しで進んでいるようだ。


 芽吹き 直後の葉は,柔らかな緑色をしている。


 カエデ の新しい葉は,清々しい鮮やかな緑色だ。


 栃窪の オオヤマザクラ は満開で迎えてくれた。


 この木は,毎年痛みが進んでおり,今後が心配だが,その心配を吹き飛ばすような鮮や かな花を咲かせている。しばらくの間, オオヤマザクラ を独占してお花見をした。
 お酒 が飲めれば,お花見としては完成なのだが,山行中には宿泊地以外ではアルコールを口に しない主義なので,それは我慢して,お茶を飲んでお花見にした。


 ここの トウゴクミツバツツジ はまだ蕾が多い。

 地面近くの 樹皮 がかじられていた。これは ニホンザル の仕業だ。ニホンザルは,えさの少ない冬を乗り切るために,食べられるものならば何で も食べる。シカの食痕と違うのは,ニホンザルは食べ残しがないようにきれいに食べることだ。


 熊窪浜

 ハウチワカエデ の花は濃い赤色。


 千手ヶ浜 に着いて, 男体山 を振り返った。

 シウリザクラ はまだ蕾だった。


 シウリザクラ と, ウワミズザクラ はよく似た花を咲かせるが,両者の違いの一つがこれ。シウリザクラでは 葉身の基部がハート型になっている。


 千手ヶ浜から, 千手の森歩道 を通って 西ノ湖 に向かった。道ばたに小さな花がたくさん咲いていた。 コミヤマカタバミ だ。


 ミズナラ林  芽吹きはまだこれから。


 カラマツ林 では芽吹きが始まった。


 柳沢川の 護岸工事 が行われた。環境を大切にする意図からなのか,コンクリートや金属を使わずに,木製の 枠に石を入れて流れを弱めるようになっていた。


 ヤマハンノキ も芽を出し始めていた。


 まあるい葉は ヒロハカツラ


 西ノ湖 は満水状態だった。


 林を守るための杭が水の中になっていた。湖畔で昼食を食べ,13時44分のバスに間 に合うように西ノ湖を後にした。


 西ノ湖歩道の カラマツ林  一年中,何時歩いても良いすてきな場所だ。


 西ノ湖入り口 から低公害バスに乗り, 小田代原 で降りた。小田代原の東を通って, 泉門池 に向かった。
 ヒゲネワチガイソウ


 歩道の両側に小さな花が咲いていた。 ヒメイチゲ だ。


 文字通り小さなかわいい花だ。

 花が終わった後は, コンペイトウのような実 をつける。これもかわいい。


 戦場ヶ原の休憩所 から 男体山 を望む。


 木道が改修され,幅広の ユニバーサル歩道 になった。


 カラマツの雌花 を探していて,やっと見つけたが,高所にあったため写真には撮れなかった。  赤沼分岐を右に折れ,石楠花橋を目指した。この橋は, 「湯川赤沼橋」 通称タイコ橋


 竜頭の滝上 から滝に沿って付けられた遊歩道は,いつもは観光客で混雑しているのだが,今日は静か だ。

 駐車場 にもどってきた。 高低差は大きくはなかったが,距離が長かったので疲れた。 GPS のロ グによれば,歩いた距離は 15.1km ,行動時間は,休憩時間を含めて 6時間38分 だった。


 今日は,いい天気の中,楽しい山歩きができてうれしかった。運がよく,栃窪の オオヤマザクラ の満開に出会うことができたが,なによりも,妻が歩き通せたことがいちばんうれしかっ た。
 帰路,久しぶりに やしおの湯 に入って帰った。温泉に入るのはおっくうな面もあるのだが,筋肉疲労の回復には確実に 効果があるようだから,これからも,なるべく入るようにしよう。

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