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切 込 ・ 刈 込 湖

2015年(平成27年) 6月7日(日)


コース・タイム
 宇都宮(5:50) ⇒ 光徳駐車場(7:04-朝食)
  駐車場(7:45) → 山王峠(9:31-45) → 涸沼(10:15-35) → 切込湖(11:05-昼食-50) → 刈込湖(12:24) → 小峠(13:05) → 湯元(13:40)
 湯元(13:50) ⇒(路線バス)⇒ 光徳温泉(14:05) → 光徳駐車場(14:15) ⇒ 宇都宮(16:00)

同行者
 妻

 天気予報 が良い天気を告げている。奥日光は快適な季節だ。ところが,この時期,特に 週末は, クリンソウ 目当ての観光客で,低公害バスの発着場となる 赤沼駐車場 は早朝から大混雑となる。元来,人混みが嫌いな性格なので,混雑を避け, 切込湖・刈込湖 に行くことにした。記憶を辿っても,記録を調べてもこの時期に切込湖・刈込湖に行った ことはなかった。今までは全て秋か積雪期だった。
 いろは坂の明智トンネルを出たところから 奥白根山 を見ることができるので,いつも写真に撮る。雪が筋状に残るのみとなっていた。


 切込湖・刈込湖 を歩くとき, 光徳から湯元 に抜ける方法と,その逆を歩く方法がある。いずれの場合も, 湯元温泉 光徳 の間を 路線バス でつなぐことで出発地に戻ることができる。
 今日は,光徳に車を置いておき,湯元に抜けてから路線バスで光徳に戻ることにした。 もし,体力と気力が残っていたら,湯元から光徳まで歩いても良いと考えた。
 光徳の駐車場 は,まだ閑散としている。日陰を選んで車を停めた。  朝食を食べ,出発の準備をした。


 出発は7:45 朝の涼気が気持ちいい。


 光徳牧場 の売店は開いていたが,まだ客はいないようだ。


 売店の少し先が 登山道の入口 だ。湯元まで7.7kmと書かれている。ゆっくりと,一日がかりで歩くには,ちょうど 良い距離だ。


 登山口に 案内看板 があり,標準タイムなどが書かれている。標準タイムは,湯元まで3時間30分だ


 少し進むと,樹皮の剥がされた木が現れてきた。これには, ツキノワグマ による 「クマハギ」 と, ニホンジカ による 「シカハギ」 があるのだが,その剥がされ方には特徴があるので区別することができる。これは,鹿の 角で皮を剥いだもので, 「シカハギ」 だ。


 足元の黒土の上にヒトデのようなものを見つけた。キノコのなかまの ツチグリ だ,踏みつぶすと,中央の穴から黒い煙状の胞子を出す。


 4枚の葉が輪生するのは ツクバネソウ

 登山道は, 階段道 になっている。歩幅が合わず,歩き辛いのだが,これは,登山者のための階段ではなく, 土砂の流出を防ぐために設置したものなので,がまんしなければならない。


 タチツボスミレ


 階段道 で高度を稼ぐ。意識してゆっくり登ることが階段道を歩くコツ。段を上る足が同じ足にな らないよう,3歩とか5歩で段を上るようにすると,片方の足だけが疲れることがなく快適に登れる。


 これも, ニホンジカ の食べた跡。歯の跡が縦横に付いている。 ツキノワグマ の場合,歯の跡は3本か4本で,真っ直ぐ縦に付く。

 妻の体調の様子を見ながら,ゆっくり登ったので,駐車場から 山王峠 まで,1時間45分かかった。


 マイヅルソウ の仲間に 「ヒメマイヅルソウ」 と言うのがあると言うことを最近知った。別名を 「ニッコウマイヅルソウ」 と言い,日光に多いのだそうだ。見分け点はよく分からない。

  ズミ の花を撮影中

 戦場ヶ原 ではもう終わってしまった ズミ が, 山王峠 ではちょうど見頃だった。


 男体山 は,見る方向によって山頂の形が変わる。ここから見る形が,富士山の形に最も近い。


 登山道は, 山王林道 に出て直ぐ涸沼の方に下っていく。


 キバナウツギ ウコンウツギ の違いは, 花柄 があるかどうかだという。これは 花柄がある ように見えるから, ウコンウツギ だ。



 涸沼 を俯瞰する。私は,この位置から見る 涸沼 の姿が大好きだ。

 涸沼 は文字通り涸れた沼で,雪解け時の僅かな期間だけ水が溜まるという。私はここに水が溜 まっている姿を見たことがない。


 鍋底のような涸沼では,冷気が底に溜まるため,高度の低い 谷底の方が気温が低くなる と言う逆転現象が起きる。 そのため, ダケカンバ の芽吹きもまだこの程度。

 ズミ は葉は出ているのだが,花はまだ蕾だ。



 雲が出てきた。雲の間から涸沼の一部に スポットライト が当たった。



 コミヤマカタバミ の花が,やっと開きだした。 倒木の上のお花畑




 切込湖 の湖畔に降りて昼食にした。登山道から少し入るので,静かな良いところだ。と思ってい たら,30人ほどの団体さんが近くにやってきた。


 この 倒木 は,前回来たときのままだ。

  前回(2010/9/11)来たときの写真

 ユモトマムシグサ  種の特定に,この近くで採取された標本が使われたことから, 「ユモトマムシグサ」 と名付けられた。葉に鋸歯があるのが特徴の一つだが,鋸歯のないものもある。


 エンレイソウ


 タケシマラン  葉の裏に小さな花を付ける。夏の終わりになると,小さい身体には不釣り合いな 大きな赤い実 を付ける。

 小さい花の上に,咲いている場所が薄暗いところなので,写真撮影には苦労させられる。

 これは, コヨウラクツツジ

 小峠 の標識 湯元までは,まだ1.4kmある。

 シウリザクラ  ウワミズザクラ に似ているが,葉の付け根がハート型にくぼんでいるので,これはシウリザクラだ。

 金精道路  路肩に駐車スペースがあるので,ここに駐車し,ここから刈込湖までピストンする人も多 い

 湯元温泉の 源泉 まで降りてきた。

 予定より早く降りて来られて, 13時50分発のバス に間に合った。歩いて光徳まで戻ることも考えたのだが,白根山の方から黒い雲が出てき て,雨になりそうだったので,やめにした。


 光徳温泉 アストリアホテル前でバスを降り,駐車場に戻った。今日の行動時間は約6時間だった。
 帰路, 光徳牧場 の売店まで行って アイスクリーム を食べた。濃厚な味で美味しかった。


 今日は,奥日光はかなり多くの車が入っており, 中禅寺湖畔からいろは坂の下 まで,かなりスローな運転をさせられた。
 渋滞と言うほどではなかったが,慎重すぎる運転をする車がいると,その後に長い行列 ができる。まあ,道路はみんなのものだから,仕方のないことなのだが。

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