尾 瀬 ヶ 原

期日 2016年(平成28年) 10月18日(火)〜19日(水)
 


コース・タイム
 10月18日(火)
  宇都宮(5:45) ⇒ 戸倉P(7:52) ⇒ 鳩待峠P(8:19)
    鳩待峠(8:40) → 山ノ鼻(10:17-50) → 牛首三叉路(11:34-(昼食)-12:11) → 竜宮(12:51-13:03) → 見晴弥四郎小屋(13:32)
 10月19日(水)
   弥四郎小屋(7:24) → 赤田代(7:58-8:06) → 平滑ノ滝(8:21-32) → 赤田代(8:54-58) → 見晴(9:33-50) →
         → 竜宮(10:20-50) → 牛首三叉路(11:30-38) → 山ノ鼻(12:17-(昼食)-13:00) → 鳩待峠(14:37) → 駐車場(14:46)
  鳩待峠駐車場(14:55) ⇒ 寄居山温泉センター(15:29) ⇒ 金精峠(15:57) ⇒ やしおの湯(16:44-17:30) ⇒ 宇都宮(18:21) 

同行者
   キクさん,T子さん,チコ

 秋の尾瀬が大好きで,毎年のように出かけている。2005年から,唐松五竜をやった2007年九州旅行をした2011年四国旅行をした2012年の3年を除いて,毎年この時期にいろいろなコースで尾瀬を訪れている。
 最も古くは,学生だった
1964年と1965年に2年連続で奥鬼怒から歩いて尾瀬を訪れている。その頃は,秋の尾瀬を訪れる人は少なく,錦秋の尾瀬を心ゆくまで楽しむことができた。ところが現在は,秋の尾瀬の人気が高まり,紅葉の最盛期はかなりの混雑になる。もともと混雑は嫌いなので,混雑が一段落する10月中旬以降をねらって出かけることにしている。尾瀬の山小屋の多くは,10月中・下旬で小屋締めとなる。今年も,昨年と同様にキクさんとT子さんを誘って4人で出かけた。昨年は,大清水から入って見晴に1泊し,鳩待峠に抜けてきたのだが,今年は,ゆっくりと紅葉を満喫したいということで,鳩待峠から往復することにした。
 
参考 秋の尾瀬訪問履歴
月/日 目的地  コ ー ス 等
2015 10/13-14 尾瀬沼〜尾瀬ヶ原  大清水から入り,尾瀬沼経由で見晴の檜枝岐小屋に一泊。翌日尾瀬ヶ原を縦断して鳩待峠へ。
2014 10/10-11 尾瀬沼〜尾瀬ヶ原  大清水から入って尾瀬沼経由で見晴の弥四郎小屋に一泊。翌日尾瀬ヶ原を縦断して鳩待峠へ。
2013 10/4-5 尾瀬ヶ原  鳩待峠から入って東電小屋に一泊。翌日鳩待峠に戻った。
9/28 会津駒ヶ岳  檜枝岐から登り,中門岳まで往復
2010 10/15-16 尾瀬沼・尾瀬ヶ原・至仏山  大清水から入り,尾瀬沼経由で見晴の檜枝岐小屋に一泊。翌日に至仏山を登って鳩待峠へ
2009 10/18 三岩岳  小豆温泉から山頂をピストン。
10/10-11 尾瀬沼〜尾瀬ヶ原  沼山峠から入り,見晴の檜枝岐小屋に一泊,翌日裏燧林道を通って御池へ
2008 10/18-19 尾瀬沼〜尾瀬ヶ原  沼山峠から入り,見晴の檜枝岐小屋に一泊,翌日裏燧林道を通って御池へ
2006 9/30-10.1 尾瀬沼〜尾瀬ヶ原  大清水から入り,見晴でテント泊,翌日尾瀬ヶ原を縦断して鳩待峠へ
9/23 会津駒ヶ岳  檜枝岐から登り,中門岳まで往復
2005 10./0-11 尾瀬沼〜尾瀬ヶ原  沼山峠から入り,温泉小屋に一泊,翌日裏燧林道を通って御池へ
2002 10/12 燧ヶ岳  御池から燧ヶ岳に登り,長英新道を大江湿原に下り沼山峠へ
1999 10/24 燧ヶ岳  御池から往復
1967 9/30-10/1 富士見下から大清水へ  富士見下から入り,東電小屋に1泊,翌日尾瀬沼から大清水へ
1965 10/3-6 奥鬼怒から尾瀬  奥鬼怒から入り,長蔵小屋,東電小屋に泊まり,富士見下への単独行
1964 9/29-10/3 奥鬼怒から尾瀬へ  奥鬼怒から入り,大清水小屋,長蔵小屋,鳩待山荘に宿泊,鳩待峠から歩いて戸倉へ

10月18日(火)
 
キクさんに我が家に出てきてもらい,私の車で途中T子さんをピックアップして日光に向かた。金精道路の展望所から振り返ると,戦場ヶ原に朝靄が立ち込め,中禅寺湖にも朝靄の蓋がかぶせられていた。今朝はかなり冷えたようだ。


 金精山笈吊岩(オイツリイワ)が,切り立った岩肌を見せている。


 戸倉第1駐車場へは1時間ほどで到着した。駐車場の車は異常に少ない。停車枠に車を停めると,係員がやってきて「大清水へ行きますか?」と聞いてきた。「いえ,鳩待峠です。」と答えると,「鳩待峠ならばそのまま行けますよ」と言う。鳩待峠への規制が解除されていることは知っていたが,この時間では駐車場が満杯だろうと思い,シャトルバスで向かう計画だった。「今から向かっても駐車できますかね。」と聞くと,「大丈夫ですよ」という。それならばということで,鳩待峠に向かうことにした。この駐車場は,短時間ならば料金は掛からないので,駐車券を出口の機械に入れるだけで遮断機が上がった。
 
鳩待峠までの道は,良く整備され,安心して走ることができた。25分ほどで鳩待峠の駐車場に着いた。鳩待峠の駐車料金は,1歴日2500円と,他の駐車場より高いのだが,連続駐車の場合,2日目からは1日1000円になるので,4人乗車でやってくれば,シャトルバス代金よりはかなり安くなる。駐車場は昨年から拡張工事が行われ,かなり広がった。地面は砂利敷きだが,環境省の指導により舗装ができないのだそうだ。そういえば,法面も舗装はされていない。


 駐車場からは至仏山が見える。山頂付近はまだ雲の中だ。


 雲の切れ間から日が差すと,紅葉が輝き出す


 下の段にはバスが駐車するのだが,今日は関係者の車が停められていた。

 峠から山ノ鼻に向かって木道を下っていく。降り傾斜の木道は滑りやすく緊張させられる。至仏山に懸かっていた雲がとれ,日が当たってきた。


 やはり,陽が当たると紅葉の鮮やかさが違う。



 ミズバショウの新芽が伸び始めていた。この芽は雪の下で雪に護られ冬を越す。春になって雪が解けるとこの葉の中の包が伸び,その中の花を咲かせる。


 至仏山に懸かっていた雲は完全にとれた。


 川上川は,鳩待方向から尾瀬ヶ原に流れ込む大きな川だ。一昨年の大雨で削られた川岸も,完全に修復されていた。


 山ノ鼻の休憩所が建て替えられ,大きく立派になった。今年のシーズンはもう終わりだから,来年のシーズンから使えるようになるのだろう。


 山ノ鼻の,ベンチで湯を沸かし,コーヒータイムにした。今日は見晴の山小屋までなので,休み休みののんびり山行だ。山小屋に早く着きすぎてしまうと,その後に飲むビールの量が増えすぎてしまうので,調整しなければならない。
 たっぷりと時間をかけてコーヒーを楽しみ,
尾瀬ヶ原に歩き出した。至仏山には再び背後から雲が懸かり始めた。


 少し進むと,川上川拠水林の背後に燧ヶ岳が見えてくる。燧ヶ岳も,山頂にかかっている雲は完全には取れていない。


 珍しい植物を見つけた。オオマルバノホロシ(大丸葉保呂之)という。別名はオゼナス(尾瀬茄子)。別名通り,茄子とよく似た青紫の花を咲かせる。


 「逆さ燧」という表示があるところ。少し風があって水面に映る姿はぼやけている。


 秋の尾瀬の美しさの一つがこの「ヒツジグサ」の紅葉だ。水面に映る青空の中で浮かんでいる。


 古くなった木道を取り替える工事が始まっていた。新しい木道の材料がヘリで運ばれ,置かれている。


 山腹の紅葉が見事だが,やはり,日光が当たらないと輝かない。



 この黒い実は「イボタノキ」の実だ。この時期,イヌツゲも同じような黒い実を着けるが,イヌツゲの葉は常緑でもっと小さい。


 中田代から燧ヶ岳を望む。相変わらず山頂には雲がかかっている。


 竜宮十文字のベンチから竜宮小屋を見る。まだ泊まったことはないが,いずれは泊まってみたい山小屋だ。


 竜宮小屋の近くに大きな岩がある。皮籠岩」(カワゴイワ)という。こんな大きな岩が,どこからどのようにした運ばれここにあるのか,とても不思議な岩だ。


 竜宮小屋の後ろを流れる川が尾瀬沼から流れてきた沼尻川だ。一昨年の大雨のとき,川岸が浸食され,その上に設置してあった木道が通行できなくなってしまった。そのため,新しい木道がその場所を迂回するように設置された。


 下田代から見た燧ヶ岳 山裾の紅葉がきれいだ。


 ケイヅル山の姿も見える。中腹から上では,ダケカンバも葉を落とし,白さだけが目立つ。


 振り返ると,白い幹が目立つダケカンバの拠水林と,その奥に至仏山


 見晴の山小屋群 この地区には6軒の山小屋があるが,既に2軒が営業を終え,今週末で3軒が営業を終える。檜枝岐小屋だけが10月30日まで営業する。


 今日は,見晴地区で最も歴史のある弥四郎小屋に泊まる。弥四郎小屋は,平野長蔵より4歳年下の橘弥四郎が創設した山小屋で,平野長蔵が1910年に尾瀬沼畔に小屋を建てて住んだことに刺激されて建てたものだ。


 夕食後,別館の廊下の窓から夕日を撮影した



10月19日(水)
 今朝は,あまり冷え込まなかった。朝靄の立ち込めた光景は,尾瀬ヶ原独特のもので,これを見るために尾瀬に泊まると言っても過言ではない。刻々と姿を変えていく様子は,いつまで見ていても飽きることはない。


 上空に雲はなく,満月を2日ほど過ぎた月が輝いていた。


 部屋に戻って,朝食を食べた。
 今日は,山ノ鼻まで尾瀬ヶ原を縦断し鳩待峠まで戻ればいい。少し時間があるので,
平滑ノ滝まで行ってくることにした。三条の滝まで行ければ良かったのだが,三条の滝観瀑台まで行く道は既に冬期閉鎖に入っている。
 
ダケカンバの白い幹が名筆が描く日本画のようだ。


 雲の切れ間から太陽光が射す。スポットライトのようだ。


 平滑ノ滝 手前の樹木が育ったため,見晴らしが悪くなってしまった。といっても簡単に切ることはできないのだろう。


 平滑ノ滝から戻り,赤田代までやってきた。至仏山に懸かっていた雲が取れた。


 木道の間にアケボノソウが咲き残っていた。


 高く伸びたアシの向こうに至仏山


 見晴に戻ってから山ノ鼻を目指して出発した。今日は,天候も安定しているので,荷揚げ,荷下ろしのヘリコプターが盛んに飛んでいた。この時期は,建物の改築や修繕を行う小屋も多く,そのための資材の荷揚げも多いのだ。


 チングルマの紅葉


 燧ヶ岳がきれいな姿を現した。実に良い姿だ。


 歩いていく前方には至仏山。 ほんとうに今日は良い天気だ。尾瀬でこんなに人がいないのはこの時期だけだ。


 小さな流れにがたくさん集まっていた。ウグイか?


 ケイヅル山 かつては登山もできたのだが,今は植生保全のために,人間の立ち入りが禁止されている。でも,残雪期には黙認されているのだろうか,その時期には多くの人が登っている。


 ヒツジグサ 陽が当たると一段と輝きを増す。


 この微妙な色合いが大好きだ。


 山ノ鼻まで戻ってきた。今日は,ここの至仏山荘の食堂で昼食にしようと計画していた。昨日,至仏山荘の前を通ったときに,営業時間が11:00から14:00であることを確認しておいたのだが,今日は,営業時間の張り紙の代わりに「本日は食堂は休業します」という張り紙が出ていた。当てにしていたので,急に言われてもこまる。仕方がないので,山の鼻小屋に行って,食事ができるか聞いてみた。ここは営業していた。ここでカレーライスを食べて昼食にした。


 40分ほどかけて昼食休憩をとり,鳩待峠に向けて歩き出した。まず最初に川上川橋を渡る。


 途中にある小湿原は,尾瀬で最も早くミズバショウが花を咲かせる場所だ。それをねらったツキノワグマが頻繁に出没する。そのため,通過する木道の両端にクマ除けの鐘が設置してある。ここに,無人カメラが設置された。山ノ鼻地区東電小屋周辺と並んでツキノワグマの目撃情報が多い場所だ。過去には,クマの出現のために山ノ鼻チャンプ場が閉鎖されたり,自然研究園が通行止めになったことがある。


 休憩を取りながら超スローペースで登ったのだが,1時間40分で鳩待峠に着いた。標準タイムが1時間30分だから,それほど遅いタイムではない。おかげで,息切れもせず汗もあまりかかずに登ることができた。多くのハイカーが私たちを追い抜いていったが,気にはしない。名物の「はなまめソフト」は,あまり欲しくなかったので今回はパスした。


 今年から,緊急車以外は休憩所の前まで入る事ができなくなった。マイカーはもちろん,バスもタクシーもこの駐車場までしか行けない。シャトルバスに乗る人は,休憩所の窓口で乗車券を買ってから駐車場まで移動し,バスに乗る。


 駐車場の奥に,ビニルシートとネットに包まれたたくさんの荷物が見えた。材木も見える。ここが,ヘリコプターでの荷揚げ,荷下ろしの基地になっているらしい。


 ヘリコプターが飛んで来てピタリと止まり,つり下げてきた荷を降ろした。空身で飛び去ったヘリコプターが再び戻ってきたのは5分後だった。なんと,見晴往復に5分しかかからない。さすがに文明の利器は凄い。


 駐車場で身支度を解き,帰途に就いた。
 途中,鎌田の
寄居山温泉センターで汗を流そうと思っていたのだが,行ってみると「本日定休日」の看板が出ている。仕方ないのでそのままUターンして日光に向かった。日光には日帰り温泉施設はたくさんあるが,和の代の「やしおの湯」に行くことにした。やしおの湯の定休日が木曜日であることは確認してある。
 
紅葉渋滞を心配していたのだが,予想以上にスムーズで,いろは坂で少し詰まった程度だった。やしおの湯で汗を流し,自宅に戻ったのは18時20分。好天に恵まれ楽しい二日間だった。

ページトップへ