閉じる
谷 川 岳

2017年(平成29年) 4月5日(水)



コース・タイム
 自宅(5:07) ⇒ 波志江PA(5:54-6:00) ⇒ 赤城SA(6:18-朝食-29) ⇒ 谷川岳ベースプラザ(7:00)
  土合口駅(8:00) ⇒(ロープウエイ)⇒ 天神平駅(8:19)
  天神平(8:30) → 田尻尾根上(8:58) → 熊穴沢避難小屋(9:40-46) → 天狗岩(10:36-42) → 山頂(11:50-昼食-12:30) → 天狗岩(13:06-10) → 避難小屋(13:31) → 田尻尾根上(14:08-14) → 天神平(14:28)
 天神平駅(14:35) ⇒(ロープウエイ)⇒ 土合口駅(14:50)
 谷川岳ベースプラザ(15:15) ⇒ 自宅(17:00)

同行者
 単独

 実は,1週間前の3月29日に 谷川岳 を計画していたのだが,前週末から降雪があり, 天神平 でも新雪が15cm積もった。春先の新雪は 雪崩 の危険が増す。そこに 27日に那須茶臼岳で雪崩事故が発生して多数の遭難者が発生した。 そこで,万が一を考え,谷川岳登山を延期した。
 天気予報を確認しながら,実施日を探していたが,4月5日に絶好な気圧配置となり, 好天の確立が高くなったので実行することにした。一緒に行くはずだったキクさんは仕事で行けなく なったので,単独行になった。
 谷川岳ロープウエイ の平日始発は4月から8:00になったので,それに間に合うように5時に宇都宮の自宅 を出た。北関東道から関越道を通ってロープウエイの駐車場まで約2時間で行ける。
 北関東道を西進しているときに 陽が昇り ,ドアミラーにその姿が映った。


 波志江PA のコンビニで昼食を調達し,関越道の 赤城SA で朝食を食べた。温かい物を食べると,身体が目覚める。
 水上IC の誘導路に入ると,正面に真っ白な 谷川岳 が見える。谷川岳に近づいていくと手前の山に隠れて見えなくなってしまう。


 2時間かからずにロープウエイ駐車場 「谷川岳ベースプラザ」 に着いた。駐車場へは1階から入る。


 平日と言うこともあって, 駐車場の車は少ない。


 6階でチケットを買い,7階から連絡通路を通って乗り場へ。チケットは, JAF会員証 を見せて往復切符が100円引き。 先頭のゴンドラ に乗ることができた。

 ロープウエイ は,標高差540mを一気に登り,標高1300mの 天神平 まで運んでく れる。ゴンドラのスピードは抑えめで,天神平まで約20分かかった。
 ロープウエイで高度が上がっていくと背後に 白毛門 が見えてくる。左の三角形のピークは 笠ヶ岳


 更に高度が上がると, 白毛門 笠ヶ岳 の間に 朝日岳 が見えてくる。


 ゴンドラ には10人が乗車。この時期は スキーヤー スノーボーダー が大半なのだが,今日は,板を持たない 登山者 が意外と多かった。

 天神平 で,それぞれに登山の準備。 トレースはしっかり付いているようだが,先行者のトレース を利用させて貰うために,私はあえて出発を遅らせた。


 これから登る 谷川岳の頂上 が見える。


 スキー場の外周に沿って 田尻尾根 を目指して登る。歩き始めてのいきなり急登で,しっかりと汗をかいた。
 今日の服装はボトムは CWX にモンベルの インスレイションパンツ  トップは,ファイントラックの フラッドスキンメッシュシャツ ダクロン の長袖シャツ。頭には ヘルメット を被り,スキー用のゴーグルを着けた。靴は冬用の ZAMBELON PERMO 軽合金製の14本爪アイゼン を履いた。今日はストックは持たず ピッケル を持ってスタートした。


 スローペースで登ったのだが,気温が高い上に風が無く,暑い。途中で 天神平 を振り返った


 田尻尾根の上 まで約30分。平均的なタイムだ,けっして遅くはない,正面に 谷川岳 が大きく聳えている。


 右に目を移すと, 白毛門から朝日岳に繋がる稜線 がたっぷりと雪を蓄えている。


 天神平 を俯瞰する。箱庭のようだ。


 田尻尾根 から斜面をトラバースして 天神尾根 に向かう。斜面のトラバースでは,雪崩に注意する必要がある。


 天神尾根 がずっと先まで見通せる。先行者が点々と見える。


 左には, マナイタグラ の岩壁とその左奥に白い三角形の 小出俣山(オイヅマタサン) が見える。


 熊穴沢避難小屋 はまだ雪の下だ。小屋の位置を示す鉄柱が僅かに顔を出している。私が今までに経験した 中で最高の積雪だ。今年は雪が多い。


 休憩していた人に写真を撮って貰った。暑いので長袖を巻くっている。強風を想定して 持ってきた スキー用ゴーグル は選択を間違った。暑くてかなわないが,他に普通の サングラス を持ってきていなかったので,我慢するしかなかった。



 いよいよ ここからが本格的な登り だ。山頂まで 標高差500m をひたすらに登る。


 マナイタグラ の岩壁と 小出俣山


 山頂までに 露岩 が3個所ある。ここは最初の露岩( 標高1560m ) 写っているのは,たまたま出会った人。


 真っ白な雪の斜面をただひたすらに登る。風景が変わらないので, 登っている実感が湧かない


 振り返る と,登ってきたコースが見渡せる。


 二つ目の露岩 最も大きな岩で, 「天狗の溜まり場」 と呼ばれるところだ。 (標高1670m)


 さらに少し登ると三つ目の露岩が現れる。最近 「天神ザンゲ岩」 という看板が立った。 西黒尾根のザンゲ岩 をなぞったものだが,標高が1820mで,ほぼ同じ高度だ。


 左には, オジカ沢の頭 から マナイタグラ への吊り尾根が見える。


 最後の 「壁」 のような急登を登り切ると 肩の小屋 が見えてくる。私を追い越していった若い女性は,あまりに急傾斜なために,両手を雪に 突き,四つん這いで登っていった。


 肩の小屋 も半分が雪に埋もれている。このように,雪が屋根にまで届いている姿を見るのは初めて だ。


 方位塔 が見えたが,石積みの土台は完全に雪の下で,柱だけが顔を出している。こんな姿も初め て見た。


 山頂(トマノ耳)記念  後方は オキノ耳  オキノ耳まで足を伸ばす人もいたが,私はバテたのでここまでにした。


 山頂からのパノラマ 今日は透明度がなく,遠方は霞んでいてよく見えない
 マナイタグラ方向 (写真をクリックすると山名入りの大きな写真が見られます)


 至仏山方向  (写真をクリックすると山名入りの大きな写真が見られます)


 仙ノ倉岳方向  (写真をクリックすると山名入りの大きな写真が見られます)


 日白山方向 (写真をクリックすると山名入りの大きな写真が見られます)
 日白山 には,今日,山友のクリちゃんが登っている。今頃は山頂にいるはずだ。


 肩の小屋とマナイタグラ


 山頂標識 を少し外れた場所に腰を下ろし, 昼食タイム にした。風もなく穏やかだ。40分ほど居て,下山を開始した。
 下山(標高1900m付近)


 下山路(標高1780m付近)


 下山路(標高1650m付近)


 天狗の溜まり場


 下山路(標高1500m付近)


 熊穴沢避難小屋


 西黒尾根 を望遠レンズでとらえた。積もった厚い雪は崩れ落ち始めている。


 至仏山と笠ヶ岳


 武尊山


 田尻尾根の上 まで降ってきた。足跡の先は,田尻尾根の頭だ。


 天神平 に向かって急斜面を降る。シリセードをしたいところだが我慢して,一歩ずつ歩いて下っ た。


 田尻尾根の頭方向   雪面 に陽が当たり輝いている。


 ロープウエイ駅 までもう少し。


 駅の入口で アイゼン を外し, ヘルメット も脱いで身支度を解いた。 「山と自然ネットワ ーク」 に下山届けを出し,ロープウエイに乗った。
 ロープウエイの窓から見える 谷川岳 に,今日一日の無事を感謝し,別れを告げた。


 とにかく 最高の良い天気 だった。積雪期の谷川岳は今回で7度目だが,今までで最高の天気だった。ただ,残念だ ったのは,気温が上がったせいか,空気の 透明度 が低く,遠方の山がよく見えなかったことだ。
 朝の行動開始から長袖シャツ1枚で寒くなかったし,それどころか暑くて,汗をたくさ んかいた。好天の予報が出ていたためか,平日なのに登山者はたくさんいた。登山者が多いと言うこ とは,単独行の私にとっては安心できることでありがたかった。
 ゆっくり登ったので,息が上がることはなかったが,足の筋肉が言うことをきかなくな り,足が上がらなくなった。

 ページトップへ