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尾 瀬
(学校キャンプ) 2017年(平成29年) 8月1日(火)-3日(木) |
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コース・タイム 8月1日(火) 学校(8:10) ⇒(貸し切りバス)⇒ 大清水(11:07-昼食-50) ⇒(シャトルバス)⇒ 一ノ瀬(12:02) 一ノ瀬(12:17) → 三平峠(13:40-43) → 長蔵小屋(14:47-泊) 8月2日(水) 長蔵小屋(7:55) → 沼尻(9:05-30) → 彌四郎小屋(11:11-昼食-12:00) → 三条の滝(13:55-14:15) → 彌四郎小屋(16:04-泊) 8月3日(木) 彌四郎小屋(8:31) → 竜宮小屋(9:05-15) → 牛首三叉路(10:04-20) → 山ノ鼻(11:00-昼食-12:00) → 鳩待峠(13:15) 鳩待峠駐車場(13:40) ⇒(貸し切りバス)⇒ 学校(17:15) 同行者 中学2年生36人,引率(ガイド,添乗員含んで)9人 |
この中学校の尾瀬キャンプは
今年度で5回目
になる。2012年に第1回が実施され,翌2013年に第2回が実施された。この2回
は1年生で実施されたが,他の学校行事との関係で2年生で実施することになり,2014年度は実
施せずに,翌2015年度から2年生で実施している。最初2回は
御池
から入り,
見晴
と
山ノ鼻
に宿泊し,
鳩待峠
に抜けた。2015年度からは,
大清水
から入り,
尾瀬沼
と
見晴
に宿泊し,
鳩待峠
に抜けている。今年度もこのコースで実施した。 8月1日(火) 学校集合 は8時。私立校なので遠距離通学者も多く,あまり早朝の集合はできない。簡単な出発式 を行い,大型バス1台で学校を出発した。 ![]() 途中で小雨に見舞われながら, いろは坂, 金精峠 を抜け, 大清水 に到着した。 ![]() 時々雨の降りかかる天気で安定しない。バスの中で昼食の弁当を食べ,身支度を調えて, 一ノ瀬 行きのシャトルバスに乗った。 シャトルバスは,ワゴンタイプの小型車4台で,毎時正時と30分に 大清水 と 一ノ瀬 を出発する。今回は3台では乗り切れなかったので,一ノ瀬から到着したバスが,ピスト ン輸送してくれた。 一ノ瀬 で,全員が揃うのを待って,ザックの背負い方をレクチャーしてから歩き出した。今は雨 は降っていなかったのだが,いつ降ってくるか分からないので,カッパのズボンだけを履いて歩き出 すように指示した。 ![]() 三平峠 の手前で,雨が強くなったので,カッパの上を着るように指示した。 ![]() 三平峠 から 三平下 までの降りは,木道が濡れているので,特に滑りやすい ![]() ゆっくり歩いて, 三平下 に到着した。雨は小降りにはなったのだが,カッパを脱ぐことはできなかった。やはり, 安価なビニルカッパでは,内部から汗で濡れてしまう。できるだけきちんとしたカッパを用意するよ うに言ったのだが,強制もできず,難しいところだ。 ![]() 早稲沢湿原 から見える 燧ヶ岳 は,半分から上が雲の中だ。また雨が強くなった。 ![]() 計画より早めに 長蔵小屋 に着いた。雨はほぼ上がっていたのだが,いつまた強くなるか分からないので,予定して いた 大江湿原の散策は中止 にした。その後,雨は殆ど上がり,宿舎になった 別館 と入浴や食事のための 本館 との往来には,不便はなかった。 18:00から,別館のロビーで,夕べの集いを行った。生徒のピアノ伴奏で,「一日 の終わり」を歌い,引率の先生方の挨拶や,生徒の感想発表を聞いた。私からは,キャンプの話や, 「いつかある日」の歌などを紹介した。 8月2日(水) 翌朝は私一人早起きして 大江湿原 の散策に出た。低く靄が立ち込めて,幻想的な光景を作っていた。靄の中に,咲き残った ニッコウキスゲ が黄色に目立っていた。 ![]() 朝靄に浮かぶ,大江湿原のシンボル 「三本唐松」 ![]() 対岸の 皿伏山 に朝日が当たり始めた。 ![]() 燧ヶ岳 に懸かった雲にも朝日が当たり,オレンジ色に輝いた。 ![]() コオニユリ の朱色が,朝靄の中でも目立っていた。 ![]() 長蔵小屋本館 の前はミズナラなどの自然林だったのだが,立木が全部 切り倒され ,大型機械が入っていた。 新しいビジターセンター を作るのだという。 尾瀬を訪れる人のための施設 を作るために,これほどまでに 自然を破壊する ということが,私にはどうしても理解できない。 尾瀬 を自然破壊から護るために,作りかけた観光道路の建設を中止した 環境省 が,なぜこのようなことをするのか,環境省の考えを聞いてみたいものだ。長蔵小屋のス タッフの話によれば,この森は ウグイスの営巣地 であり,多くの野鳥がやってきていたのだが,いまはその周囲の林からも 野鳥の姿が消えた という。 ![]() 朝食 ![]() ヤマメの甘露煮 が美味しかった。 ![]() 朝食後,宿舎に戻り,身支度をしてビジターセンター前に集合。記念写真を撮ってから 出発した。今日は天気が良いので,雨具は付けずに出発した。 沼尻 に到着した。2015年9月に焼失してしまった 休憩所 の再建が始まったようだ。丸太が運び込まれ,土台となるコンクリート製の杭の上には, 高さをそろえるための工事がなされていた。 ![]() 天気が良いと気分まで爽やかになる。 ![]() 見晴 に向けて出発した。 青空 が眩しい。 ![]() 木道に脇に ギンリョウソウ が咲いていた。 ![]() ほぼ計画通りに 彌四郎小屋 に到着した。 まずは部屋に入り,荷物を置いてから食堂で昼食。今回のキャンプでは,食中毒の防止 のために,2日目,3日目の昼食は,山小屋で用意して貰うことにした。 ![]() 今日の 昼食 はカレー ![]() 食事を終えたら,雨具と飲用水を持って 三条の滝 に向かった。 一本橋を渡る。 三条の滝 への道はあまり整備されてなく,昔の尾瀬を思い出させる道だ。 ![]() 三条の滝 この時期は,水量も多く,大迫力だ。 ![]() 計画通り,16時少し過ぎには彌四郎小屋に戻ることができた。 入浴の時間には少し間があるので,私は付近の散策にでた。 オオバギボウシ ![]() キンコウカ ![]() ミズチドリ ![]() ミズチドリ(拡大) ![]() 見晴の山小屋群 。彌四郎小屋は最も手前にある。陽射しはあるのだが,背後の 燧ヶ岳 は,中腹以上が雲の中だ。 ![]() トキソウ 最盛期は過ぎたのだが,まだ咲き残っていた。 ![]() ナガバノモウセンゴケ 尾瀬以外ではあまり見ることのできない希少種だ。小昆虫などを捕らえると,葉が丸ま って獲物を包み込む。 ![]() オゼヌマアザミ これも,尾瀬に生育する希少種だ。 ![]() 夕食はとんかつ 昨年は,二晩ともハンバーグになってしまったので,今年は事前調整でダブらないよう にしてもらった。 ![]() 8月3日(木) 上空に雲が多かったのか,朝の冷え込みは少なかった。早く起きてきた生徒たちと, 付近を散策 した。 アヤメ平 の方の雲に朝日が当たって色がついてきた。 ![]() 小屋に戻って 朝食 ![]() 小屋の前に集まって記念撮影。背後の 至仏山 にはまだ雲がかかっている。 ![]() 山ノ鼻に向かって 出発 至仏山 にかかっていた雲も取れてきた。 ![]() ヒツジグサ 未(ヒツジ)の刻(14時)ころに開花するというのでこの名前がついたという。 ![]() オゼコウホネ は, 尾瀬 と 月山弥陀ヶ原 にしか生育しない希少種だ。私が知る限り,木道から見えるものは,2個所しかない。 ![]() オゼコウホネ 上記とは別の場所 ![]() オオマルバノホロシ 別名は 「尾瀬茄子」 事実,花は茄子によく似ている。小さな茄子のような実がなり,赤く熟す。実は有毒 ![]() 山の鼻小屋 で昼食。今日の昼食は「豚丼」 昼食後, 鳩待峠 に向かって出発した。 木道の焼印も西暦表示に 山ノ鼻と鳩待峠の間 の木道は, 東京電力 が整備している。 ![]() 鳩待峠に着いた。 鳩待峠は ヘリ輸送 の基地になっている。 今日は 見晴地区 への輸送だ。 ![]() 鳩待峠 の広場には,2年前から緊急車両以外の乗り入れを禁止している。混雑しなくて良い。 ![]() 少し下の駐車場で迎えに来たバスに乗り,学校に向かった。 途中,トイレ休憩のために, 日光湯元の駐車場 に停まった。昨年は,菅沼ドライブインと,日光口PAの両方に停車したのだが,どうや ら1回で良さそうなので,ちょうど中間の日光湯元に停まることにした。 宇都宮市内は,夕方の交通ラッシュで,北道路を出てから学校まで40分かかった。 今年の学校キャンプは,初日だけ雨に降られたが,残り2日間は良い天気に恵まれ,す ばらしい尾瀬キャンプになった。 私にとっては,この1ヶ月間に3度尾瀬を訪れたことになるのだが,その中でも,最も 良い天気だった。3度ともほぼ同じコースを歩いたので,この1ヶ月間で咲いている花の移り変わり がわかり,とても良い経験になった。 ページトップへ |