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尾瀬ヶ原

2018年(平成30年) 10月15日(月)-16日(火)



コース・タイム
10月15日(月)
 自宅(5:15) ⇒ 中宮祠(6:10) ⇒ 戸倉(7:00) ⇒ 鳩待峠駐車場(7:23-朝食)
  駐車場(8:10) → 鳩待峠(8:16) → 山の鼻(9:47-10:17) → 牛首(11:07) → ベンチ(11:15-昼食-45) → 竜宮小屋(12:20-33) → 檜枝岐小屋(13:10-泊)
10月16日(火)
  檜枝岐小屋(7:35) → 牛首(8:50-9:00) → 山の鼻(9:51-10:16) → 鳩待峠(11:53) → 駐車場(11:56)
 鳩待峠駐車場(12:06) ⇒ カモシカ村(12:30-55) ⇒ 金精峠 ⇒ 自宅(15:08)

同行者
 妻

 晩秋の尾瀬 が大好きで,2008年から昨年までの10年間で 7回 訪れている。昨年は事情があって行けなかったのだが,2013年からは一昨年まで4年連続で 10月に尾瀬を訪れていた。
 今年も,天気予報と睨めっこしながら,そのチャンスを待った。最初は,10月14日(日)- 15日(月)で出かけようと,山小屋を予約したのだが,その後に天気予報が変わったことと,出来るだ け日曜日を避けたいことで,日程を1日後ろに送った。

10月15日(月)
 この時期は 鳩待峠 に行く道の交通規制が解除されており,マイカーで鳩待峠まで入れるが,駐車場があまり 大きくないので満車になることが心配だ。日曜日を避けた理由の一つがこれなのだ。
 出来るだけ早く駐車場に入りたいから,宇都宮の自宅を 5時15分 に出た。途中のコンビニで朝食と昼食を買い,金精峠に向かった。
 金精道路の途中から振り返って 男体山 を見た。男体山の左から日が昇ろうとしていた。今日は,予報に反して雲が多い。



 国道120号を, 鎌田 の手前で右折し,尾瀬街道に入る。右折して直ぐに, 大滝調整池 の上に架けられた 尾瀬大橋 を渡る。尾瀬の入り口にふさわしいモニュメントだ。


 2時間と少しで 鳩待峠の駐車場 に着いた。満車にはなっていなかったが,この時点で8割り方埋まっていた。
 できるだけ鳩待峠に車を入れさせない という方針に沿った処置なので,仕方の無いことなのだが,駐車料金が高い。前回(2016 年)来たときには,一泊目は2,500円で,2泊目からは1日1,000円になっていたのだが,今回は,2日分 で5,000円取られた。いやならば車で来なければ良いのだが,それでも2人で来れば, 戸倉駐車場 に車を停めてシャトルバスで往復するよりは約1,000円安い。

 ここまで来れば急ぐことはない。と言うより,小屋に着くのが早すぎて時間を持て余し てしまう。車の中でゆっくりと朝食を食べ,身支度をして出発した。
 鳩待峠の休憩所 にもほとんど人影は見えない。もう,シーズンは終わったのだ。


 山ノ鼻 に向かって石畳の道を下っていった。日差しがないので,色はくすんでいるが,紅葉はま だ残っていた。


 ナナカマド も,赤い実の他に紅葉した葉も残っていた。


 この葉は, アサノハカエデ だろうか。


 これは ハウチワカエデ だろう。


 これは, オオカメノキ


 コマユミ


 ツバメオモト


 川上川橋 の対岸に薄日が当てってきた。


 ツリバナ


 山の鼻の 至仏山荘  もう営業を止めて,冬支度の最中だった。


 尾瀬ヶ原に出た。 アブラガヤ の群落が見事だ。


 別名 尾瀬茄子 という オオマルバノホロシ  初夏に茄子とよく似た花を咲かせる。有毒


 ズミ 


 逆さ燧 という標識があるところ。波が立っていて,水面には写らない。


 振り返って 至仏山  雲が取れない。


 マユミ  残っている実は少ししかなかった。


 竜宮小屋 に寄って,オーナーの 萩原澄夫 さんに挨拶をした。竜宮小屋には,昨年5月にBAKUさん達と泊まったことがあるが,それ 以外は挨拶だけで通り過ぎている。
 萩原澄夫 さんとの初めての出会いは,2013年10月,山の鼻から鳩待峠に向かう道で, 負傷者を救助 したときだ。ちょうど鳩待峠から下ってきた澄夫さんに負傷者を引き継ぎ,私たちは峠に 行って,電話で依頼しておいた救急隊員が到着するのを待ったのだ。
 燧ヶ岳  やはりその姿は秀逸だ。


 至仏山 の雲は取れない。


 ツルコケモモ  花の大きさからは想像できないほどの大きな実だ。


 今日世話になる 桧枝岐小屋


 風呂に入って,ストーブの前でビールを飲んでいると,スタッフの人が, 「夕焼けがきれいですよ」 と声をかけてくれた。慌てて部屋に戻ってカメラを持ち外に出た。
 スタッフの話では,何日ぶりかの夕焼けだそうだ。ここしばらくは天気が良くなかった ようだ。


 小屋に戻って夕食。最初にこの小屋に泊まったときの印象が「料理が美味しい」と言う ことだった。 串揚げ は前回もでたが美味しい。今回初めてでた グラタン もとても美味しかった。生ビールを飲み干して,カップの日本酒も美味しかった。
 同席したのは,埼玉と東京に住むカップル。とてもフレンドリーな人たちで,酔っ払い の私の話に付き合ってくれた。
 今夜の宿泊者は私たち2人と,同席したカップル,それに単独行の男性2人の合計6人 だった。


 食後は特にすることもないので,7時前には布団に入った。
 午前2時頃に目が覚めた。カーテンの外がぼんやりと明るい。ここには外灯がないはず だからどうしたのかと思ってカーテンを開けたら月明かりで隣の建物が見える。窓は北向きだったの で,直接に月を見ることは出来なかったが,その代わり降るような星空を見ることが出来た。

10月16日(火)
 朝の景色を見たくて外が明るくなるのを待ちきれずに外に出た。 5時40分  朝靄の上に 至仏山 のシルエットが見えた。


 燧ヶ岳 の右側の空が赤く染まった。


 徐々に 空が明るく なってきた。(5時45分)


 山小屋 から白い煙が上ってきた。(5時50分)


 ススキの穂に がついていた。でもまだ木道が凍るほどではない。


 小屋に戻って朝食

 桧枝岐小屋のオーナーは 「ヒゲ熊」 さんこと 萩原英雄 さん。尾瀬では有名人。
 桧枝岐小屋は,見晴地区の6軒の山小屋の中で,春は最も早く営業を始め,秋は最も遅 くまで営業している。


 昨日と違って, 至仏山 に雲はかかっていない。でも,上空には薄雲が広がり,すっきりとした青空にはならない。


 妻 が至仏山をカメラに収めている。


 足下から小鳥が飛び立ち,近くの アブラガヤ の穂に止まった。写真から見ると, ニュウナイスズメ らしい。


 燧ヶ岳  朝靄がたなびいている。


 ナナカマド  既に葉は落ちてしまった。


 シラカンバ (白樺)の白い幹が光っている。


 牛首三叉路で, ドローン を持った人に出会った。
 話を聞いたところ,研究のために シカの頭数調査 をしているという。夜に大型のドローンを飛ばしてシカの数を調査するのだが,その予備 調査として小型のドローンを飛ばしているのだという。ドローンはすごいツールだ。
 2012年 に尾瀬に来たとき,環境省のレインジャーが ラジコンヘリ を飛ばして, ヌタ場 の数と面積を調査していた。そのときはまだ ドローン は無かった。


 ヒツジグサ の紅葉


 至仏山 が近づいてきた。同宿したソロの男性は,至仏山に登ると言って宿を出て行った。今はど の辺りなのだろうか。


 山の鼻 で湯を沸かしコーヒーを飲んだ。 至仏山の背後 から雲が湧き出し,上空を通過していく。日陰になる時間が増えてきた。
 急ぐ山旅ではないのだが 鳩待峠 に向かって歩き出した。紅葉は日光が当たると輝き出す。


 概ね,背丈の低い木ほど葉が残っている。やはり,台風の影響なのか。


 紅葉の最も美しい見方は,日の当たった葉を裏側から透かしてみる方法だ。


 山の鼻から鳩待峠まで の木道は, 東京電力 が設置している。木道の表示が西暦になった。右が従前の焼き印。

 左の FSCマーク は,森林破壊とそれに伴う環境破壊を食い止めるため, 「Forest Stewardship Council (森林管理協議会)」 が,林産物が適切に管理された森林から責任をもって生産されたものにだけに表示出来る このマークを設定した。 この木道は,その基準によって切り出された木材を使っているという表示だ。
 ゆっくり登り,1時間40分で 鳩待峠 に到着した。

 休憩所 も,切符売り場を残して,売店などは閉じていた。


 駐車場 に戻ってきた。ほぼ満車だ。この時間にも入ってくる車があるが,係員が空いているスペ ースに停めさせている。



 天気予報ほどには良い天気にはならなかったが,雨の心配をするほどでは無く,ゆ っくりのんびりと,晩秋の尾瀬を味わうことが出来た。
 戸倉の カモシカ村 でソバを食べた。いつもながら,ここの 野菜天ぷら はボリュームがありすぎ。
 食事の後,金精峠から戦場ヶ原へ。湯滝の近くでは,両側に路上駐車の車がぎっしり。 これでは渋滞は免れないだろうと思ったが,思っていたほどの渋滞は無く,戸倉から2時間と少し で自宅に着いた。

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