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 谷 川 岳

2019年(平成31年) 3月20日(水)



コース・タイム
 自宅(5:10) ⇒ 赤城高原SA(6:35-朝食-55) ⇒ 谷川岳ベースプラザ(7:30)  土合口駅(8:30) ⇒(ロープウエイ)⇒ 天神平駅(8:40)
  天神平(8:50) → 田尻尾根(9:13) → 避難小屋(9:50) → 第1露岩(10:20-23) → 天狗岩(10:47-55) → 天神ザンゲ岩(11:13-16) → 山頂(12:18-昼食-13:00) → 天狗岩(13:26-30) → 避難小屋(13:55) → 天神平(14:50)
 天神平駅(15:00) ⇒(ロープウエイ)⇒ 土合口駅(15:17)   谷川岳ベースプラザ(15:33) ⇒ 自宅(17:35)

同行者
 単独

 東日本が 広く高気圧に覆われ 好天の予報が出た。今年も,昨年に引き続いて 谷川岳 に登ることにした。積雪期の谷川岳に登るのは,今回が 9回目 だ。途中敗退が2回,肩の小屋までが1回で,山頂を踏めたのは5回だ。途中敗退は悪天 候のためで,積雪期の谷川岳では,天候の善し悪しが成否を分ける。
 3月平日のロープウエイ運行開始は 8時30分  もう少し早く歩き出したいのだが,仕方ない。少し余裕を見て5時少し過ぎに宇都宮の 自宅を出た。北関東道の 壬生インター から高速を走って 水上インター で降りて,ロープウエイの駐車場の ベースプラザ まで2時間ほどで行ける。
 北関東道を高崎JCTに向かって走っていると,背後に 陽が昇り  室内のバックミラーに写った。5時56分,明日は春分の日。


 赤城高原SA に入り,朝食を食べた。山登りのときは,コンビニで買ってきた助六寿司を車の中で食べ るのがお決まりだったが,一昨年4月の谷川岳登山から,このSAで暖かいものを食べることにした。 体にも良いし,何よりも体が目覚める。
 建物の裏に出ると,正面にたっぷりと雪を被った 谷川岳 の双耳峰が見えた。手前に伸びてくる尾根が今日登る 天神尾根 だ。雪もたっぷりある。


 水上インター で,高速を出るために側道に入ると, 谷川岳 が正面に見える。私は,ここから見る谷川岳の姿が大好きだ。


 土合の 谷川岳ロープウエイベースプラザ に向かう。もう春の日差しだ。


 駐車場到着は7時30分。ゆっくりと身支度をして, 6Fの切符降り場 に上った。まだ時間があったので,外に出て 天神尾根方向 を見た。正面中央のピークが 天神峠 で,手前に降ってくる尾根が 田尻尾根 だ。今日は予報通り良い天気だ。雲一つ無い。


 切符の発売開始が 8時30分  往復切符が JAF の会員証提示で100円引きの1960円。先頭のゴンドラに乗ることができた。高度が 上がると,背後に 白毛門 が見える。


 15分で 天神平 に着いた。 田尻尾根 の向こうに今日目指す 山頂 が見える。
 アイゼン を着け, ヘルメット を被った。 今日の服装はボトムは CWX にモンベルの インスレイションパンツ  トップは,ファイントラックの フラッドスキンメッシュシャツ ポリエステル の長袖シャツと,その上に ダクロン の長袖シャツを重ねた。冬用の UNCO&BORORジャケット は車には積んできたのだが,必要ないと判断して持たなかった。代わりに ウインドブレーカー を持った。靴は夏用の TECNICA 軽合金製の14本爪アイゼン を履いた。今日は,ストックを持たずに ピッケル を持ってスタートした。
 今日持って行ったピッケルは, グリベルエアテック という商品で, 長さは63.5cm  私としては気に入っているピッケルなのだが,緩傾斜で杖として使うには,もう少し長 さが欲しいと感じていた。そこで, 石突を少し延長 してみた。何しろ,いざというときに命を預けるツールなので,強度など慎重に検討して 製作した。 詳細は ここに書かれている。


 スマホ用の 自撮り棒 を買ったので持ってきた。背景を写したいので,カメラのレンズがもう少し 広角 だと良いのだが。


 天神平 から 田尻尾根の上 までの急斜面を,先行者のお尻を見ながら,一気に登る。日差しが強く,風が無いので暑 い。雪は既に柔らかい。


 振り返って 後続者を撮影した。今日は平日なのだが,好天の予報が出ていたので 登山者は多い 


 田尻尾根の上 に着いた。23分かかったが,昨年より5分早い。快調だ。 白毛門と笠ヶ岳の間に朝日岳が見える。 暑いので,ダクロンの長袖シャツを脱いだ。


 天神峠を巻いて 天神尾根 に向かう。雪崩の危険が高い場合には,トラバースは避けた方がいいのだが,今は問題は 無いと判断した。


 天神尾根に着いた。今日はこの尾根を往復する。同じゴンドラで着いた登山者が, ずっと先 を歩いている。もともと健脚者と競争する気は無く, マイペース を心がける。


 自撮り棒 は便利だが,慣れていないので,アングルが合わない。 背景にしたい山頂 がヘルメットにカブッてってしまった。
 薄手のポリエステルのシャツ1枚だが,風が無いので寒くは無い。


 このコース唯一の 難所  崖の下が痩せているので,もし滑落すれば 左右どちらかの谷に落ちてしまう。 ここは危険度が高い。でも今日は,雪が付いているので,普通に歩ける。


 熊穴沢避難小屋 今年は昨年より雪が少なく,鉄柱の根元に, 屋根の一部 が見えている。ここからが本格的な登りになる。


 少し登ったところから 振り返った  写真中央少し右の,登山者がたくさんいるところが 熊穴沢避難小屋


 荒々しい岸壁は マナイタグラ の岸壁。急斜面なので,あまり雪が付かない。その左,稜線から三角形に顔を出している のが 小出俣山(オイズマタサン)


 トレースと言うほどにまとまったものは無く, 足跡が広範囲に広がっている。 でも,足跡を外すと,踏み抜く。まだ朝の時間帯なのだが,既に雪は緩んで,ザクザクだ。


 このコースには,3つの 露岩 がある。下から 無名の露岩,天狗の溜まり場,天神ザンゲ岩 だ。ここは最初に現れる無名の露岩。休んでいるグループに追いついた。私は,歩くスピ ードは遅いが,ペースを崩したくないので,あまり休まない。


 山頂方向を見る。最も高く見えるところの少し下の露岩が 天狗の溜まり場  右側の稜線に見える岩が,西黒尾根の ザンゲ岩 だ。


 マナイタグラ 小出俣山


 天狗の溜まり場   簡単に 天狗岩 とも言う。


 ここまで登ってくると気温が下がり,風も出てくる。そこで,ダクロンの 長袖シャツを着た


 しかし,歩くと再び暑くなったので,まもなく脱いだ。


 登り斜面を連続して登っているので, 足のかかとが痛くなってきた  アイゼンのベルトの締め方に問題があったようだ。先につま先にベルトを通し,最後に 足首を絞めるようにしていたのだが,これでは, 足首を絞めすぎ, 足首の自由度が少なくなってしまう。ベルトの通し方を逆にしたら,痛みがかなり治まっ た。
 天神ザンゲ岩 を過ぎ,急斜面を登ると, 肩の小屋 の屋根が見えてくる。


 さらに少し登ると 肩の広場 方位塔 が見えてくる。


 雪解けが進み, 石積み が半分顔を出している。


 山頂 に着いた。天神平からちょうど 3時間30分 だった。山頂に居た人に写真を撮ってもらった。風も殆ど無く,このスタイルでも寒くな い。


 恐る恐る足下の マチが沢 を覗いた。前に出すぎると危険だ。


 登ってきた 天神尾根 を見渡した。幅広の尾根のように見えたが, 東側は切れ込んでいる 


 オキノ耳  数人の登山者が見えるが,私は,疲れているので,今年もパス。


 山頂で, 自宅に電話 し,無事登頂を報告。 FBに写真を載せ ,昼食を食べた。
 良い天気なので,勿体ないのだが,下山もけっして楽では無いので, 13時 をもって下山を開始した。


 天神ザンゲ岩 を目指して,急斜面を下る。


 天神ザンゲ岩  ずっと先に天神平の ロープウエイ駅 も見える。


 天狗の溜まり場 を目指して急斜面を下る。ますます雪が緩んできて,踏み込んだ足が流れる。


 天狗の溜まり場を過ぎて斜面を下る。 ルートを示す小旗 が刺してある。


 降りてきた道を 振り返る。 天狗の溜まり場 と西黒尾根の ザンゲ岩 が見える。


 熊穴沢避難小屋 まで降りてきた。


 難所 を通過。 雪が柔らかになってきたので緊張を強いられた。


 最低鞍部 まで下る。今日は膝の痛みが出なかったので,念のため持ってきた 膝サポーター にはお世話にならなかった。


 田尻尾根の上 に着いた。


 天神平 を目指して急斜面を下る。天神平が 箱庭 のようだ。


 降りてきて スキー場 を見上げる。スキーヤーは殆どいない。


 天神平 まで降りてきた。 谷川岳双耳峰 が美しく凜として立っている。今日一日,楽しく登ることができ感謝の気持ちでいっぱい だ。


 ロープウエイ駅 の入口でアイゼンを外し,ピッケルにカバーを着けてザックに取り付けた。待つことも無 く,ゴンドラに乗り,ベースプラザまで降った。
 今日は,疲れていたら,道の駅で 車中泊 し,明日朝に帰宅するつもりで,寝袋などを車に積んできたのだが,順調に下山できたの で, このまま帰宅する ことにした。
 水上インターから関越道に乗り,高崎JCTで北関東道へ,岩舟JCTで東北道に出てから, 再び都賀JCTで北関東道へ,壬生インターで高速を降り,そのまま自宅へ。
 ちょうど2時間だった。
 私にとっては, 残雪期の谷川岳登山 が自分の体力チェックの一つになっている。今年も無事に行ってこられて満足だった。も う少し山歩きを続けられそうだ。

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