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エゾカンゾウ
蝦夷甘草(蝦夷萱草)
ユリ科 ワスレナグサ属

 山地〜高山下部の湿地や草地に生育する多年草。花茎の高さは60〜80cmに達し,茎 の先端に橙黄色のラッパ状の花を数個つける。
 エゾキスゲ によく似ているが,エゾキスゲの花の色が黄色なのに対し,エゾカンゾウでは橙色だ。 また,エゾキスゲが夕方開花し翌日の昼頃まで咲くのに対して,エゾカンゾウは一日中咲 いている。
 北海道では海岸沿いの草地や湿った平地に群生し, サロベツ原野 のエゾカンゾウの大群落は有名である。
 花期は6〜8月で,伸ばした花茎の先に,橙色で先が反り返った直径7〜8cmのユリ形 の花を3〜10個咲かせる。
 一つの花は一日しか咲かず,朝に咲いたものは夕方にはしぼんでしまうが,次々と開花 するので,結果として長い期間花を楽しむことができる。
 名前の「萱草(カンゾウ)」は「忘れる草」と言う意味で,花言葉は「憂いを忘れる草」
 本州で見られる 「ニッコウキスゲ(日光黄萱)」 」の亜種とも言われる。




 2010.06.27 サロベツ湿原