ギンリョウソウ

ギンリョウソウ
銀竜草
イチヤクソウ科　ギンリョウソウ属

　全国の山地の林下に生え，丈は８～１５cm。この植物は， 葉緑体 を持たない腐生植物だが，キノコではなく，れっきとした種子植物である。イチヤクソウ科に含める分類もある。透き通るような白い色をした植物で，別名を ユウレイタケ とも言う。
　薄暗い林の中に生え，湿り気のある腐植土に生育する。根以外は全て白色で，鱗片葉に包まれた全体の姿を竜に見立ててこの名前がある。
　条件が合えば，一斉に成長して花を咲かせるが，生育期間はあまり長くない。ある年の７月始めに尾瀬の三平峠でたくさんのギンリョウソウを見かけたが，４週間後にそこを歩いたときには，全て姿を消し，１本も見つけられなかった。
　中国では 「水晶蘭」 と言うのだそうだが，ギンリョウソウの美しさを良く表していると思う。
　シャクジョウソウ科 として独立させる分類もある。