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クロモジ
黒文字
クスノキ科 クロモジ属

 本州,四国,九州に分布し,低山から山地の落葉樹林内に生える高さ2〜3mの落葉低 木。若い枝は黄緑色〜暗緑色で毛があるが次第に無くなり,緑色のすべすべした肌になる。黒い斑点 ができることが多く,古くなると,次第にざらついた灰色の樹皮に覆われる。
 葉は,洋紙質で楕円形,深緑でつやはない。表面無毛で葉裏はやや白っぽい。側芽の基 部に予備の芽がある
 雌雄異株で黄緑色の花をつける。花期は4月中旬から5月上旬。葉が出るのと同じ頃, 葉脇から出た散形花序に咲き,雄花には9本の雄しべ,雌花には子房がある。実は直径約5mmの球形 で黒熟する。
 名前は若枝の表面にでる斑紋を文字に見立てたものといわれる。古くからこれを削って 楊枝を作る。特に根本に皮を残すのが上品とされる。現在でも,和菓子など特に選ばれたところでは クロモジの楊枝が使われる。楊枝自体も 黒文字 と呼ばれる。


 2015.05.26 佐渡


 2006.04.22 古賀志山


 2005.04.09 筑波山


 2004.04.11 筑波山