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クワガタソウ
鍬形草
ゴマノハグサ科 クワガタソウ属

 本州,四国に分布し,主に太平洋側に多い。丈は15〜30cmで,低山の林内のやや湿 ったところに生える多年草。 落ち葉の間から葉を出して成長する。
 茎は直立し,全体に短い軟毛がある。葉は卵形で,縁には鋸歯があり,対生する。
 茎の上部に花序を出し,淡紅紫色の花を1〜5個つける。
 ゴマノハグサ科の多くが唇形花をつけるのに対して,大きく平らに広がった花冠をつけ る。一見は深く裂けた4弁が放射相称になっているように見えるが,実際には左右相称であり,上側 1弁はやや大きく,これに2脈が入っている。また下側一弁がやや小さいものも多い。
 がくは大きく4裂する。 おしべは2本,花冠とほぼ同じ長さで,やくは2室
 花の終わった後につく果実は,平たく,上部が少しへこむ富士山型。
 名前は,実の形が兜の飾り(鍬形)に似ていることから名づけられた。


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