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ニワトコ
接骨木

スイカズラ科 ヌワトコ属

 本州,四国,九州の標高1800mまでの低地と山地の林に普通に見られる落葉性の低木ま たは小高木で,湿気があって日当たりの良い所を好む。
 樹形は下部からよく分枝し,枝は独特な弧形を描き,高さは2〜6mになる。幹の古い 樹皮は黒褐色で厚いコルク質があり,深いひび割れが入る。枝は褐灰色で皮目があり,若い枝は緑色。 枝に太い髄があり褐色になる。
 葉は対生し,奇数羽状複葉で長さ8〜30cm,花のつかない枝の葉は長さ8cmの葉柄を 含めて45cmになる。小葉は長さ3〜10cm,幅10〜35mmの楕円形,卵状披針形,広披針形,ま れに披針形で,先端は鋭くとがり,基部は円形か円いくさび形になり,短い小葉柄があり,縁には細 鋸歯がある。花のつく枝の小葉は2〜3対,つかない枝のものは3〜6対となる。
 花期は3〜5月。今年枝の先端に長さ幅とも3〜10cmになる円錐花序をだし,小さい 花を多数つける。花冠は径3〜5mmで5深裂し,ふつう黄白色ときに淡紫色で,かすかに匂いがある。 雄しべは5個で花弁より短い。子房は鐘状で3室からなる。果実は長さ3〜4mmになる球卵形の核果 となり,6〜8月に暗赤色に熟す。中に3個の種子が入る。


 2012.06.03 日光湯元


 2018.04.21 戦場ヶ原


 2018.06.03 茶臼岳