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オオウバユリ
大姥百合
ユリ科 オオウバユリ属

 本州の中部以北,北海道に分布し,やや湿り気のある林内,林縁に自生する多年草。
 高さは150〜200cm位になり,花期は7〜8月で,10〜20個の黄緑色から緑白 色の花をつける。花は水平に出て長さ10〜15cm,花被片は倒被針形で,内面に淡褐色の斑点があ り先はあまり開かない。雄蕊は6個,長さ不同で葯は淡褐色。
 鱗茎はデンプンを含み,食用になる。 関東以西に分布する ウバユリ より大型で花の数も多い。アイヌでは貴重な食糧の一つとして特に大切にされた。
 種子は春に芽を出し,始めは一枚葉で1年を過ごし2年目、3年目と葉を増やし大きく なる。6〜8年が過ぎた頃,150〜200cmにも茎を伸ばし,蕾を作り,一生に一度だけ開花し, 一つの実に600個弱の種を作り,枯れて一生を終える。この時,地上部だけでなく百合根(鱗茎) も姿を消す。子孫を残すため,7年ほどもかけて鱗茎に蓄えた栄養を花茎・花・果実に使い一生を終 える。
 枯れた球根には幾つかの娘鱗茎(百合根の子供達)と呼ばれるものが付いていて,種とは 別に成長を始め,3年ほどで花を咲かせる個体となる。種子からよりも早く大きく成長する。


 2014.07.06 戦場ヶ原


 2013.07.23 尾瀬 赤田代


 2012.08.26 戦場ヶ原


 2016.10.10 尾瀬