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タイトゴメ
大唐米
ベンケイソウ科 マンネングサ属

 関東地方以西の本州から九州(奄美大島が南限)に分布し,海岸の岩上に生える多年草。 全体に メノマンネングサ に似るが,葉は太く,先が丸い。
 地表をはう茎から多数の直立または斜め上に伸びる枝が出て密生する。
 葉は互生し,普通は密につき,長さ3〜7mmの米粒状。
 5〜7月,枝の先端に3〜10花からなる集散状の花序をつける。花は5数性の放射相 称で,径1cmほどである。萼は基部から離生し,緑色で葉と同様に肉質となる。花弁は披針形で水平 に開き,濃黄色で長さ5mm。雄しべは10本で直立し,葯は濃黄色である。雌しべは基部でわずかに 合着するだけの5個の子房からなる。子房の外側基部に微小な蜜腺があり,この蜜を求めて昆虫が訪 花する。果実期になると各子房の内側が膨らみ,果実は星形の袋果となる。種子は線形で長さ約1cm。
 和名は,高知県柏島の方言で 「大唐米」 。「大唐」は主に中国を指すが,その他に「外国」の意味もあり,大唐米は「外国の米」 と言う意味。葉が細長い外国米に似ていると言うことでその名前がついた。
 2015年5月,初めて佐渡を訪れた。 外海府 の国民宿舎に宿をとって,翌朝散歩に出た。小さな漁港の岩の上に黄色い花が咲いていた。


 2015.05.26 佐渡