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ツボスミレ
坪菫
ニョイスミレ
如意菫
スミレ科 スミレ属

 北海道から九州,屋久島までほぼ全国に分布し,各地で普通に見られる。日本国内では 個体数で タチツボスミレ に次いで多いと言われている
 平地〜山地の,やや湿った草地に生える。山間部では人里にも珍しくなく,畑や水田の 水路脇などには見かけることが多いが,市街地にはあまり出ない。ブドウ枝をのばし,小さな群落を 作る。時には畦に一面に出現することもある。
 別名を ニョイスミレ とも言い,全体に小柄で,茎はよく伸びて地表を這う。花はあまり高く出ないので,あま り目立たない。
 地下茎はごく短く,地上に根出葉と複数の茎を伸ばす。茎は斜めに伸びるか横に這い, 間を空けて葉をつける。草丈は5〜25cmほど。
 葉は丸みを帯び,基部は深く心形になるので,全体としてはきれいなハート形の葉であ る。葉柄は根出葉では長く,茎葉では短い。
 葉は柔らかく,緑色でつやがなく,無毛。葉の縁には粗くて背の低い鋸歯がある。
 花は茎の葉腋から出て,花柄は立ち上がり,葉より少し上に出て花をつける。花色は白 で,上弁は反り返る。花弁には基部に向けて紫の筋が入る。紫の筋の濃さには差があり,場合によっ ては花全体が紫を帯びる。花弁はやや細めで,距は丸くて短い。


 2015.04.18 古賀志山


 2017.04.10 古賀志山


 2017.06.05 戦場ヶ原