に戻る フユイチゴ バラ科  
 常緑の木イチゴで花期は7〜11月。冬に赤実が成り食べられる。茎は地上を這い,葉の裏や花序に軟毛が密生している。関東地方以西の常緑樹林や竹林に生える。
     2003.1.4  栃木県 古賀志山

 宇都宮市の西北部に古賀志山がある。地域の人にはよく知られた山で,子どもの頃からよく出かけ,遊んだ記憶がある。
 私が中学生の頃には,友だちと連れだって自転車で出かけた。その頃には,野ウサギやタヌキに出会うこともあった。ニホンザルもいたと言われていたが,私は見たことはなかった。しかし,そのころは冬に登ることはなかった。
 数年前から,健康のために山歩きを再開し,冬でも近くの山に出かけるようになった。冬のある時,歩いている足元に真っ赤に実ったイチゴがあった。さっそく,帰宅して図鑑で調べ,「
フユイチゴ」であることを知った。「鹿児島県の甑島(こしきじま)では,何もない冬に実を付けるので「親孝行いちご」と呼んでいる。」とも書かれていた。図鑑にはそれ以上は書かれていなかったが,以下物語を創作すると。
 「ある島に働き者の若者がいた。彼は毎日野良に出てはたらき,家に帰っては病気の母の看病をしていた。いくら働いても,暮らしは楽にはならず,母の具合は日に日に悪くなっていった。若者は,弱っていく母に,母の好きな野いちごを食べさせようと,山に探しに出かけた。しかし,季節は冬,野いちごは見つからなかった。諦めて帰ろうとした若者の足元に真っ赤な実を付けたイチゴが現れた。彼は夢中でそれを摘んで帰り,母に食べさせた。母は元気を取り戻した。そのことを伝え聞いた村人は,そのイチゴを,神様が,若者の親孝行に感じて与えてくれたものとして「親孝行イチゴ」と呼ぶようになった。」

「花随想」に戻る        「TOPページ」に戻る