に戻る ヤマオダマキ キンポウゲ科  

 オダマキ(苧環)とは,紡いだ麻糸を巻いて中空の玉にしたもので,花の形がそれに似ているという。  ミヤマオダマキが高山帯に生育するのに対し,ヤマオダマキは低山に生育する。
 1978.6.  長野県池ノ平
 長野県の小諸から鹿沢に抜ける途中の地蔵峠から高峰林道を高峰に向けて少し走ると,池ノ平湿原に着く。そこで出会ったのが「ヤマオダマキ」だ。八ヶ岳や浅間山塊のヤマオダマキは紫色が薄く,殆ど黄色に見える。そのため,これを「キバナノヤマオダマキ」と呼んでいる。
 この花がとても気に入った私は,何とか持ち帰りたいと考えた。しかし,引き抜いて持ち帰ることが許されないことぐらい,私でも分かった。考えながら車を走らせていると,湿原でなくても,道ばたなどに自生していることに気がついた。「
ヤマオダマキ」はいわゆる高山植物ではなく,低山にも自生しているのだ。
 しかし,たとえ道ばたでも,引き抜いて持ち帰ることはためらわれた。「そうだ,種子を持ち帰って蒔いてみよう」。幸運なことに,高度の低いところに生えているオダマキは,花の時期を過ぎ,実を結んでいるものもあった。私は,種子を持ち帰り,自宅で植木鉢に蒔いた。
 秋に蒔いた種子は,冬が過ぎ春になっても芽を出してはくれなかった。諦めかけていた夏のはじめ,たくさんの小さな芽を出した。その年は花は咲かなかったが,かなり大きくなった。次の年,可愛い花を咲かせてくれた。