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尾瀬の思い出

 
53年前の三平見晴らし (1964.10.1)
立っているのが私

 2002年の8月31日, 大清水 から 尾瀬 を訪れた。
 大清水 から尾瀬に入るのは30年ぶりくらいになる。 尾瀬 にはよく行くが,最近は, 鳩待峠 御池 から入ることが多い。30年前のころは, 大清水 富士見下 が尾瀬に入る2大ポイントだった。この2カ所には,夜行列車に接続した路線バスが, 上越線の沼田駅 から出ていた。当時はまだ, 鳩待峠 にも, 御池 にも路線バスは入っていなかった。 尾瀬ヶ原 に行くには 「富士見下」, 尾瀬沼 に行くには 「大清水」 と言うのが定番だった。
 私が初めて「尾瀬」に足を踏み入れたのは 富士見下 からだった。1964年6月11日 大学の友人と2人で,宇都宮駅から大宮駅経 由で上越線の夜行に乗り,沼田駅からバスで富士見下に向かった。6日間かけて, 至仏山, 燧ヶ岳 を登り, 奥鬼怒 に抜けてきた。
 その後, アヤメ平 の湿原破壊がますますひどくなったことなどから,アヤメ平に最も近い 富士見下 口への大型バスの乗り入れが制限さて,それにともなって富士見下からの入山者は減少し ていった。
 私が初めて 大清水 から尾瀬に入ったのは,その年の秋だった。大学の友人7人と, 奥鬼怒 から 中俣沢 を下り 大清水 に一泊。翌日 三平峠 を越えて 長蔵小屋 に向かった。次の日は 沼尻 から 尾瀬ヶ原 に出て,原を縦断し 鳩待山荘 に泊まった。当時は, 鳩待峠 までの交通機関はなく,徒歩で 戸倉 に出てバスに乗った。
 2回目は,妻と尾瀬に行ったときだった。このときも, 富士見下 から入り, 東電小屋 に一泊した。次の日に 尾瀬沼 に抜け, 長蔵小屋 から 三平峠 を通り, 大清水 に下ってきた。その後,職場の仲間と春の尾瀬を日帰りで散歩したときにも 大清水 から往復したが,たぶんそれだけと記憶している。

 大清水 からの林道歩きは,昔と変わっていなかった。ただ,気のせいか道幅が広くなり,周囲の 樹木が大きくなったような気がした。 一之瀬の休憩所 は,かつては橋を渡った向こう側にあったが,橋を渡る手前に移っていた。
 三平峠には昔の雰囲気が残っており,三平下から眺める 燧ヶ岳 は昔のままだった。三平下から,尾瀬沼の西を廻り沼尻へ向かった。このコースを歩くの は今回が最初だが,寂しいくらい静かなコースであり,ゆっくりと雰囲気を味わいながら歩くにはい いコースだ。特に,沼尻近くの小沼湿原が気に入った。湿原から眺める燧ヶ岳の姿もいい。
 「沼尻」 は今は 「ぬまじり」 と呼ぶことが多いようだが,んでいるが,かつては 「ぬしり」 または 「ぬじり」 と呼んでいた。私は,「ぬじり」という呼び方で覚えているので,「ぬまじり」という呼 び方にはなんとも引っかかるものがある。(昭和38年発行の「ニューマウンテンガイドブックシリ ーズ1 尾瀬高原」朋文堂 にも, 「ぬしり」 とフリガナがついている。)
 地名の読み方(呼び方)についてはいろいろな考えがあるだろう。長い年月の間に変化 していくのは自然の成り行きでもあり,それが言葉というものなのだから仕方のないことだと思う。 しかし,わずか数十年の間に変わってしまうのは,古い友人を失うようで寂しい気がする。また,山 の名前などが,眺める土地により名前が微妙に違うのはそれはそれで面白いことだ。
 北アルプスの 「穂高」 「ほだか」 と濁って呼んだり 「ほたか」 と濁らずに呼んだりするのは,岐阜県側と長野県側での思い入れがそれぞれにあり,興味 のあることだ。
 沼尻には船着き場が残っているが,かつては三平下または長蔵小屋との間で 渡し船 が動いていた。私は乗船したことはないが,「ポンポン」というエンジンの音が静まり返 った沼面に響いていたことが記憶に中にある。長蔵小屋で昼食をとり,三平下へ向かった。


 尾瀬訪問の記録

1964

06/11-16
 富士見下から尾瀬に入り,奥鬼怒へ抜けた

09/29-10/03
 奥鬼怒から入り,大清水小屋,長蔵小屋,鳩待山荘に宿泊,鳩待峠から 戸倉へ

1965

10/03-06
 奥鬼怒から入り,長蔵小屋,東電小屋に泊まり,富士見下への単独行

1967

09/30-10/01
 富士見下から入り,東電小屋に1泊,翌日尾瀬沼から大清水

1998

07/13-14
 御池から三条の滝を通り,東電小屋へ。翌日,尾瀬沼に抜け,沼山峠

1999

07/25-26
 鳩待峠から至仏山を登り,尾瀬ヶ原に下って東電小屋に一泊。翌日アヤメ平 から鳩待峠

10/24
 単独で,御池から燧ヶ岳を往復

2000

05/29
 鳩待峠から雪解けの尾瀬ヶ原を散歩

2002

08/31
 大清水から尾瀬沼一周

10/12
 御池から燧ヶ岳に登り,長英新道を大江湿原に下り沼山峠

2004

05/01
 大清水から残雪の尾瀬沼

07/11
 鳩待峠から竜宮まで往復

2005

05/03
 鳩待峠から雪の至仏山を往復

05/25-26
 鳩待峠からアヤメ平を経て見晴にテント泊,翌日原を縦断して鳩待 峠

10/10-11
 沼山峠から入り,温泉小屋に一泊,翌日御池

2006

04/26
 大清水から,凍結した尾瀬沼の横断に挑戦

07/08-09
 沼山峠から入り,見晴らしでテント泊,翌日燧裏林道を通って御池へ

08/20
 友人を案内して沼山峠から尾瀬沼を往復

09/30-10/01
 大清水から入り,見晴らしでテント泊,翌日尾瀬ヶ原を縦断して鳩 待峠

2008

10/18-19
 沼山峠から入り,見晴しの檜枝岐小屋に一泊,翌日裏燧林道を通って 御池

2009

07/01
 大清水から入り,尾瀬沼を一周して戻る

10/10-11
 沼山峠から入り,見晴しの檜枝岐小屋に一泊,翌日裏燧林道を通って 御池

2010

04/25
 大清水から,凍結した尾瀬沼へ,帰路は冬路沢から廃林道経由で一 ノ瀬

10/15-16
 大清水から入り,尾瀬沼を経て檜枝岐小屋で一泊。翌日は至仏山 を登って鳩待峠へ

2011

06/12
 沼山峠から入り,尾瀬沼まで往復

2012

04/21
 大清水から氷結した尾瀬沼まで往復

07/02-03
 キャンプ下見で,沼山峠から入って見晴に一泊し,鳩待峠に抜けた。

07/23-25
 学校キャンプで,沼山峠から入って見晴と山の鼻にそれぞれ一泊。鳩待峠 に抜けた。

2013

06/09
 鳩待峠から入って竜宮まで往復

06/27-28
 キャンプ下見で,大清水から入って見晴に一泊,鳩待峠に抜けた。

07/23-25
 学校キャンプで,沼山峠から入って見晴と山の鼻にそれぞれ一泊。鳩待峠 に抜けた。

10/04-05
 鳩待峠から入って東電小屋に一泊。鳩待峠に戻った。

2014

07/23
 大清水から尾瀬沼往復

10/10-11
 大清水から入って見晴に一泊。鳩待峠に抜けた。

2015

04/25-26
 鳩待峠から入ってアヤメ平を通って見晴らしで一泊。翌日尾瀬ヶ原を横 断して鳩待峠

07/02
 キャンプ下見で,大清水から尾瀬沼往復

07/22-24
 学校キャンプで,大清水から入って,尾瀬沼,尾瀬ヶ原を回って鳩待峠 へ。

10/13-14
 大清水から尾瀬沼経由で見晴らしで一泊。翌日尾瀬ヶ原を縦断して鳩待峠 へ。

2016

04/30
 鳩待峠から雪の至仏山往復

07/04-05
 キャンプ下見で,大清水から入って見晴に一泊,鳩待峠に抜けた。

07/12
 滝沢登山口から会津駒ヶ岳・中門岳を往復

08/02-04
 学校キャンプで,大清水から入って,尾瀬沼,尾瀬ヶ原を回って鳩待峠 へ。

10/18-19
 鳩待峠から入って見晴に一泊し,鳩待峠に戻った。

2017

05/02-03
 鳩待峠から雪のアヤメ平を通って尾瀬ヶ原へ,竜宮小屋に一泊し鳩 待峠に戻った。
07/03-04
 キャンプ下見で,大清水から入って見晴に一泊,鳩待峠に抜けた。

07/15-16
 友人たちと,大清水から入って見晴に一泊,鳩待峠に抜けた。

08/01-03
 学校キャンプで,大清水から入って,尾瀬沼,尾瀬ヶ原を回って鳩待峠 へ。

09/09
 滝沢登山口から会津駒ヶ岳・中門岳を往復

2018

05/04-05
 大清水から入って,尾瀬沼ヒュッテに一泊,翌日,往路を戻った。

07/03-04
 キャンプ下見で,大清水から入って見晴に一泊,鳩待峠に抜けた。

07/30-08/01
 学校キャンプで,大清水から入って,尾瀬沼,尾瀬ヶ原を回って鳩待峠 へ。

10/15-16
 鳩待峠から入って見晴に一泊し,鳩待峠に戻った。

2019

05/02
 鳩待峠からアヤメ平を往復

07/03-04
 キャンプ下見で,大清水から入って見晴に一泊,鳩待峠に抜けた。

07/23-24
 学校キャンプで,大清水から入って,尾瀬沼,尾瀬ヶ原を回って鳩待峠 へ。

10/09-10
 鳩待峠から入って見晴に一泊し,鳩待峠に戻った。