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甲 武 信 ヶ 岳

2007年(平成19年) 9月23日(日)-24日(月)



コース・タイム
9月23日(日)
 宇都宮(4:30) ⇒ 毛木平駐車場(8:40)
  毛木平(8:55) → ナメ滝(11:10-15) → 水源地碑(12:15-昼食-40) → 甲武信岳(13:35-45) → 甲武信小屋(14:15-泊)
9月24日(月)
  甲武信小屋(6:40) → 三宝山(7:50-8:00) → 大山(10:10-25) → 十文字峠(11:05-昼食-50) → 八丁の頭(12:10) → 毛木平(13:10)
 駐車場(13:30) ⇒ 灯明の湯 ⇒ 宇都宮(18:40)

同行者
 キクさん
 この連休(9月22日〜24日)何処かに行こうと, きくさん に声をかけた。きくさんは22日は仕事なので, 23日〜24日で甲武信岳 というプランを立ててくれた。天気予報は,1週間前までは良い予報だったのだが,近 づくに従って悪くなってきた。雨という予報ではないので,とにかく出かけることにした。

 9月23日(日)
 いつものように,キクさんの車に乗せてもらい, 宇都宮 を4時30分に出発したときは小雨。登山口に向かう途中では,雨が降ったり止んだり。 一時は,ワイパーが効かないほどのどしゃ降りだったが, 海ノ口 でR141と分かれ 川上 に向かうと路面が乾いている。何とかなりそうだ。
 毛木平の駐車場 にはかなりの車が停まっていたが,満車になるほどではなかった。中型のバスが1台停 まっていたが,ここに来る道は 大型車通行止め で,バスはここまで入れないはずなのだが? この駐車場には トイレや飲み物の自動販売機 もあった。携帯電話は繋がらない。
 毛木平駐車場

 駐車場から少し歩くと, 十文字峠へ行く道 を左に分ける。


 地図には, 「かもしか新道」 として,東沢に沿って 十文字峠 に行く道が載っているが,この道は今は使われていないようだ。 かもしか新道の分岐 にはロープが張ってあり通行止めになっていた。



 カラマツ林 の中をゆっくりと登っていく。まだ葉は落ちていない。落葉の劇的瞬間を見たいものだ。

 西沢ナメ滝 は,ハイキング地図やガイドブックでは標高1800m付近にあるように書かれている が,「ナメ滝」という表示が付いているこの滝は,標高1900m付近にあった。ちなみに,2万 5千分の1地形図では,滝の記号はどこにもない。

 ここまではずっと左岸を歩いてきたが, ここで初めて右岸に渡る。

 登山道が崩れて おり,左側を巻いて通過した。

 再び左岸に戻り 沢に沿って 登っていく。

 間もなく, 「千曲川信濃川水源地標」 のあるポイントに着く。ここで湧き出ている水が, 千曲川の源水 だ。


 水源地標から急斜面を一登りで 稜線 に着いた。左に行くと 甲武信岳山頂 で,右に行くと 国師ヶ岳・大弛峠を経て金峰山 に繋がっている。何時かは歩いて見たい稜線だ。

 最後の岩場を登ると 甲武信岳山頂 だ。山頂はガスに包まれ,見晴らしはない。 ガスが晴れる気配もなく,霧の粒が大きくなってきたので,山頂を後にした。

 甲武信小屋 到着は14時15分。のんびりゆっくりした楽しい登りだった。



 甲武信小屋 の隣は, 十文字小屋 雁坂小屋 だ。


 薪ストーブ を囲んで,山の話・沢の話に花が咲いた。今がそう言う時期なのか,意外と 「沢や」 さんが多かった。



 今日は 1人1枚の布団 で,ゆっくりと寝られた。

 この時期にここに来る人は,皆それなりに「山」が好きな人らしく,マナーも良く,快 適な小屋生活だった。
 トイレも バイオトイレ に改造(5250万円かかったと言う)され,清潔で快適だった。
 ここで 素敵なご夫婦に会った  名前はお聞きしなかったが,爽やかな奥さんと,優しそうな御主人で,いろいろな話 をさせていただいた。何処かの山で再会できるのを楽しみに別れた。

 夕食はカレーライス  残飯を出さないように,自分の食べられる量を言って,ご飯を盛ってもらう。
 ワンカップの空き瓶に一升瓶から注いでもらった。 秩父の地酒 が美味しくて,こちらは何杯もお代わりをしてしまった。私は何杯おかわりしたか,う ろ覚えだったのだが,翌日,しっかりと請求された。
 食事の後,小屋主の 徳さん が撮影した 山の花 のDVDを見せてもらった。今回の山行では花は見られなかったが,次回は,花の咲いて いる時期に来たいと思った。
 夕刻から降り出した雨は,だんだんと強くなり,夜半には大きな音 を立てて降っていた。明日は,カッパを着て歩かなければならないかと,覚悟を決めた。

 9月24日(月)(秋分の日)
 明るくなる頃には, 雨は止んだ  外に出てみるとガスはかかっておらずカッパを着ないで済みそうだ。今日は 下るだけ で,先を急ぐ行程ではない。ゆっくりと朝食を食べ,ゆっくりと小屋を後にした。

 甲武信岳 の山頂はパスし,小屋から巻き道を通って 三宝山 へ向かった。  三宝山の山頂直前に 「三宝岩」 という展望スポットがある。

 山に登ると,本能的に富士山を探す。 甲武信岳 の頂上右に,雲海の上に顔を出した 富士山 がどっしりと構えている。


 金峰山 は,頂上付近が雲に覆われている。


 遠くに見えるのは, 甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳 だ。

 三宝山 には 三等三角点 がある。ちなみに, 甲武信岳 には三角点はない。


 甲武信岳の稜線は,森が美しい  自然に倒れた木が朽ち,その栄養をもらって若い木が育つ。 「倒木更新」 という。もうじき朽ちる運命にある自分をそこに重ねてみる。私は,誰かの栄養になれ るのだろうか。



 尻岩 という大きな岩。チョット品がないがなんとなく可愛い。

 武信白岩山 の山頂は岩塔になっている。かつては頂まで登れたのだが,現在は,崩壊が進んで危険 なため, 立ち入り禁止 になっている。


 大山 の頂上へ。一面のガスで何も見えない。

 大山 の頂上は見晴らしの良いところなのだが,ガスっていてなにも見えなかった。頂上の北 面は クサリ場 になっている。岩もクサリも濡れて滑りやすくなっており,慎重に下った。


 十文字小屋 は小さな山小屋だ。女性の御主人は 「関東百名山」 を目標に登っており,栃木の方にも良く来るという。
 緑のネットは鹿よけのため。


  十文字小屋 から駐車場までは1時間30分程度のコースだ。  この橋 「狭霧橋(さぎりばし)」 という。この橋を渡るともうじき終点だ。


 駐車場の車 は少なくなっていた。


 甲武信岳 とその周辺は 石楠花 が有名で,その花の時期には大混雑すると聞いている。石楠花は見てみたいが,混雑は 嫌いだ。今回の山行は,華やかなものはなかったが, 奥秩父の山の静寂 を全身で感じることができて,大満足だった。
 奥秩父の山 は,魅力的な山がたくさんあり,登ってみたいとは思うのだが,登山口までのアクセス を考えると,つい後回しになってしまう。早朝に歩き出せば日帰りも可能なのだが,そのためには 前夜に駐車場まで入らなければならない。小屋泊まりにすれば楽なのだが大がかりになってしまう。

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