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燕 岳 2016年(平成28年) 11月17日(木)-18日(金) |
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コース・タイム (前日) 自宅(12:04) ⇒ 有明荘(16:00-泊) 11月17日(木) 有明荘(7:30) ⇒ 登山者用駐車場(7:35) 駐車場(7:55) → 登山口(8:08-20) → 第一ベンチ(9:00-05) → 第二ベンチ(9:35-40) → 第三ベンチ(10:24-30)→ 富士見ベンチ(11:13-27) → 合戦小屋(12:11-昼食-34) → 三角点(12:55-13:00) → 燕山荘(14:00-55) → 燕岳山頂(15:25) → 燕山荘(16:00-泊) 11月18日(金) 燕山荘(8:00) → 三角点(8:35-40) → 合戦小屋(8:54-9:02) → 富士見ベンチ(9:25-30) → 第三ベンチ(9:55-10:03) → 第二ベンチ(10:30-35) → 第一ベンチ(10:55-11:00) → 登山口(11:33) → 駐車場(11:43) 駐車場(11:53) ⇒ 有明荘(11:56-入浴-12:33) ⇒ 上條(13:15-昼食-14:12) ⇒ 自宅(17:19) 同行者 forestさん |
2010年から毎年,この時期に
燕岳
に登っている。同行者は山友の
forest
さん。昨年は事情があって登れなかったので,今回で
6回目
だ。今年は天気予報を見定め,17日に登って
燕山荘
に宿泊し,18日に下山することにした。前回と同様に,
有明荘
に前泊することにした。 11月16日(水) 宇都宮の自宅から有明荘までは約280kmあり,約4時間かかる。そこで,16時に 有明荘に入ろうと,宇都宮を正午に出発した。 上信越道路 の 佐久JCT 付近からは,正面に 浅間山 が見える。浅間山にも雪は見えない。それにしても良い天気だ。 ![]() 安曇野IC で高速道路を降り, 中房温泉 に向かう。紅葉はきれいだが,上空には雲が広がってきた。 ![]() 有明荘 にはちょうど4時に到着した。 forest さん は既に有明荘に到着していた。早速温泉に入り,夕食。 ![]() 生ビールを飲みながら,美味しい料理を頂いた。この日の有明荘の宿泊者は, 私たちを含めて4人 ![]() 11月17日(木) 翌日は,朝食を食べて有明荘を出発した。天気予報では良い天気にはずだったのだが, 上空には雲が広がっている。有明荘に車を置いたままで登山することはさせてくれないので,指示さ れたように,少し先の 登山者用駐車場(第1駐車場) まで車で移動した。 ![]() 登山者用駐車場 にはかなりの車が停まっていたが満杯と言うほどではない。身支度をしていよいよ出発。 今日は,冬用の ZAMBELON PERMO を履き,ボトムは CWX にモンベルの インスレイションパンツ トップは,ファイントラックの フラッドスキンメッシュシャツ にモンベルの クリマブロックロッシュジャケット ニット帽はザックの中に入れ頭にはバンダナを巻いた。 6本爪軽アイゼン をザックに入れ, ストック 手に持った。今日は ピッケル は持たなかった。 ![]() 舗装道路を歩いて登山口へ。登山口にあった 登山カード提出箱 は,少し手前に新しくできた 登山相談所 に移動した。書いてきた登山カードを提出して 登山口 へ向かった。 ![]() いよいよ登山開始。 雪は全く無い 歩きやすくて良いのだが,ちょっと物足りない。 ![]() 登山口から40分で 第一ベンチ に着いた。ほぼ夏季の標準タイムだ。いつものことだが,第一ベンチまででひと汗かく。 汗をかかない ように,スローペースで登るのが冬期登山の原則だが,私は汗かきなので,全く汗をかか ないということは無理だ。できるだけ汗をかかないように,シャツの前を開けたり,腕をまくったり して 体温の調節 を図った。今日は,汗冷えを軽減できるファイントラックの フラッドスキンメッシュシャツ を着てきたが,かなり効果がある。その上に直接,モンベルの クリマブロックロッシュジャケット を着た。 ![]() 日陰にも雪は全く見えない。 ![]() 更に30分で 第二ベンチ に着いた。 ![]() 高度が上がってくると,左横に, 東天井岳から横通岳への稜線 が見えてきた。 ![]() 第三ベンチ 道のりとしてはここで約半分だ。 ![]() 右下に, 中房温泉の赤い屋根 が見える。ここから上に登ると,左の尾根に隠れて見えなくなる。 ![]() 富士見ベンチ 今日は雲が多く,富士山は見えない。 ![]() 第三ベンチから富士見ベンチまでが最もきつい。過去に二度,ここで引き返したことが ある。今回は上まで行けそうだ。 上空を覆った雲から 白いもの が落ちてきた。一時は,かなり多く降り,濡れそうだったのでカッパを着たが,暑いので 間もなく脱いだ。それからも,雪は,降ったり止んだりを繰り返した。 ![]() 合戦小屋 に着いた。屋根の下のベンチは先客で占領されていた。今年は雪がまだなので,戸外のベ ンチが片付けられずに残っていたので,そこに腰を下ろし,昼食のおむすびを食べた。登っていると きは汗をかくので,休憩していると汗が冷えて寒くなる。高機能の フラッドスキンメッシュシャツ はかなり効果がある。20分ほど休んで歩き出した。 ![]() 足元に, 踏み付けられて凍り付いた雪 が現れてきた。 ![]() 合戦小屋から少し登ると灌木帯となり,視界が開けてくる。 大天井岳と大天荘 が見えた。 ![]() 三角点(合戦の頭) まで登ってくると,初めて 燕岳 が見える。ガスの流れる合間を見て写真を撮った。 ![]() 三角点で アイゼン を着けた。今年も 6本爪の軽アイゼン を持ってきた。forestさんはチェーンアイゼンだ。私も,チェーンアイゼンにしようか迷 ったのだが,結局6本爪を持ってきた。 ![]() クサリ場 は踏み固められた雪が凍り付いていて,アイゼンがあった方が安心して歩ける。 ![]() ガスが出てきた 。風があればガスを吹き飛ばしてくれるのだろうが,心配していた風はあまり吹いていな い。 ![]() 夏道と冬道の分岐点 夏道 は,ここから右の方に,斜面をトラバースするように登っていく。雪が多いときには雪崩 の危険があるので,ここから左の斜面を登って稜線を詰めるように 冬道 が作られている。今年は雪が少ないので,まだ冬道にはロープが張られ, 夏道を利用するように 指示されている。 ![]() 更にガスが濃くなってきた。 ![]() 合戦小屋 から1時間半, 登山口 から5時間40分で 燕山荘 に着いた。稜線の西側はガスが飛ばされ, 燕岳の山頂 が見えた。しかし,裏銀座の山々は上部が雲に隠れている。 ![]() 早速,チェックインした。部屋は,廊下を挟んだ両側に,2段式になっている。ここは 食堂の上なので,特に暖かだ。 ![]() 4人定員のブロックに,forestさんと私の2人が入った。 ![]() 天気が思わしくないので,山頂へは明日行こうと思っていたのだが, 天気が回復してきた ので,急遽,山頂まで行ってくることにした。 玄関を出ようとしたところで, 「つかさんですね」 と声をかけられた。山の上で知人に会うことは嬉しいことだ。意外と世間は狭いのかも知 れない。 少し進んだところから 燕山荘 を振り返った。雪は少ない。 ![]() 槍ヶ岳 の山頂が,雲の流れにつれて見え隠れしていた。 ![]() 山頂記念 山頂にいた人にシャッターを切って貰った。風は強くはないのだが,冷たく,頬が凍傷 になるのではないかと思うくらい痛い。 ![]() 北燕岳方向 ![]() イルカ岩 まだ黒い姿だ。 ![]() 西から陽が差し,東側にガスがあると, ブロッケン現象 が見られる。肉眼ではよく見えるのだが,写真には写りにくい。 ![]() 燕山荘に戻り,部屋で一休みしたあと, 日没の景色 を撮影するために再び外に出た。中央で両側に羽を伸ばしたように見えるのが, 鷲羽岳 ![]() 燕岳 も,夕日を浴びて赤く染まった。 ![]() 槍ヶ岳 も,すっかりガスが取れて,美しいシルエットを見せている。 ![]() すっかり日が沈んだ。16時41分 ![]() 食堂 は,半分に区切られ,半分は 談話室 として開放されていた。自炊の宿泊者は,ここでバーナーを使って煮炊きができる。建物 内でバーナーを使うことを禁止している山小屋が多い中で,自炊者にとっては有り難い対応だ。 売店では,まだ 生ビール を販売していたので,早速二人で乾杯。 夕食時には暖かい日本酒を飲んだ。やはり,山で飲む酒は格別だ。この期間だけのサー ビスとして,味噌汁の代わりにおかわり自由の 石狩鍋 が提供された。 今晩の 夕食人数は20人ほど 他に 自炊者が5人ほど いたから,今日の宿泊者は約25人だった。 ![]() 夕食で,同じテーブルの向かいに座った女性が 「宝剣山荘」 という名前の入ったベストを着ているので声をかけた。宝剣山荘のスタッフだという。宝 剣山荘には2009年8月に泊まったことがあるので懐かしくて,いろいろの話をした。forest さんも昨年宝剣山荘に行ったという。 たくさん飲んで,たくさん食べて,ゆっくり休んだ。 11月18日(金) 日の出は6時20分頃 と聞いていたのだが,早く間が覚めてしまったので,天気を確かめに外に出てみた。上空 には雲は全くなく,東の地平線が赤く染まっていた。急いで部屋に戻り,寒さ対策のために,たくさ ん着込んで再び外に出て写真を撮った。 富士山 がシルエットとなって浮かんでいた。右の山脈は 南アルプス ![]() 太陽が顔を出すと, 燕岳 が僅かに赤く染まった。山頂には,山頂で日の出を見ようという人の姿が見られる。 ![]() 槍ヶ岳 の岩壁も染まってきた。 ![]() 燕岳 の右には 立山 が見えた。 ![]() 裏銀座の山々 写真をクリックすると山名の入った大きな写真が見られます。 ![]() 槍ヶ岳 がますます輝いてきた。 ![]() 玄関前にある 畦地梅太郎さんの「山男」 後方の山は 鹿島槍ヶ岳 ![]() 朝食を食べ,いよいよ 下山開始 天気が良すぎて下山するのがもったいない。下山時に膝が痛くなることが多いので,今日 は 膝のサポーター を着けて降りることにした。膝の動きが制限されるので歩きにくかったが,膝の痛みは出 なかったので効果はあったようだ。 ![]() 夏道を下る 帰宅後に見たこの日の 燕山荘スタッフブログ に寄れば,夏道が凍結していて危険だと言うことで,このあと,登山道を冬道に変更した という。 ![]() 少し降ったところから 妙高連山 がきれいに見えた。 ![]() 振り返って 燕山荘 を見る。 ![]() 降って行くに従い, 槍ヶ岳 も手前の尾根に隠れていく。 ![]() クサリ場 は,路面が凍結している。アイゼンがないと危険だ。 ![]() 富士山 安曇野市街の住宅の屋根が光っている。 ![]() ツルリンドウ の実が赤紫できれいだった。 ![]() 帰路の 富士見ベンチ からは 富士山 が見えた。 ![]() 燕山荘から3時間半で 登山口 まで下って来た。 ![]() 駐車場 まで戻ってきた。駐車場の車はやや増えていた。 ![]() 有明荘 では,宿泊者には下山後無料で入浴させている。せっかくなので汗を流してから帰途に就 いた。いつものように穂高の 上条 で蕎麦を食べ,forestさんと再会を約して別れた。 安曇野IC で高速道に乗り,往路を逆に辿って自宅まで3時間で着いた。 地球温暖化 の影響なのか,年々降雪量は少なくなっているようだ。昨年は,燕山荘の小屋締めの時に 積雪量ゼロだったというが,もしかしたら今年もまた積雪量ゼロかも知れない。 燕山荘 は,北アルプスの稜線でこの時期に営業している唯一の小屋だ。比較的簡単に登れて雪景 色が見られるところとして人気があるのだが,たとえ雪が少なくても,雄大な山の姿が見られる場所 は他にはない。体力の維持に心がけ,来年もまた来たい。 ページトップへ |