戻る
フユイチゴ (バラ科)

 フユイチゴ は,常緑の 木イチゴ で花期は7〜11月。冬に赤実が成り食べられる。茎は地上を這い,葉の裏や花序に軟毛が密生している。関東地方 以西の常緑樹林や竹林に生える。
 2014.11.15  栃木県 古賀志山



 宇都宮市の西北部に 古賀志山 という里山がある。地域の人にはよく知られた山で,子どもの頃からよく出かけ,遊んだ記憶がある。
 私が中学生の頃には,友だちと連れだって自転車で出かけた。その頃には, 野ウサギタヌキ に出会うこともあった。 ニホンザル も,かつてはいたと言われていたが,私は見たことはなかった。しかし,そのころは冬に行くことはなかった。
 数年前から,健康のために山歩きを再開し,冬でも近くの山に出かけるようになった。冬のある時,歩いている足 元に真っ赤に実った イチゴ があった。さっそく,帰宅して図鑑で調べ, フユイチゴ であることを知った。 鹿児島県の甑島(こしきじま)では,何もない冬に実を付けるので「親孝行いちご」と呼ん でいるという。 とも書かれていた。図鑑にはそれ以上は書かれていなかったが,以下,勝手に物語を創作してみた。
 「ある島に働き者の若者がいた。彼は毎日野良に出てはたらき,家に帰っては病気の母の看病 をしていた。いくら働いても,暮らしは楽にはならず,母の具合は日に日に悪くなっていった。 若者は,弱っていく母に,母の好きな野いちごを食べさせようと,山に探しに出かけた。しかし, 季節は冬,野いちごは見つからなかった。諦めて帰ろうとした若者の足元に真っ赤な実を付けた イチゴが現れた。彼は夢中でそれを摘んで帰り,母に食べさせた。母は元気を取り戻した。その ことを伝え聞いた村人は,そのイチゴを,神様が,若者の親孝行に感じて与えてくれたものとし て「親孝行イチゴ」と呼ぶようになった。」