閉じる
硫 黄 岳 - 赤 岳

2018年(平成30年) 6月13日(水)-14日(木)



コース・タイム
6月13日(水)
 自宅(3:50) ⇒ 佐久IC(5:42) ⇒ 赤岳山荘駐車場(7:00-朝食)
  駐車場(7:50) → 堤防河原(9:00-09) → 赤岳鉱泉(10:30-軽食-52) → 赤岩ノ頭(12:52-13:00) → 硫黄岳頂上(13:32) → 硫黄岳山荘(14:02)
6月14日(木)
  硫黄岳山荘(6:30) → 横岳(7:31) → 三叉峰(8:16) → 地蔵仏(9:35) → 展望荘(9:41-46) → 赤岳(10:38-昼食-11:21)→ 行者小屋(12:50-13:04) → 赤岳鉱泉(13:35) → 堤防河原(14:37) → 駐車場(15:29)
 駐車場(15:45) ⇒ 八ヶ岳山荘(16:00) 入浴,夕食 車中泊
6月15日(金)
 八ヶ岳山荘(4:00) ⇒ 佐久IC(5:10) ⇒ 自宅(7:06)

同行者
 単独

 この時期の 八ヶ岳 はとても魅力的だ。一昨年の6月18日に 硫黄岳から横岳 を歩いてきた。 ( ⇒レポ) 今年も!と時期を狙っていたところ,この13日−14日が良い天気になるというので,八ヶ岳に 出かけることにした。
 一昨年は, 赤岳山荘 に前泊し,日帰りで一周しようとしたのだが,疲労のため,赤岳まで行けず,地蔵尾根を 下ってしまった。今年は,初日に 硫黄岳山荘 まで行って宿泊し,翌日に赤岳まで行こうと計画した。

 6月13日(水)
 自宅の宇都宮から美濃戸まで 約4時間 掛かるから,自宅を午前4時に出発した。予報に反して天気はあまりよくない。かなり霧 が深い。


 北関東道の 波志江SA を過ぎたところで日が昇った。


 上信越道の 碓氷橋 が,相変わらず美しい姿を見せている。天気は回復して,青空が広がっている。


 佐久IC で高速を降り, 大門街道 を上っていくと再び に包まれた。


 白樺湖 から下って少し走って行くと,右手に 八ヶ岳 が見えてくる。中央のなだらかな山頂が 硫黄岳 だ。


 赤岳山荘の駐車場 に着いた。一日1,000円と言うことで,2日分の2,000円を払った。駐車場は, 平日なので,満車と言うほどではないが,かなりの車が停まっている。


 途中の 波志江SA で買ってきた助六寿司を食べて朝食とし,早速身支度をして出発した。
 今日の服装は,ボトムは CWX に夏用の トレッキングパンツ  トップは,ファイントラックの フラッドスキンメッシュシャツ ポリエステル の長袖シャツと,その上に ダクロン の長袖シャツを重ねた。


 今日は 平日 と言うことで,登山者の姿は少ない。


 北沢を 赤岳鉱泉 に向かった。明るい林道歩きは快適だ。


 マムシグサ が咲いていた,色合いなどは ユモトマムシグサ に似ているが,確かなことは分からない。


 林道終点の 堰堤広場  ここからはいよいよ山道になる。


 スミレ の同定は難しい。日光などでよく見るものと少し違うが, タチツボスミレ だろう。


 キバナノコマノツメ  葉が,駒ノ爪(馬の蹄)似ているのでこの名がついた。


 暑くなったので,長袖を脱いで,アームカバーを着けた。


 稜線が見えてきた。 大同心 が見える。


 赤岳鉱泉 に着いた。今日は急がなかったこともあるが,2時間40分かかった。一昨年は2時間掛 からなかった。体調はあまりよくない。


 赤岳鉱泉からは, 展望山荘 赤岳 の山頂が見える。


 少し休んで, 硫黄岳 に向けて出発した。


 展望荘 に荷揚げのヘリが来ていた。


 高度が上がってくると,木々の間に 阿弥陀岳 が見えてきた。


 足下に イワカガミ が咲いていた。


 ヒメイチゲ


 コミヤマカタバミ


 更に高度が上がると 横岳  と 赤岳 が見えてきた。


 赤岳,中岳,阿弥陀岳   少し雲が増えてきた。


 ナナカマド  葉の鋸歯が,前半分にだけあるので,これは  サビバナナカナド


 硫黄岳 は信州側も鋭い岸壁だ。


 赤岩ノ頭  ここを左に行くと 峰の松目 に行ける。 硫黄岳 は右に行く。


 雲が出てきた。


 硫黄岳山頂


 天狗岳 も雲に隠れてきた。


 振り返って 赤岩ノ頭 を見た。


 硫黄岳山荘 が見えた。


 硫黄岳山頂  気温が下がり風も出てきた。 寒い。 長居は無用,写真を撮っただけで下山を開始した。


 硫黄岳爆裂火口壁


 ガスが出てきた。ガスの向こうに 硫黄岳山荘 が見える。


 イワウメ  今回の山行ではたくさんのイワウメに出会えた。


 幅広い尾根に,ルートを示す 大きなケルン が並んでいる。


 野辺山方向 を見た。 ビニルハウス が光っている。何を育てているのだろうか。


 振り返って, 赤岩ノ頭 を見た。


 今日の宿, 硫黄岳山荘 が近づいた。


 硫黄岳山荘 は,かつては 硫黄岳石室 と呼ばれていた。強風を避けるために,石を積んで半地下構造にしていたためそう呼ばれ た。やっとたどり着いたという感じだ。赤岳鉱泉から,前回は2時間30分だったのだが,今回は3 時間10分かかった。とても疲れた。


 山荘 は, 1階が食堂 などで, 寝室は2階 だ。内部は明るく清潔で,快適に過ごせそうだ。標高が高いためか気温が低く 寒い 。持ってきたものを全部着込んで布団に潜り込んだが,体が冷えているため,なかなか暖 まらない。30分ほどして身体が温まって来たので,階下の談話室に行き,生ビールを飲んだ。食欲 は起きないが,ビールは美味しかった。


 疲れすぎたのか 食欲がない。 1杯のグラスワインで流し込んだ。


 食事の後,日没の写真を撮りたかったのだが,周囲は 濃い霧 に包まれ何も見えない。諦めて布団に潜った。なかなか眠れなかったが,20時の消灯は 気がつかなかったから,それまでには眠れたらしい。いつものように,朝までには何度か目を覚まし たが,比較的よく眠れた。

 6月14日(木)
 日の出 は4時30分過ぎだろうと判断し,少し前と言うことで 4時20分 に外に出てみたらもう日が昇りかけていた。あわてて写真に収めた。雲海の向こうに暖か な光を放つ太陽がゆっくりと昇ってきた。


 山荘 も暖かな光に包まれる。寒さを忘れ,その光を全身で浴びていた。


 食欲はなかったが,朝食も頑張って食べた。身支度をして出発したのは 6時30分 だった。宿泊者の中で最も遅い出発になってしまった。予想したほどには寒くないが, ウインドブレーカー を着て, オーバーズボン を履いた。


 硫黄岳 は昔から コマクサ が自生していた。そのコマクサを守ろうと建てられたのが 駒草神社 だ。


 この時期の八ヶ岳で最も鮮やかな色を見せるのが,この オヤマノエンドウ だ。


 まず目に飛び込んできたのが 北アルプスの稜線 だ。


 乗鞍岳


 御嶽山


 中央アルプス


 硫黄岳 を振り返る。


 白馬−鹿島槍


 キバナシャクナゲ


 「台座の頭」 まで登ってくると, 富士山 が見えた。


 妙高連山


 横岳奥の院山頂  山頂に居た登山者に,バックに富士山を入れて写真を撮ってもらった。


 金峰山 と奥秩父の山 五丈岩も見える。


 富士山の残雪 も少なくなった。


 南アルプス


 赤岳と阿弥陀岳の間に南アルプス が見える。


 北アルプス の稜線


 足下に広がる市街地は 茅野市  その右には 諏訪湖 が見える。


 白馬岳 の方から雲に隠れてきた。


 赤岳と富士山  この写真に,本邦第一位の 富士山 と第二位の 北岳 が写っている。


 富士山と三叉峰


 ホソバノアマナ


 ハクサンイチゲ


 コメバツガザクラ


 ウルップソウ はこの葉しか見つからなかった。


 ミネズオウ  小さな花だ


 やっと ツクモグサ に会えた。 白馬岳 八ヶ岳 にしか生育していない希少種だ。


 三叉峰  右に赤岳,左に富士山


 ここの ツクモグサ は蕾が開きかけたところ。


 チョウノスケソウ  花は チングルマ に似ているが,特徴的な葉でそれと分かる。


 赤岳 が進行方向にそびえている。


 この時期,黄色い花は少ない。これは ミヤマキンバイ


 ウメハタザオ


 ミヤマオダマキ はまだ蕾だ


 地蔵尾根分岐  一昨年は赤岳まで行けず,ここで下山してしまった。今日も疲れは溜まっている。ここ で降りようかという誘惑に誘われたが,もし今年ここで降りてしまったら,もう一生赤岳には登れな いだろう。勇気を奮い起こして赤岳に向かった。


 赤岳展望荘  ここもかつては 赤岳石室 と呼ばれていた。


 急斜面 を登って山頂を目指す。


 振り返る と,急傾斜が分かる。ゾクゾクする高度感だ。


 キバナシャクナゲ  でもここの花はピンク色だ。


 このピンクの花を漬けた株の葉は左だから キバナシャクナゲ  一方,右は ハクサンシャクナゲ の葉。葉身と葉柄の付き方に違いがある。


 頂上小屋 が見えてきた。もう少しだ。


 頂上小屋  37年前の 1981年 にこの小屋に泊まったことがある。数枚の写真が残っているが,記憶はあまりない。


 赤岳山頂


 稜線の東側から ガスが昇ってきた。天気は崩れてきた。軽く食事をして,下山することにした。


 文三郎道 を下ることにした。 岩の隙間に イワベンケイ が咲いていた。


 急傾斜を,石を落とさないように最大限の注意をしながら下った。


 阿弥陀岳方向 との分岐。手前の山は 中岳 で,後ろの 阿弥陀岳 にはガスが掛かっている。


 急傾斜の 下山道 がずっと先まで続いており,その先に 行者小屋 が見える。


 イワカガミ


 階段が続く  若い人がトントントンと軽快に下っていったが,私には無理。ダブルストックで一段ず つ慎重に下っていった。


 樹林帯 に入っても急傾斜は続く。


 ミネザクラ が咲いていた。


 行者小屋  美濃戸に下るには,行者小屋から 南沢 にそって下るのが一般的だが,一昨年にそこを下ってみて,意外と歩きにくかった。今回 は, 赤岳鉱泉 を経由して 北沢 にそって下ることにした。  少し休憩して 赤岳鉱泉 に向かった。


 約30分で 赤岳鉱泉 に着いた。


 赤岳鉱泉 から約1時間で 堤防河原 に着いた。ここからは林道歩きだ。

 堰堤広場 から50分で 駐車場 に戻った。



 濡らしたタオルで顔と手足を拭き,身支度を解いて駐車場を出発した。 美濃戸口 まで対向する車はなかった。
 美濃戸口の 八ヶ岳山荘 で入浴し,生ビールを飲んだ。あまり食欲はなかったが夕食も食べた。車の中には,寝袋 を持ってきていたので,そこで横になった。なかなか寝付けないで居ると,夕方から小雨が降り出し た。赤岳にも夕立があったという。意外と好天は続かなかった。好天のうちに下山できて幸運だった。
 翌朝4時に駐車場を出発し帰途についた。自宅には7時少し過ぎに着いた。

 ページトップへ