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ヒトリシズカ
一人静
センリョウ科 チャラン属

 北海道から九州まで,ほぼ全国に分布し,山地の林内,林縁に生育する多年草。茎の高 さは10〜30cm。
 4枚の葉を茎の先につける。葉は対生だが,2節が近いため輪生のように見える。縁に は鋸歯がある。
 花期は4〜5月で,茎の先に1本の穂状花序を出し,ブラシ状の小さな白い花をつける。 花びらはなく,白いのは雄しべの花糸で3分裂する。
 一本で生えるのは稀で,普通群生する。
 かつては 吉野静 といった。『和漢三才図会』には静御前が吉野山で歌舞をしたと書いてあり,その後,静 のきれいさになぞらえたもの。
 近縁種の フタリシズカ が花穂を2本以上出すのと対比させた。『和漢三才図会』には謡曲で静の幽霊が二人とな って一緒に歌舞をしたのが起源という。
 茎の高さは10〜25cmで,花は,茎の先端に穂状につく。
 花穂が2本立つものは別種の フタリシズカ  フタリシズカは,花よりも葉の方が大きく,花穂はヒトリシズカより小さい。






 2015.05.26 佐渡


 2006.05.26  三峰 妙法ヶ岳